予選ではハミルトンがあわやQ2落ちかと思われる状況からポールポジション、しかしタイヤはC5ソフトスタートとなっています。
フェルスタッペンとボッタスはC4ミディアムスタート、アルボンはギアボックス交換で15番手スタートになっています。
スタート順とタイヤ
ピットインロスタイムは約27秒です。
ロシアGP決勝レポート
天候は晴れ、気温30℃、路面温度41℃でスタートしました。
ターン2をトップで入ったのはハミルトン、ボッタスが続くフェルスタッペンはリカルドに抜かれる。後ろではターン2をオーバーランした時に通過しなければならないゾーンで壁ににぶつけてクラッシュしたサインツ。ストロールはターン4で後ろから当てられクラッシュ。
LAP 1/53
Carlos Sainz was forced wide after the start – and hit the edge of the wall as he tried to rejoin the track 👀💥#RussianGP 🇷🇺 #F1 pic.twitter.com/SYczEWyUzD
— Formula 1 (@F1) September 27, 2020
SCとなりました。ラッセル、ノリス、アルボンはハードへ
Lap6:レース再開、ノリスはアルボンをパスして17位
Lap7終了時点
ハミルトンには、レコノサンスラップ時のスタート練習場所が指定外だったため10秒ペナルティ。
Lap11:アルボンはノリスをパスして17位
Lap13:アルボンはラッセルをパスして16位
Lap15:ラッセルはミディアムへ、ハードにフラットスポットができたようです。ペレスはリカルドをパス5位
Lap16:リカルドはハードへ14位、ハミルトンはFTLを更新しつつピットに備えています。
Lap17:ハミルトンはペナルティ10秒消化しハードへ11位
ボッタスがペースアップ、フェルスタッペンに4秒差つけています。
Lap19:オコンはハードへ7位、ガスリーはハードへ13位、ハミルトンはベッテルをパスして6位
Lap20:ペレスはハードへ6位
Lap20終了時点
Lap26:フェルスタッペンはハードへ4位
Lap27:ボッタスはハードへ1位で復帰、フェルスタッペンはクビアトをパスして3位
Lap28:アルボンはミディアムへ16位、リカルドはベッテルをパスして7位
Lap29:ルクレールはハードへ7位、ハミルトンはクビアトに迫る
Lap31:クビアトはミディアムへ8位
Lap34:ガスリーはライコネンをパス9位、アルファタウリ8,9位編隊となっています。
Lap36:ライコネンはミディアムへ16位、これで全台ピットストップ義務がおわりました。
Lap37終了時点
アルボンはミディアムでポジションアップしてきています。
Lap40:ハミルトンはペースを上げつつフェルスタッペンとの差が10秒を切りました。
Lap43:VSCが一時発動して、ターン2の壊れた通過ポイント指示版をなおしました・・・。ガスリーはミディアムへ11位。
Lap46:ガスリーはアルボンをパスして10位
Lap48:ガスリーはノリスをパスして9位、舞い戻るガスリー!!アルボンはノリスをパスして10位、これでホンダPU勢全台入賞圏内です。
Lap49:ノリスはミディアムへ15位
Lap52:ボッタスがLap51ファーステスト
Lap53終了、ボッタスが開幕以来の優勝、フェルスタッペン2位、なんだかんだでハミルトンは3位
ロシアGP決勝結果
まとめ
ハミルトンはルール無視のスタート練習で、優勝を自ら手放した。ボッタスは抜群のスタートでフェルスタッペンを抜く。フェルスタッペンは前に居るメルセデスを捉えるペースは無い。
結果ボッタスが今季2勝目!
VALTTERI: “Once I was in clean air I felt that the pace was pretty awesome and that I could control everything.
“Never give up. It’s a good day. It’s nice to get another win as it’s been a while and I now need to keep the momentum going”#RussianGP 🇷🇺 #F1 pic.twitter.com/QUFm6kjiQo
— Formula 1 (@F1) September 27, 2020
スタート直後の混乱以外は至って安定したレースでした。最近あまりにも劇的なレースが多く、退屈に感じてしまったが、これが本当のF1のレースです。
中団勢の争いは見ごたえあるのもでした。ルクレールが意外にも良いペースで6位は流石と言ったところ、ルノーはレースペースがあまり良くなかった、アルファタウリは順当にダブル入賞。
そしてアルボンはなんとか10位入賞、予選順位が悪かった事とギアボックス交換の関連性はわからないが、予選を何とかしなければフェルスタッペンのアシストすらできない。
心配なのは最近のマクラーレンのペースが非常に悪い事、予算的な問題なのか?ノーズアップデートだけではどうにもならない気がする。それに伴いバージボード周辺の改良も必要だろう。
サイドポッドもトレンドと違った形状だし、来年には修正できるだろうか?
