F1のテクニカルレギュレーションは2022年より大幅に変わりました。
スポーティングレギュレーションにも調整が加えられており、プラクティスは90分が廃止され60分になっています。
タイヤコンパウンドは今年も固定セット数、ギアボックスは厳しい使用規制が課せられます。
プラクティスからレース終了まで、チームの戦略に関わる部分を中心に、主なレギュレーションを確認しておきましょう。
タイヤ使用セット数

ドライバーが使えるドライタイヤは13セットです。
コンパウンドは5種類あり、各グランプリで使用するのは3種類。
※ピレリ指定の3セットは基本的に、ハード・ミディアム・ソフト(Q3専用)
雨天用はウェット3セット、インターミディエイト4セットとなります。
コンパウンドの種類
- C1 – C2 – C3 – C4 – C5
(硬い)1~5(柔かい)
コンパウンド固定セット数
- ハード×2・ミディアム×3・ソフト×8
スプリントレース開催時は12セット
- ハード×2・ミディアム×4・ソフト×6
パワーユニット基数制限と超過ペナルティ
- エンジン(ICE)
- ターボチャージャー(TC)
- 排気エネルギー回生装置(MGU-H)
- 運動エネルギー回生装置(MGU-K)
- エナジー・ストア(ES)
- コントロールエレクトロニクス(CE)
- エキゾースト(Exhaust)
PUエレメント | 基数制限 |
---|---|
ICE | 3 |
TC | 3 |
MGU-H | 3 |
MGU-K | 3 |
ES | 2 |
CE | 2 |
Exhaust | 8 |
超過1基目は10グリッド降格、超過2基目以降は5グリッド降格になります。
グリッドペナルティの合計が20以上の場合は最後尾、複数いる場合は予選タイム順。
ギアボックス基数制限と超過ペナルティ
2022年よりギアボックスは、金曜日プラクティスの走行も含めて基数制限が設けられます。
- ギアボックスケース&カセット(C&C)
- ギアボックスドライブライン・ギアチェンジコンポーネント&補助コンポーネント(DL)
コンポーネント | 基数制限 |
---|---|
C&C | 4 |
DL | 4 |
超過1基目から常に5グリッド降格。
プラクティス&タイヤ返却ルール
プラクティスセッションは60分間です。
セッション | 曜日 | 時間(分) | タイヤ返却 |
---|---|---|---|
P1 | 金 | 60 | 終了後(2) |
P2 | 金 | 60 | 終了後(2) |
P3 | 土 | 60 | 終了後(2) |
予選前のドライタイヤセットは合計で7セットになります。
パルクフェルメルール
マシンのパーツ変更禁止とサスペンションセッティングが固定されるパルクフェルメ。
※予選Q1で最初のピットアウトをした時点になります。
これ以降で変更できる主なセッティングは、フロントウィングフラップ角度とタイヤ空気圧となります。
決勝レースのタイヤルール
- スタート時のタイヤは自由選択
- タイヤ交換は必ず1度しなけらばならない
- 使用するコンパウンドは2種類以上
- ピレリが指定した2セット内(ハード・ミディアム)の1セットを必ず使用
まとめ
2021年までギアボックスは、金曜日と土曜日以降(6戦連続使用義務)で違うものを使用できた。
クラッシュによって壊れやすいギアボックスケースが4基になったのは、チームやドライバーにとって大きな痛手だろう。
強度アップによる重量増も懸念されます。
金曜日プラクティスの2度は、新人ドライバーを起用しなければならないし、リアから壁に当たるようなクラッシュは絶対に避けなければならない。
また、クラッシュの原因を作ったドライバーやチームに対する罰則が決まっていないのが気がかりです。
FP3パルクフェルメは嫌ですねぇ。結局シミュレーションが強いトップチームが金曜で決めて、マクラーレンのような中団以下のチームが損をする気がする
超過1基目は10グリッド、2基目から5グリッドはそのままなんですね。
もう信頼性については全てのマニュファクチャラーがクリア出来る状況になったのだから、超過する程に厳しくても良いと思いますけどね。
まるで昨年のメルセデスの後半戦のやり方を推奨しているも同然でしょう。
エギゾースト8!
そんなに壊れやすいor設計変更するもんなんですか!?
クラッシュしたら即壊れる…の…か
このエキゾーストは、エンジンとタービンを繋ぐ部分の事です。(タコ足)
2021年から基数制限対象になりました。
軽量化のため、薄いインコネル等の耐熱合金かと思われますが、厳しい排熱と振動で割れてしまうのでしょうね。
アメリカ米軍お墨付き?の商標登録「セラコート」と言われるコーティング加工などF1用エキゾーストパイプの表面(内壁)に使われたりしないのでしょうか?
母材(メタル金属以外に樹脂ポリマー系にもコーティング出来る)の強度がアップして、耐熱性、耐腐食性、耐絶縁性なども優れている。
一般市販もされているみたいですが、偽物(セラミックコーティングと謳い文句だけのモノ)も出回っているようです?
