2022年F1プレシーズンテスト1回目は、バルセロナ・カタロニア・サーキットで3日間行われました。
気温が比較的に安定しており、最終日の日中には19℃を記録していた。
各チームは、新規定マシンを精力的に走らせました。
中でもフェラーリは安定して最多周回数をマーク、C4やC5タイヤでのアタックラップを避けていたようだ。
チーム別ドライバー別周回数
順 | チーム | ドライバー | Laps | 周回数 |
---|---|---|---|---|
1 | フェラーリ | C.サインツ | 235 | 437 |
C.ルクレール | 202 | |||
2 | メルセデスAMG | G.ラッセル | 209 | 393 |
L.ハミルトン | 184 | |||
3 | マクラーレン | D.リカルド | 212 | 367 |
L.ノリス | 155 | |||
4 | レッドブル | M.フェルスタッペン | 206 | 358 |
S.ペレス | 152 | |||
5 | ウィリアムズ | A.アルボン | 207 | 347 |
N.ラティフィ | 140 | |||
6 | アルファタウリ | P.ガスリー | 187 | 308 |
Y.角田 | 121 | |||
7 | アストンマーチン | S.ベッテル | 174 | 296 |
L.ストロール | 122 | |||
8 | アルピーヌ | F.アロンソ | 139 | 264 |
E.オコン | 125 | |||
9 | アルファロメオ | G.ジョウ | 112 | 175 |
V.ボッタス | 54 | |||
R.クビサ | 9 | |||
10 | ハース | M.シューマッハ | 89 | 160 |
N.マゼピン | 71 |
ハースは冷却水漏れに苦しみ、他のチームでは油圧ラインのリークに苦しんでいる様だった。
サスペンションからイーナーターダンパーが取り外され事による、微振動が影響を与えているのか?
流体媒体のパイプライン強化は必須と見るべきだろう。
ドライバー別ベストラップ
順 | ドライバー | チーム | タイム | Gap | Tyre | Day |
---|---|---|---|---|---|---|
1 | L.ハミルトン | メルセデスAMG | 1:19.138 | C5 | 3 | |
2 | G.ラッセル | メルセデスAMG | 1:19.233 | 0.095 | C5 | 3 |
3 | S.ペレス | レッドブル | 1:19.556 | 0.418 | C4 | 3 |
4 | L.ノリス | マクラーレン | 1:19.568 | 0.430 | C4 | 1 |
5 | C.ルクレール | フェラーリ | 1:19.689 | 0.551 | C3 | 2 |
6 | M.フェルスタッペン | レッドブル | 1:19.756 | 0.618 | C3 | 3 |
7 | S.ベッテル | アストンマーチン | 1:19.824 | 0.686 | C5 | 3 |
8 | P.ガスリー | アルファタウリ | 1:19.918 | 0.780 | C4 | 2 |
9 | C.サインツ | フェラーリ | 1:20.072 | 0.934 | C3 | 3 |
10 | D.リカルド | マクラーレン | 1:20.288 | 1.150 | C4 | 2 |
11 | A.アルボン | ウィリアムズ | 1:20.318 | 1.180 | C4 | 3 |
12 | N.ラティフィ | ウィリアムズ | 1:20.699 | 1.561 | C4 | 3 |
13 | F.アロンソ | アルピーヌ | 1:21.242 | 2.104 | C3 | 3 |
14 | N.マゼピン | ハース | 1:21.512 | 2.374 | C3 | 2 |
15 | Y.角田 | アルファタウリ | 1:21.638 | 2.500 | C3 | 1 |
16 | G.ジョウ | アルファロメオ | 1:21.885 | 2.747 | C3 | 2 |
17 | L.ストロール | アストンマーチン | 1:21.920 | 2.782 | C3 | 2 |
18 | M.シューマッハ | ハース | 1:21.949 | 2.811 | C3 | 2 |
19 | E.オコン | アルピーヌ | 1:22.164 | 3.026 | C3 | 2 |
20 | V.ボッタス | アルファロメオ | 1:22.288 | 3.150 | C3 | 2 |
21 | R.クビサ | アルファロメオ | 1:25.909 | 6.771 | C3 | 1 |
メルセデスが最終日に、C5タイヤでアタックラップを行い1,2タイムとなっている。
バルセロナは通常C3がソフトタイヤとなる、ルクレールの19.6秒台は、2021年FP1ベストタイム18.5秒台から1.1秒落ちであった。
重量的に1秒ほどタイムが下がる計算なので、上位6台のタイムはグランプリFP1程度の感覚で走っていると考えられます。
あくまでも参考タイムですがタイムシートの順位は、チームの開発力が表れています。
スピードトラップ
Analizando datos de los tests de Barcelona.
