2019年第19戦アメリカGPのホンダ勢は、フェルスタッペンが予選3位・決勝3位が最高位の結果となった。トロロッソは今回惜しくも入賞ならず、守りの姿勢が実を結ばなかった。
スタートを含むポジションダウンが無いフェルスタッペンが序盤からレースを作り、最後まで上位争いに残る好レースだった。
予選タイム差+0.067秒
POS | ドライバー | F | S1 | SPD-F | S2 | S3 | タイム | Gap | Tyre |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
1 | BOT | 221 | 24.758 | 325 | 36.718 | 30.553 | 1:32.029 | C4 | |
246 | 196 | 215 | |||||||
2 | VET | 223 | 24.615 | 328 | 36.765 | 30.661 | 1:32.041 | 0.012 | C4 |
243 | 196 | 216 | |||||||
4 | VER | 220 | 24.706 | 323 | 36.968 | 30.422 | 1:32.096 | 0.067 | C4 |
254 | 195 | 210 | |||||||
9 | ALB | 218 | 24.847 | 324 | 37.092 | 30.609 | 1:32.548 | 0.519 | C4 |
245 | 196 | 215 | |||||||
7 | SAI | 220 | 24.998 | 325 | 37.104 | 30.745 | 1:32.847 | 0.818 | C4 |
242 | 194 | 214 | |||||||
10 | GAS | 216 | 25.094 | 326 | 37.433 | 31.074 | 1:33.601 | 1.572 | C4 |
244 | 194 | 211 |
このタイム差には正直驚いた!このコースでトップから0.1秒以内って凄いことじゃないか。
チーム | 2017年 | 改善度⇒ | 2018年 | 改善度⇒ | 2019年 |
---|---|---|---|---|---|
メルセデス | 1:33.108 | ▲0.871 | 1:32.237 | ▲0.208 | 1:32.029 |
フェラーリ | 1:33.347 | ▲1.049 | 1:32.298 | ▲0.257 | 1:32.041 |
レッドブル | 1:33.577 | ▲0.083 | 1:33.494 | ▲1.398 | 1:32.096 |
昨年は大きく後れをとっていたレッドブル、今年一気に約1.4秒速くなった。間違いなくホンダパワーによるものだろう。
それでもポールに届かなった理由はパワー・ギア比・トラクションにある、ほんの少しの加速差なんだけど、微妙に遅れていくんだよね。それをコーナーで取り返すんだけど、フェルスタッペンのドライビングによるところが大きい。
決勝タイム差+5.002秒
さぁ注目のスタートでは、フェルスタッペンが3番手から2位、アルボンは6番手からまぁまぁなスタートだったが、ターン1で2台に挟まれてフロントウィングに問題を抱えた。すぐにピットインしてフロントウィング交換とタイヤをMへ20位。
ガスリーは10番手から8位、クビアトは13番手から14位となっていた1周目です。
フェルスタッペンは1位ボッタスから遅れる事3秒、3位ハミルトンにはDRS圏内に迫られる、タイヤがもう厳しくなっていた13周終了時点でHへアンダーカットを狙うが、翌周にボッタスが反応してフェルスタッペンの前で戻ってしまう。
この2スティント目のH交換直後のボッタスが速く、一気に差は6秒差へ
ガスリーはSスタートで19周走行したのちHへ11位で復帰、クビアトはHスタートで21周してMへ
Lap29終了時点
フェルスタッペンはHで21周、34周終了時点でMへ、ボッタスはまたも翌周でMへ交換し安全にアンダーカットを防ぐ。
クビアトは残り17周で新品Sへ13位、アルボンは残り16周となったところでSへ10位で復帰する。アルボンはこれで都合3度目のピットインとなった。
アルボンの前には20周ぐらい走ったH勢が6台、5位リカルドまでは14秒差となっている。タイヤのラップタイム差は約2秒もあるとのピレリの指標も出ていたのだから届かない訳はないはず。
ぺレス、ガスリー、サインツ、リカルドを次々とパスしていきLap49には5位まで復帰した。
The thrill of the chase 🍿@alex_albon hunts down Daniel Ricciardo on his way to P5 in Texas
The Red Bull driver was down in P20 at one stage 🚀#USGP 🇺🇸 #F1 pic.twitter.com/4QiEpi38OK
— Formula 1 (@F1) November 4, 2019
ガスリーはLap53時点で9位だったがHが30周をすぎたところから一気にタイムが落ちて、ぺレスとのバトルで接触がありマシンにダメージを負う。
フェルスタッペンは1ストップの2位ハミルトンを射程に捉えたラスト2周だったが、ストレートの先ターン12がイエローフラッグ区間となりパスするチャンスが無くなった。
クビアトはぺレスをラストラップで接触しながらパスして10位となるが、5秒ペナルティで11位となった。
まとめ
メルセデスの方が若干タイヤもちが良かった事でボッタスに挑戦できるチャンスは2スティント目で消えた。最後の最後でハミルトンをパスする事は出来たかもしれないが、イエローフラッグがあっては致し方ない。
フェルスタッペンは序盤でフロアとフロントウィングを少し破損していたらしい、万全であればもう少しタイヤに余裕が生まれたんだろう、タイヤの傷みが予想以上に進行したため2ストップにしたとホーナーはコメントしている。
実際のところハミルトンをパスしていればボッタスからは3秒遅れ程度でフィニッシュしていたはず。
予選タイム差0.067×56=3.752秒
まぁでも、実力通りじゃないかな!
トップ集団でレースを作り、尚且つ僅差でのタイムバトルは見ごたえがあった。これぞF1トップレーサー達のレースだなぁっと感じました。非常に引き締まった好レースに満足です。
トロロッソは残念だったなぁ、ガスリーにガンガン行こうぜ2ストップ作戦なら入賞していたかも。
ハードでも20周すぎるとグリップダウンして30周で崖がくるなんて、COTAの路面は昨年からガラッと変わってしまったのか?たったの0.4mm薄いタイヤがここまでの変化をもたらしたのか?
タイヤ差でラップタイムに明確に差があるサーキットって決勝レースが非常に面白いし、こんな戦いがもっと増えればいのだけどね。
さぁ次戦ブラジルはレッドブルホンダの優勝チャンスです。スペック4フルパワーを見せてくれ!
この改善具合だと間違いなくフェラーリからFIAに質問状が送られますね。w
冗談はさておき、モービルの新燃料とのマッチングも煮詰められてきて
攻めたセッティングができるようになってきたとかもあるんでしょうかね。
マイレージに余裕があるPUにしても、よくここまでもってきた開発陣に感銘します。
ホンダの一番ネックなのは燃料ですよね。
結局、燃焼室の変更は燃料を変更する必要がある。
今まで以上にお互いが密に開発しないと追いつけない。