プラクティス時間変更とスタートタイヤ選択の自由化だけでいいよ
あとは改悪にも程がある
私的には、2021シーズンに一番疑問を抱いたのは、例えは、RedBull Honda Max選手とCheco選手の側には全くIncidentの責任が無いにも関わらず、共にSilverston-GP Hungarian-GPと続けて後方からの Mercedes ミサイル(笑) によりI.C.Engineなどパワーユニットをアン・ユーズドにされたことで、追加‘PU’により基数制限を超えシーズン戦略を不利益として変えなければいけなかったこと、また、それ(戦略)によりチームの支出金銭的にも責任のないクラッシュされた側が不利益を被ること。なお、ヒットさせた側のみレースをフィニッシュしポイントを得ることは強く不公平かつ疑問を持っています。
PU-elements 5基数目の5グリッド降格は、どのチームも同一条件ですが、2022シーズンは、基本基数3基を超えた場合は、意図的に5基数目を使用するシーズン戦略も考えられそう。
私も貴兄の意見に強く同意します。今のF1はぶつけた方のペナルティが少なすぎます。ぶつけられて壊れた機器はペナルティ無しで交換可にして費用はぶつけた方が払うとかにしないといけないと思います。
私も1コメンター様と同意見です。
メルセデスが故意にヒットしたと思いたくは無いですが、
交換間近のPUを使用するレースで当てられて使いモノにならないなら少しは諦めも付くけど、新品PU投入の第1戦目でスクラップにされたら相手側チームから何か弁償して欲しいと思うのは当然ですね。
相手チームが弁償出来なければFIAが救済処置として4基目投入した場合の降格ペナルティを免除するなどの対応しないと不公平です。
そうすれば意図的、戦略的に相手チームにダメージを与える行為を防ぐ効果があると思います。
こういうケースが起こった場合の規則レギュレーションの改定をしないダメです。
2021年シーズン、メルセデス限定で明らかにペナルティをメリットが上回ってしまっていた(からこそ計画的に実行された)5基目以降の5グリッド降格が維持なのは今シーズンに大問題になってしまいそう。
また、ピレリタイヤが温度変化に敏感なことで大抵のチームがFP2でロングランもショートランも済ませてしまうことで影の薄かったFP3の存在感が更に薄く・・・そういえば更に存在感の無かった、スプリント予選での土曜FPの扱いは変わるんですかね?
メルセデスとレッドブルのマシンの出来が異常でしたからね、今年はそうはいかいないでしょう。
レーキ制御ができなくなる事によって、ドラッグ制御が出来ず、決まった時の差があそこまで大きくなりません。
スプリント予選は6レース予定でしたね。ポイント配分も変わる。
土曜FPのセッティング変更は今年もできないと考えます。
新しいタイヤは持ちが良くてワンストップばかりになるだろう、とピレリが言ってますね。
だとするとスタートタイヤは、戦略の幅が広いミディアムばかりになりそうですね。
新しいマシンがやっぱり抜きにくいとなったら、トラックポジション重視の選択もあるかもしれないですが。
イニシャルセットを外しがちだったレッドブルには
パルクフェルメ規定変更は痛手かも
フロントサスペンションにプルロッド式を再び採用する可能性がある理由の1つに、ドライバーのシートポジション(特に爪先の先端部分)にあるように思います。
1990年代F1マシンにハイノーズが採用されてからドライバーの足元が高く持ち上げられて床下に空間が出来ました。
ここにケープなどの空力パーツが取り付けられましたが禁止となって使えなくなりノーズの持ち上げも難しくなりました。
ドライバー足元下にサスペンションユニットを置ける空間スペースが確保出来ました。
マクラーレンとフェラーリが、プルロッド式を採用するのでは?との記事がありましたですね。
決勝レースでの予選Q2ベストタイムのタイヤスタート義務が無くなるようですが、本当でしょうか。
本当ですよ。
スポーティングレギューションには[Q2最速タイム]と言う言葉は一切書かれていません。
「6.4 Use of tyres」と言う項目になります。
ありがとうございます、Q2ギリギリクリアで10位に入って、決勝でタイヤの差であっさり抜かれるの何だかなぁと思ってたのでこの点は良かったなと思います
とにかく少しでもグリッドやリザルトをシャッフルしてショーアップしたい、それが人為的・外因的と批判されようが、何しようが!
というのがミエミエですねぇ。
Q2タイヤルールが無意味化してきて諦めざるを得なかったので、その代わりという部分もあるかな?
FIA「決勝タイヤを選べるとみんな同じタイヤを選んでしまうから、予選のタイヤをそのまま使え」
チーム「Q3には進めるけどポールを取れる車じゃないから、Q3は走らずに決勝タイヤとして温存しておこう」
FIA「それじゃQ3が盛り上がらないだろ!わかったQ3は自由に走っていいからQ2のタイヤを決勝に使え。Q3進出とタイヤを天秤にかけられないだろ」
チーム「速いチームはQ2でも速いから、楽々Q3に進めるチームはQ2で決勝有利なタイヤ選んで、トップとは差が開く一方ですよ」
FIA「ぐぬぬ。。じゃあ決勝は自由にタイヤ選んでよし!」
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こうですか?わかりません!
タイヤで差を作り、演出したいならミディアムなくせばいいのに・・・
どんなルールでもいいけど、途中で変更するのはやめてほしい。あれが一番不公平だと思います。