メキシコGPではここ2年散々な成績だったためマクラーレンホンダは今年最後のペナルティを受けるためにPU関連の新規導入に踏み切った。
フリー走行からアロンソが好走し、予選でもQ1時点ではトップから0.2秒差の5位タイムを記録。決勝では18番手スタートながらアロンソが激走し何とか10位に滑り込んだ。
メキシコGP予選タイム差+1.222秒
順 | ドライバー | SPD T | S1 | S2 | S3 | タイム | ギャップ |
---|---|---|---|---|---|---|---|
1 | S.ベッテル | 345k/h | 27.213 319k/h |
29.403 292k/h |
19.872 257k/h |
1:16.488 | |
14 | F.アロンソ | 333k/h | 27.663 312k/h |
29.803 284k/h |
20.046 252k/h |
1:17.710 | 1.222 |
15 | S.バンドーン | 334k/h | 27.984 311k/h |
30.157 282k/h |
20.437 251k/h |
1:18.578 | 2.090 |
※アロンソ・バンドーンはQ1タイムが最速
エルマノス・ロドリゲス・サーキットは全長4.304kmで全開率47%となっています。
今回は戦略的に新規PUを導入して大幅にグリッドダウンペナルティがあったため、スタートタイヤの自由度を上げるためにQ1のみを突破する作戦をとっている。
アロンソは燃料少なめのいつもの予選アタック、バンドーンは燃料多めで決勝用のデータどりも兼ねた予選アタックを行い。アロンソがスーパーラップを決めてQ1時点で5位という好走。
Q3まで進み本気アタックをしていればトップから1秒差ぐらいまでは詰め寄れたと思われます。
レッドブルのフェルスタッペンの最速ラップでのスピードトラップは343km/hを記録、フェラーリと同等のストレートスピードを出せている。メルセデスは350km/h以上を記録している。
高地特有の空気の薄さで車体の空気抵抗が消え去り、またエンジンに送る空気量が制限された事によりパワー差がかなり縮まっていたようです。
ルノーはかなり攻めたセッティングをしていたようで6台中4台がPU関連でリタイアしています。引き換えにフェラーリやメルセデスにかなり接近していてフェルスタッペンが優勝しています。
そんなルノーにスピードトラップ計測位置で約10km/h遅れているホンダの現状です。
メキシコGP決勝タイム差+1laps
アロンソは18位、バンドーンは19位スタートとなった決勝、スタートでベッテル・ハミルトン・サインツが後方に下がり2周目終了時点でバンドーン12位、アロンソ14位となっている。
順調に周回重ねる2台は追い上げてきたベッテルに抜かれた31周目時点でアロンソ9位、バンドーン10位となり入賞ラインに入っている。
タイヤ交換時期が迫ってきたところに運よくVSCとなり2台ともピットイン、アロンソはUS・バンドーンはSSで後半の戦いに入っていく。
アロンソは54周目に8位マグヌッセン(Sタイヤ)のDRS圏内に迫り、ここから延々とバトルを繰り広げるが、スリップとDRSを使っても最高速が同程度となるハースを抜くことができない。
61周目にはアロンソの後ろにハミルトンが迫るが、マグヌッセンの1秒以内でスリップとDRSを使用できる状態ではハミルトンに付け入る隙を与えない。
しかし66周目マグヌッセンに1秒以上差をつけられDRSが使えなくなるとあっさりハミルトンに抜かれて10位へ、そのままチェッカーフラッグを受けている。