Velocidades máximas de los 3 días en la trampa de la recta principal.
Vel Max: Mazepin 329,7Checking data from Barcelona’s test.
Maximum speed during the 3 days at main straight speed trap.
Max speed: Mazepin 329,7#f1 #F1Testing pic.twitter.com/w47kZSjUyN— Albert Fabrega (@AlbertFabrega) February 26, 2022
ポーパシングの原因とは?
速度が上がるとダウンフォースも増えます。これによりタイヤとサスペンションが圧縮されます。
床下が地面に近づくにつれて、それはさらにうまく機能し、さらに多くのダウンフォースを生み出します。そしてリア車高が下がっていきます。
これは、車高が低すぎて床下の気流が失速するという重大な段階に達します。
これは突然ダウンフォースを減らし、負荷の減少はタイヤとサスペンションを解凍し、マシンをより高い車高に戻します。
通常の車高に戻るとエアフローが再び付着し、ダウンフォースが再び発生してサスペンションが再び圧縮されます。
それが断続的に繰り返される事で、ポーパシングが発生します。
まとめ
ウィングカー時代では、フロントウィングがフロアへの空気を遮る事で、ポーパシングが起こっていたようですが、今季のF1ではトンネルフロア自体にストール原因があります。
トンネルと路面の距離が一番近づくところが失速しています。
これを解決するには、そのポイントの容量を増やすか?前方からボルテックスを導き流れが止まらないようにするか?レーキを付けて路面から離す?などの対策が必要となります。
前方のストレーキは全てマシンサイドを向けられ、アウトウォッシュを作る為に利用されています。
これではトンネル内部を通る強力なボルテックスは作れません。レギュレーションの急な変更は無いと思いますが、トンネル内部に一つのストレーキを許す事で解決する可能性があります。
フェラーリの対策
ヒーブサスペンション、イナーターダンパーの禁止が、このような問題を引き起こす事になってしまった。
チームは振動問題とそれらの解決方法に向けて、FIAに対してイナーターの許可を求めるようです。
各ドライバーからマシンの後ろを走る事が楽になったとの声が聞こえている。
ルクレールは、1秒から0.5秒は昨年の感覚に似ていた。
そして、0.5秒から非常に近いところまでは、昨年よりもはるかに良く、それは素晴らしいとコメントしている。
リアが低過ぎてもポーポイズが起きるんですね。
何の変更も無しで解決しろ!になるのか?変更があるのか?
制御出来てるチームもあるなら変更無しでしょうけど、各チームでどのくらい差があるんでしょうね?
リアが低くなるので、ディフィーザーの始まるところでストールしています。
フロントウィングの話は昔のウィングカーの頃の話ですね。(ビオラさんの見解)
イナーターの許可は厳しそうですね
FIAのフロアの端を25mm上げる提案もチーム側が難色を示してるみたいです
ボルテックスジェネレーターやjinさんの言うようなストレーキの追加でどうにかしそうな気がします
スロットル全開のまま進入する超高速コーナーに
床下気流が失速しダウンフォースを失った状態で突っ込むと怖いですね。
「マクラーレンのベンチュリートンネルの扱い方について合法性を疑う声もあり」といつ報道があるようなんですが、マクラーレンのベンチュリートンネルにそんな怪しい処理ってありましたっけ?整備中にベンチュリートンネルが露わになってましたけど。
バウンシング対策のスロットの件は、フロアの処理なので違いますよね・・・。
デザイン規制レギュレーションは、難しすぎてわからない事が多いです。
フロア裏の画像を見れたとしても・・・答えられません。
フェラーリのフロアパネル画像を見て
昨年までの旧レギュレーションマシンと変わり映えしない印象受けました(サイドポッドから、はみ出しているパネルの端っこ?)