次はニュルブルクリンクで久しぶりのレースになります。
ホンダPU勢全員ポイント獲得は久しぶり。
レッドブルはロシアでのポディウムは初めてなんですね。
アルボンはハードから随分早くミディアムに変えましたが何かあった?
FP1からの悪い流れをずっと引きずったまま終わった感じでした。
今回のハミルトン&メルセデスはうかつなペナルティでしたが
ぶっちゃけ、あのフリー走行から一貫して貪欲な姿勢は
ライバルチームにこそ実践して欲しいんですよねェ~。
特にレッドブル…なんとか頑張って欲しい><
ハミルトンはチームの指示ミスにより、ペナルティポイント加算は免れた。チームへの罰金になりました。
スタート練習位置違反のハミルトンですが、Event Note を調べてみたところ、違反とするにはかなり無理がある印象でした。指定内容を抜粋すると
“Practice starts may only be carried out on the right-hand side after the pit exit lights and…” (2019 ~ 2020 RussianGP)
このように「ピットイグジット信号の後の右側で」と指定されています。これをどう解釈するかなのですが、参考に過去のロシアGPおよび今年のイタリア、ベルギーと比較して文脈を捉えると、この指定文章を「ピットイグジット信号の後のすぐ右側で」と解釈するのは無理があるように思います。
参考:
“Practice starts may only be carried out at the pit exit on the right hand side and…” (2015 ~ 2018 RussianGP)「ピットイグジットにおいて右側によせて」
“practice starts may be carried out after the end of the pit wall but before the second dotted white line across the pit exit.” (2020 ItalianGP)「ピットウォールの終端の後からピットイグジットを仕切る第二白点線までの間で」
“practice starts may be carried out on the track after the pit exit before the SC2 line.” (2020 BelgianGP)「ピットイグジットの後からSC2ラインまでの小道上で」
複雑なのは「ピットイグジット(the pit exit)」という言葉をベルギーの指定文ではピットイグジット信号のある地点(=ピットレーンエンド)と解釈しないと意味が通らないこと(本来ピットイグジットと定義されてる区間は信号からSC2ラインまでの小道だが、イグジット区間後からSC2ライン前では矛盾する為)。これによって2015~18の「ピットイグジットにおいて」という説明が「ピットイグジット信号のある地点=ピットレーンエンド」の事なのか「信号からSC2ラインまでの区間」の事なのか曖昧であること。
しかし年間レース全体の文脈を踏まえると練習場所は総じて、1.ピットイグジット区間内であること、2.追い越し可能な道幅があること、3.できれば本コースとを区切る白点線手前であること、という優先順位の基準で指定されており、信号のある場所/信号の直後である事はコース毎の形状によって結果的にそうなる場合があるだけに思われます。さらに、ロシアで2019年にわざわざ「信号の後」と表現を変えたのは「at the pit exit=まさに信号の所」と解釈したドライバーがピットレーンエンドライン上にたまって邪魔だったからではないのか?とも思われます。
ハミルトンは1~3の全ての条件を満たしていて特別危険な事、変わった事をしたわけではないです。むしろ文脈と文面からすれば、信号から白点線を越えてSC2ライン手前までの間が指定された区間と解釈する方が自然だと思います。
さらに、今年のベルギーGPでルクレールのレコノサンスラップ・タイムが遅すぎる事から審議対象となった時「SC2ラインを過ぎてからスタート練習をした為のタイム遅延だからお咎めなし」と判定されており、そもそもスタート練習指定場所を多少違反したとしても即ペナルティとは見なされてこなかったのではないかと。こうした経緯を踏まえれば、ハミルトンにはむしろ特別にペナルティポイント減算か選手権ポイント加算してあげないと公平性が保たれないとさえ思います。