カナダGPではホンダのパワー不足によりストレートラインで速度が乗らず苦しい展開でした。アロンソはフリー走行に続いて決勝でもあと3周のところでパワーユニット関連での油圧低下によりストップしています。
カナダGP予選タイム差+2.234秒

順 | ドライバー | タイム | ギャップ |
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1 | ルイス ハミルトン | 1:11.459 | |
12 | フェルナンド アロンソ | 1:13.693 | 2.234 |
アロンソはQ1タイムを更新できずにQ2脱落になっています。アロンソの前後にはトロロッソの2台がおり、マシン総合力で似たような状態にあるので順当な位置と言えるでしょう。
トロロッソはドラッグが大きくダウンフォースが高いという特徴をもっているのがモナコの結果で明らかになりました。彼らにはルノーパワーがありホンダよりは30~40馬力優れていると推測されます。最高速差は8~10km/hあります。

予選データを見る限り、アロンソは各セクターライン通過速度は全車で最下位なのに、セクタータイムは1が7位、2が11位、3が16位となっています。ストレートスピードを捨てコーナー速度重視なダウンフォースセッティングだった事がわかります。
カナダGP決勝でのタイム差+1Laps
アロンソ、バンドーン共にスタートはそれほど悪くなく順位もほぼ変わらなかったです。
アロンソは42週目にUSからSSへタイヤ交換を行っています。ポジションは8位⇒11位となっていて53周目には10位まで上がっています。その後66周目途中でエンジントラブルでリタイアしてしまって、あと3周半で今季初入賞を逃す結果となっています。
バンドーンは12周目には9位まで上がっていましたが、フェルスタッペンのリタイヤによるVSC明けにタイヤ作動に苦しみ立て続け3台にオーバーテイクされてしまいます。45周目にUSからSSへ交換して12位⇒16位となり、最終順位は14位完走となっています。

バンドーンはアロンソより軽めのウィングセッティングだった事で、コーナーで苦労してタイヤの発熱にも苦しんだ、そして軽めのウィングセッティングでもストレートであっさり抜かれるパワー不足によってポジションダウンしています。
アロンソのダウンフォースセッティングはラップタイムを維持するうえでも、ギリギリのラインだったのでしょう。パワーが無いからストレート重視にしたところでたかが知れてるのでコーナースピード重視セッティングで正解です。
ラップタイムを見比べてると、アロンソとバンドーンの差が非常に大きい。セッティングの差とドライビングの差が明確に浮き出ています。
燃費を気にせずに全開走行したファーステストタイムではハミルトンとアロンソの差は1.3秒もあります。決勝で使えるパワー差が推定70馬力と言われていますので、この差はほぼPU差と考えていいでしょうね。
次戦以降のマクラーレンホンダ
次のGPであるアゼルバイジャンはあの長ロングストレートのため勝負できる環境ではありません。どんなに予選で頑張っても決勝で抜かれるのは明白、PUペナルティを受けた方がいいでしょう。
続くオーストリアもパワーサーキットの部類ですが、コーナーワークで何とかなるコースなので多少期待がもてます。
マクラーレンの車体が悪い、空気抵抗が大きいとかの議論するのも無意味なぐらいの圧倒的なPU差をどうにかしないとならない。
ホンダには早急に新スペックを投入してもらいたいですが、半年たっても解決できない問題に直面している様子。せめてルノー並みなパワーをドライバーにあげて下さい。お願いします。