12位フィニッシュのバンドーンは、10位アロンソに対し約5秒程度のギャップしかなく、予選などかなり遅れをとっていたが決勝では好走している。
ホンダ長谷川さんのレース後のコメント
「今日は2台ともに最後尾からのスタートだったにもかかわらず、苦戦が予想されたここメキシコでポイント獲得に至ったことはすばらしかったと思います。
フェルナンド、ストフェルともにすばらしいスタートを決めて、終始入賞圏内に近いところでの戦いを続けてくれました。
特に初日からマシンにいい感触を得ていたフェルナンドは、最後まで熱いレースをみせてくれました。18番手からスタートしての10位という成績は賞賛に値します。
ストフェルもスタートから大きくポジションを上げましたが、惜しくも12位と、ポイント獲得には至りませんでした。
我々のPUについては、薄い空気や高気温に苦しんだ部分はありましたが、このタフなコンディションで問題を起こすことなく完走できたこと、そして長いストレートがある中でもポイントを争うだけのスピードをみせられたことは前向きに捉えています。
チームの的確なタイヤ戦略も奏功していましたし、今日はチームの全員がすばらしいレースをしました。
McLaren-Hondaとしては残すところあと2戦になりましたが、今日のような熱いレースが披露できるよう最後まで全力で臨みます」
まとめ
メキシコはストレートが長いだけで、全開率が低く、平均速度も低い、低速サーキットの部類に入る事から。低速サーキットに強いマクラーレンの強みが出たグランプリでした。
リカルドやルノーの脱落に助けられた状況での入賞ですが、ホンダPUには大きなトラブルが出なかった事がこの好結果を引き寄せたと感じています。
しかしながら期待していたパワー面は依然としてルノーに後れをとっています。今季中に逆転するのはほぼ不可能になってしまったのが残念でならない。
あと2戦となったマクラーレンホンダは最低でもあと1回は入賞してほしいと思います。
現時点で、ホンダと他の馬力差はどれくらいなのでしょうか? メキシコGP予選Q1の結果からご推察ください。
ここの管理人ではないですが、一応そう言われているという数値を出します。
メルセデスとは50~60馬力差、フェラーリとは30~40馬力差、ルノーとは10~20馬力差と言われていますが、
如何せんホンダPUを詰んだシャシは一種類しかなく、判断材料が少なすぎてこんな感じかな程度に思っていただいたらよろしいかと…
オマケにマクラーレンシャシは高ドラッグなシャシと言われているのでパワー差以上に直線の伸びが悪いです。
本来この馬力差なら、メルセデスとは戦えなくてもレッドブル並のシャシがあればフェラーリ辺りとは戦えるはずなんですけどね…ルノーとメルセデスとの馬力差を考えてレッドブルの戦績を見ると…
悠々さん回答ありがとうございます。
近いうちにデータ解析などしてみたいと考えています。
少々お待ちください。
「HONDA PU信頼性・パワーエフェクト、時には後退も半歩半歩前進!耐久性は?」
“信頼性”
HONDAのPU交換後その×1戦は高完走率という意味では前進という印象感あります。
“耐久性”
PU連々戦使用時もノープロブレムとなる事を今年度Last×2結果見守りたいですね。
このままだと…来季の基数制限×3基クリアはホンダの場合「アンビリーバボーに厳し~い!」と管理人さん同様素人でも推測つきます。
“パワーエフェクト”
アジア頃から⁉︎若干ギャップが縮まり。先ずは目指す3番手ルノー差との推移がここ数戦の本戦は概ね同じですかね⁉︎。予選のみは若干縮まった…かな?
来季!
