
レッドブルは2021年の予算制限を約186万ポンド超過していた事が明らかになった。
FIAは、レッドブルが約143万ポンドの想定税額控除を通年報告書類内で正しく処理していれば、約43万ポンド(約7000万円)の超過で済んでいたと公表している。
この違反に対するペナルティとしてレッドブルには罰金700万ドル、ABA終結日より1年間の風洞テストおよびCFDの上限から10%削減される。
レッドブルが除外経費にしていた13項目
- (ケータリングサービスに関する)予算制限第3.1条(a)に基づく除外費用の過大計上
- (給与及び関連する雇用者の社会保障負担に関する)財務規則第3.1条(w)に基づく費用
- 報告グループの総費用内で既に相殺されている(非F1活動に関する)財務規則第3.1条(h)(ⅰ)に基づく費用
- (賞与および関連する雇用者の社会保障負担に関する)財務規則第3.1条(k)に基づく費用
- 固定資産処分益において、必要な上方修正を行なわず、関連費用を過小に計上したこと
- (実習賦課金に関する)財務規則3.1条(q)に基づく費用
- (給与及びそれに伴う雇用主の社会保障負担に関する)財務規則第3.1条(h)(ⅱ)(ⅰ)に基づく費用
- (パワーユニットの使用費に関する)財務規則第4.1(a)(i)に基づく費用の過小計上
- (給与及びそれに伴う雇用主の社会保険料に関する)財務規則第3.1条(h)(i)に基づく費用
- (在庫使用に関する)財務規則第4.1条f)(ⅰ)(B)に基づく費用の過小計上
- Red Bull Power Trains Limitedによって再請求された費用のRBRによる精算に関する事務処理上の誤り
- 財務規則第3.1条(r)に基づく特定の旅費
- 財務規則第3.1条(i)に基づくメンテナンス費用
風洞実験時間とCFD時間のハンデキャップ
夏休みを含む10週間など8週間ではない期間もありますが、概ね8週間×6回の空力実験期間(ATP))が設けられます。
風洞は(320回・80時間)/8週間、CFDはMAUh(メガ・アロケーション・ユニット時間)で管理され(2000モデル・6時間)/8週間です。
レッドブルはコンストラクターズ1位のため7月から70%になっていますが、それに対して10%削減され63%になります。
順位 | 2022~25 | 風洞回数 | 風洞時間 | 3Dモデル数 | CFD時間 |
---|---|---|---|---|---|
RB | 63.0% | 201 | 50.4 | 1260 | 3.78 |
1 | 70.0% | 224 | 56 | 1400 | 4.2 |
2 | 75.0% | 240 | 60 | 1500 | 4.5 |
3 | 80.0% | 256 | 64 | 1600 | 4.8 |
4 | 85.0% | 272 | 68 | 1700 | 5.1 |
5 | 90.0% | 288 | 72 | 1800 | 5.4 |
6 | 95.0% | 304 | 76 | 1900 | 5.7 |
7 | 100.0% | 320 | 80 | 2000 | 6.0 |
8 | 105.0% | 336 | 84 | 2100 | 6.3 |
9 | 110.0% | 352 | 88 | 2200 | 6.6 |
10 | 115.0% | 368 | 92 | 2300 | 6.9 |
NEW | 115.0% | 368 | 92 | 2300 | 6.9 |
- 前年最終順位を元に、1月1日~6月30日までの使用時間が決められる。
- 6月30日時点の順位により、7月1日~12月31日の使用時間が決められる。
まとめ
おおよそ噂されていた通り、従業員の給与や福利厚生に関して除外していた経費が多かったようです。
ニューウェイ氏の年俸が除外される3人なのか、コンサル経費なのかはわからなかった。
予算制限違反に対する罰則はかなり大きなものだし、FIAとして今後それを許さない姿勢を示せた事は良い事だと思う。
(2019Ferは何だったのか? 噂じゃ2020流量95%だったなんてね・・)
たらればを言えば、あの連続クラッシュが無ければ・・・と言える金額ですねぇ。
ドライバーは予算も考えてバトルをしなければならないと言う事です。
2021年はシャシーやノーズなど様々なものが開発凍結されていた、それでいて超過なので2022年の方が心配になるんですが・・。
このハンデによる影響は2023年マシンやそのアップデート、2024年マシンに大きな影響を与えるでしょう。
フェラーリとメルセデスは来年勝たなければならんぞ。
結果を受けてトトがインタビューに応じてましたが、トトが冷静になってるということは、トトが満足するくらいには重い罰ということなんでしょうね。
トトが軽いと思ったらもっと烈火のごとく喚き散らすでしょうから、彼の性格的には。
従業員へのフリーフードは無くなるかもしれませんね。ザックが有り得ないサービスとか言ってましたが、そりゃ成功報酬がチョコバー1本のマクラーレンにとっては、有り得ないサービスですもんね。
空力63%は厳しいと思いますが、まだレギュレーションが熟れてないので、重箱の隅をつつくための風洞計算量で勝負する段階では無いと思います。その点では救われてるのでしょうね。
問題は2022年ですよね。レッドブルの計算上は370万ドル下回っていたのに、実際は0.37%上回っていた。もう会計締切まで2ヶ月で調整する期間は無いでしょう。
レッドブルが来年もオーバーすることは確実な気がします。メルセデスとフェラーリ、マクラーレンが下回るかどうかですね。
ケータリングなどをスポンサーからの直接提供などにした場合はその分の予算を別に回せそうな気がします
それは流石にイギリス税務監査をなめすぎている気がしますw
ABA受け入れたって事は、今年の財務レギュレーションには合格する道筋がたってるのだと思います。
ホーナーのコメントからすると、アストンマーチンに移籍したスタッフのガーデニング休暇中のサラリーもレッドブル支出となってるようです。
引抜きが日常茶飯事のF1において、引抜かれたスタッフのガーデニング休暇無しを容認するような事が良いとは思えませんので、そのあたりは配慮があっても良いと感じます。
レッドブルとしては企業イメージもあるから大変だったでしょうね
個人的には自損クラッシュはいいとしても、レースしてのクラッシュ、特に相手にペナルティポイントがいくような損害に関しては考慮を入れてもいいと思うんですよね。
ニューエイ80%禁止にならないかぎり何の問題も無いと思いますあのチーム
RBPTに引き抜いた人件費がどうなるか。
PU側は別管理になり、予算制限が適応中なはずです。
フジの中継の中で、森脇さんが「今回の罰金は今年の予算の中から払うことになる」とおっしゃっていましたが、以前管理人さんが訳してくれたファイナンシャルレギュレーションで、
(m)これらの金融規制の違反に関するすべての金銭的罰則。
についてはコストキャップ除外項目にされていたので、罰金でコストが圧迫されることはない、って解釈でよいのでしょうか。
予算制限内からでは無いですね。
罰金は別です。