2020年にエアーシール(エアーカーテン)のスリットが使われていましたが、2021年に禁止されてしまいました。
路面にガリガリ接触させて傷めるサイドスカートよりもエアーシールによる外気密閉が安全安心に感じました。
もう一度スリット設定が許可されるとグラウンドエフェクトカーにとっても良いのに(負圧効果高めるためにも)と思いました。
スピードトラップ見る限り、アルピーヌはスピード出てませんね~
ちょっと心配。
DRSを開かず、燃料も重めで走行したらしい。
なぜ??
高回転高負荷がヤバイから・・・そしてオイルリーク。
どこが?
MGU-Hじゃないか?(憶測)
いつか見た光景、ですね
そしていつか見たドライバーが…
因果は巡る、南無
メルセデスがポーポイズ現象に苦労しているみたいな記事を拝見しましたが、フレキシブルフロアで密閉性が高まり、ポーポイズ現象が早く出たと解釈しました。
ダウンフォース的にはディフューザートンネルを早く機能させる必要がありますが、今後は妥協点を見出す必要があるかも知れませんね。
ポーポイズ現象 昔昔2式大艇開発時に問題となった現象が今またF1で出るとは!
ターボなんかも飛行機エンジンからですよね。そう言えばホンダF1もホンダジェットの力をかりましたね。バーレーンテストが楽しみです。
政情不安のためにロシアGP開催中止が本当に残念で仕方ありません。
今シーズンもフル全戦開催実現が出来ませんでした。泣
取り越し苦労かも知れないですが、ロシアGPだけでなく元ソビエト連邦の国だったアゼルバイジャン共和国や衛星国だったハンガリー共和国でのF1開催に支障影響出ない事を願っています。
一刻も早くウクライナ国民の皆様が、通常の生活に戻れる様に心から祈っています。
日本も周りが海に囲まれているとは言え決して安心出来ない事を痛感させられました。
国連常任理事国の1つであるロシアが、このような行為に出るとは?
ウイングカー全盛期を知っている世代の私としては今年のレギュレーションで昔の問題点(硬すぎるサスや向きが悪い方向での不安定性など)が解決されているのか不思議だったのですが、再びポーパシングのような分かりきったことが問題になっているのは心配です。
ラッセルやキーはアクティブサスの導入が問題解決に良いと考えてるみたいです。
そこで思ったのですが、ヒーブサスペンション、イナーターダンパー、アクティブサス、マスダンパーどれが簡単に導入でき費用対効果に最も優れていると思いますか?
とりあえずイナーターですね。
チームの要請、直ぐに組み込む事ができる。
メルセデスがステーをつけて、とりあえずの対策をしたとの事ですが、これって要するに一定以上に下がらないように物理的なストッパーを付けたって事ですよね?
これがレギュレーション上OKなら、これが一番合理的で金がかからないと思いますが、ダメなのかな?
メルセデスがフロアを補強したのはテストを円滑に進める為で実戦向けの解決策ではないようです
過去のウイングカーに置いては、サイドスカートの出来上がり次第で全てが決まると言うデザイナーおられました。
要は、一定にフロア側面の負圧漏れを食い止める事だと思いますが、
今回のグラウンドエフェクトカーF1ではサイドスカートによる手法は一切認められていないですから
サイドスカートに代わるエアーシールの方法を各チームが見つける事が当面の課題だと思いますね。
いかに安全性を確保しながら路面との密閉性を高めるか?
限られた規則条件で課題を解決する?F1の醍醐味。
ポーポイズ(ポーパシング)を解消する手段の1つとして
アクティブサスペンション復活待望論が、ささやかれていますね。
もしFIAが解禁してくれたら、どんなシステムが最適か?
ピッチコントロールだけであればフルアクティブ式で無くてもセミアクティブ式で対応出来る?
油圧式も良いですが、そろそろ電動式を採用する良い機会かと?
1992年ウィリアムズがアクティブサスペンションを使っていた当時は
ABSとトラクションコントロールシステムを併用して車輪を空転させずに正確に走行ラインをトレースさせる必要ありましたが、現在ではGPSを使ってマシンの走行位置を測定出来る。
それにアクティブ制御をプログラムではなくドライバーが任意に操作(手動マニュアル)であれば公平なレース競争出来る?