“信頼性+耐久性” 「プレシーズン及びシーズン序盤数戦をPUノープロブレム !」
“パワーエフェクト”「信頼性とバランス両立しモアパワー!」
という結果がえられる様に、凡ゆる様々な角度からの模索・検証・入念な準備を重ねて来季に備え全快で
『職人技魂!渋くバッチリ決めて下さい HONDA R&Dの皆様!』
~当方の様な、トーシロにはもう言わせない!って感じで!~
「F1 Power Unit方向性(’21~)⁉︎」
F1のMGU-H継続にレース現状不利でも最期まで1社のみ拘った、HONDAという記事に◎地球Eco心Great!と共感していたら…後でメルセデス・フェラーリ・ルノーも反対声明と詳細不明ですが記事ありました…本当ならばイイですね!。一般者論ですが、せっかく育んできたEco最先端技術なのにと強く残念感ありました。MGU-K系は高速走行の回成率伸び悩み感じている日々です。その分安全運転になりますが(笑)。
「’18 HONDAの燃料&潤滑油の共同R&D先は⁉︎」
HONDAの燃料&潤滑油の共同開発研究パートナーは、ブラジルGP前に確定予定との事で、ホンダのHRCと密な印象のBPも最善尽くしてくれた様で、紅Bullとの関係もあり楽しみです。
他のチームでは、当然レースでの追い越し性能とラップタイムのバランスを考えてセッティングをしているのでしょうが、
マクラーレンは自分たちの正当性と優秀さ、ホンダの駄目さを強調したいがために、ラップタイム重視のセッティングとしているように思えます。
ホンダは信頼性の低さで引け目があり、いまだにマクラーレンに遠慮して大きな声でそれを言えないのでは、と感じています。
トロロッソに乗せる最初のテストが興味深いですね。
管理人さん、トップギャップシリーズ楽しみにしています。私は、メキシコGPまでのレースを通してホンダF1はベースとなるPUを今シーズン中に持つことが出来たのが最大の収穫と判断しています。しかし、払った代償も非常に大きかった。たぶん、サプライヤーのがんばりも大きかったのでしょう。特にカストロールにはメキシコGPも含めて、ホンダF1は随分と助けられたのではないのでしょうか?国内メーカーでも市販車Egの燃焼速度向上に開発リソースをつぎ込んでいますが、肝心のスペック4はどこまで進んでいるのでしょう?気になるところです。こればかりは、来シーズンまで待つしかありませんね。ルノーもすごくホンダF1が気になる様子ですし、ホンダF1も然りです。来シーズンこそ、ルノーとビリ争いせずフェラーリに迫ってほしいものですね。
ホンダいわくカストロールは相当頑張ったようで様ですね。
燃料の懸念は開幕からありましたから、後半に向かって大きく改善されて良かったです。
ICEはスペック3で大幅改善以来、少しずつアップデートされてベースとしてはOK
更なる燃焼効率アップはフェラーリでも苦労した様にTCに何かが必要かなっと考えています。
管理人さん、この前は有難うございました。
カストロールのことは初めて具体的なことが話されてましたね。
来季はどのメーカーの燃料になるか判らないと言ってましたが
ホンダがレッドブルに載せることを狙うのならモービルしかないと
思うんですけどね。
>TCに何かが必要かなっと考えています。
実はそれも終わっていて(隠していて)さらなる燃焼効率アップの開発に
移っていて欲しいけど、そんなに甘くはないですよね。w
「ホンダ他社PU馬力差による、平均ラップタイム差」につきまして
悠々さんとF1記事参照に頑張ってみました(・_・;)
“馬力”数値参考に「馬力とラップタイム換算は総じて10馬力で平均約0.19秒。(1kWは約1.3596馬力に相当)」との事より…
⚡︎メルセデス:50~60馬力差 (0.95~1.14秒差)
⚡︎フェラーリ:30~40馬力差 (0.53~0.76秒差)
⚡︎ルノー :10~20馬力差 (0.19~0.38秒差)
※ただし、マシンのダウンフォース量・コース特性によるパワーエフェクトの影響は除く。また、McLARENはチーム内で最大レーキ角度です。
参考映像:管理人さんの記事URLより、上記のホンダPUの状況がドライバー目線から伝わる映像を見ました。~’17年メキシコ戦HAMのALO後方からの車載カメラ映像、ALOコーナーでは差を保つがストレートエンドで毎周HAMに追いつかれるシーン~となります。
コーナー速くても先行車のスリップについたら設計上の空力特性は得られないし、ストレートでは置いてきぼりになるしでセットアップというか、そもそも設計から見直す必要があるとおもうんですけど、マクラーレンはどこを目指しているんだろう?と思ってしまいます。
21戦中低速サーキットのほうが少なかったとおもうんですけどね
最終戦のあと来期のテストがあるんでしょうか?
アブダビ戦後に2日間テストがありますね。
ただマクラーレンホンダとしてはテストはしないはずなので、突貫工事でルノーを乗せるのか?
トロロッソにしてもホンダを乗せるのか?
ちょっとわからないですね。