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新年、明けましておめでとうございます。

読者様の方々には、昨年大変お世話になりました。今年もフジTVの解説陣に負けないマニアックなお話を中心に頑張っていきますので、宜しくお願い致します。

とは言え、今年は22戦もあるので年々衰えていく体力(眠気に勝てる)との戦いでもあるのですがね(笑)

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2020年F1の厳選重要ポイント3

今年はテクニカルレギュレーションがほぼ変わりません、そして最も重要なポイントであるタイヤも2019年仕様をそのまま使う事になります。タイヤが固定させるだけで2019年に行われてきた研究成果は無駄にならず、多種多様なシミュレーションを実行できない中団チーム以下を大きく助ける事になります。

そんなところを踏まえて重要ポイントを3に絞ってみました。

ポイント1:フロントウィングから始まる空力


2018⇒2019年の大きなレギュレーション変更となったウィングの拡大、特にフロントウィングはアウトウォッシュを作り出していたカスケードを失い、マシン全体の空気の流れが変わった。

ここ数年アウトウォッシュに頼った空力開発をしてきたF1チームは大混乱に陥った。そんな中で各チームにより様々な解決が提示されたフロントウィング形状は2019年の大注目ポイントであった。

フェラーリ型をハイ、メルセデス型をミッド、レッドブル型をローと私は勝手に名付けて区分していたのですが、ハイアウトウォッシュ型はフラップ面積が減少しフロントダウンフォースがミッド・ローよりも少なくなる。しかし発生する強力なアウトウォッシュにより速度の上昇に比例する空力安定性とドラッグ減少率は高くなる。

フラップ面積・レーキ角セッティング・サスペンションなど、様々なバランスの上で今のところ最適解はメルセデスのミッド型となるが、2020年は各チームがどんな形状を用いてくるのかが注目すべきポイントになります。

ポイント2:パワーユニットと燃料ライン

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2014年から始まったダブルハイブリットと言うべくパワーユニット規定は7年目、各メーカーのパワー差は縮まっているがマイレージではメルセデスとフェラーリが頭一つ飛び出ている。MGU関連は全メーカー大きな差は無く推移していると思われるが、内燃エンジン本体はフェラーリがベンチマークとなった。

フェラーリには様々な燃料疑惑が持ち上がった2019年、FIAはその疑惑を払拭するべくタンク外の燃料ラインにおける量を厳密にする規定を導入する。流量計付近での燃料量を減らし秘密裏に何処かに貯めるなどの行為を出来なくする。

基本的にエンジンはボア&ストロークが決まっているため、燃焼室の形状と容量変更による圧縮比の違いしか無い。単純に圧縮比上限18に近くシリンダー内での圧力の力をピストンにより大きく伝える事ができる事が求められる。

未確認な情報だけどホンダはこの上限に達していない、アルミ合金ピストンでは到達できないようです。材質などの情報は今後も推測でしか情報は出てきませんが、鋳造ピストンの大御所マーレと組んでいるフェラーリが抜きんでてる理由の一つと考えるのが妥当かと思います。

ポイントは圧縮比の上昇に伴うノッキング対策であり、それを可能にする燃料があるかどうか、ノッキングを抑えれなければマイレージも伸ばせません、22戦を戦うためのパワーとマイレージのトレードオフが何処にあるのかが重要となるでしょう。

ポイント3:新サーキットとドライバー

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今年は新たにオランダGPとベトナムGPが加わります。上の画像はハノイ市街地サーキットですが、全体的なバランスはバクーとほとんど変わりないと感じますね。この超ロングストレートでは確実にオーバーテイクされてしまうだろう。

オランダはザンドフォールトで行われますがハンガロリンンクに似た感じのレイアウトで、最終コーナーに17度バンクを付けてホームストレートでオーバーテイクできるように改修中です。

新サーキットはデータが無いですが、シミュレータでの練習は可能です。そして1流のドライバーであれば5周走れば最速ラインを理解する事ができます。プラクティスから簡単に上位タイムを刻み、素早くタイムを更新していけるのが1流ドライバーです。

 

F1では同じパーツのマシンで走る事はほぼありません、常に変わるマシンバランスからタイヤを機能させる走りが出来る事、そしてマシンを前へ前へと進める事ができるドライバーがいつの時代も最速である事には変わりない。

ガスリーのようにレッドブルは乗りこなせなくてもトロロッソではマシンの最高点を引き出せるなど、定跡では考えられない事も起こる近年のF1ドライビングは本当に難しい。レギュレーションが固定される事によりドライバーの差がより明確になる2020年となるだろう。

まとめ

様々なポイントから最重要と思われる3つのポイントを私なりに絞ってみました。

F1を楽しむには、自分なりのポイントがどのように変化していくのかを見ていく事が重要です。ただ漠然と見ていたのではレースは常にトップ3チームだけが優勝を争う味気ないものになってしまうだろう。

マシン開発競争、チーム力によるレース戦略、ドライバーによる意地と意地のぶつかり合い、どれをとっても世界最高レベルを感じる事ができるレースはF1以外には無いです。

そしてレッドブル・ホンダの強さは日本人としてもっとも重要なポイントであるのは言うまでもないでしょう。

さぁ、今年もF1楽しもうぜ!!