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2019年のレース界、日本としての活躍は非常に多かったと思います。

RedBull HondaによるF1での優勝は格別でしたが、他のカテゴリーではTOYOTAが頑張っていました。活躍した日本を今一度振り返っておきましょう。

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2019年主要レースカテゴリーベスト3一覧

F1 ドライバー チーム ポイント
1 ルイス ハミルトン メルセデス 413
2 バルテリ ボッタス メルセデス 326
3 マックス フェルスタッペン レッドブル・ホンダ 278
F2 ドライバー チーム ポイント
1 ニック デ・フリーズ Racing Team Nederland 266
2 ニコラス ラティフィ ダムス 214
3 ルカ ギオット ユニ・ヴィルトゥオーシ 207
F3 ドライバー チーム ポイント
1 ロバート・シュワルツマン プレマ・レーシング 212
2 マーカス・アームストロング プレマ・レーシング 158
3 ジェハン・ダルバラ プレマ・レーシング 157
Indy ドライバー チーム ポイント
1 ジョセフ ニューガーデン ペンスキー・シボレー 641
2 シモン パジェノー ペンスキー・シボレー 616
3 アレクサンダー ロッシ アンドレッティ・ホンダ 608
Fe ドライバー チーム ポイント
1 ジャン-エリック ベルニュ DS TECHEETAH 136
2 セバスチャン ブエミ Nissan e.Dams 119
3 ルーカス ディ・グラッシ Audi Sport ABT 108
WEC ドライバー チーム ポイント
1 セバスチャン ブエミ Toyota Gazoo Racing 198
1 中嶋 一貴 Toyota Gazoo Racing 198
1 フェルナンド アロンソ Toyota Gazoo Racing 198
2 マイク コンウェイ Toyota Gazoo Racing 157
2 小林 可夢偉 Toyota Gazoo Racing 157
2 ホセ・マリア ロペス Toyota Gazoo Racing 157
3 トーマス ローラン Rebellion Racing 114
3 グスタボ メネゼス Rebellion Racing 114
WRC ドライバー チーム ポイント
1 オット タナク Toyota Gazoo Racing 263
2 ティエリー ヌービル ヒュンダイ 227
3 セバスチャン オジェ シトロエン 217
Moto ドライバー チーム ポイント
1 マルク マルケス Repsol Honda Team 420
2 アンドレア ドヴィツィオーゾ Ducati Team 269
3 マーベリック ビニャーレス Yamaha Factory Racing 211

F1

レッドブル・ホンダによる3勝は、復帰5年目のホンダがやっとF1で戦える場所に戻った事を示すものだった。マシン・パワーユニット・燃料など全てが揃った後半戦は、チャンピオンチームのメルセデスを脅かすスピードを見せたが今一歩というところ。

2020年に向けてレッドブルとホンダの更なる協力体制は、吉と出るか凶と出るか神のみぞ知る。

F2・F3

1年間のSFからF2に復帰した松下選手が参戦してチャンピオンシップ6位。またしてもスーパーライセンス取得には至らなかった。合計4年間のF1直下カテゴリーでの成績からは、これぞF1で活躍できる日本人ドライバーとは言い難い。

F3には角田選手、名取選手の2名が参戦したが、慣れないタイヤとサーキットに苦戦。新しいマシンに対応できないチームなど状況は様々だった。角田選手は後半戦に速さを見せ2020年はF2参戦の噂がある。

レースの本場ヨーロッパで活躍できる日本人ドライバーはなかなか現れない。

Indy

2018年はチャンピオンエンジンとなったホンダだが、2019年はシボレーエンジンを積むペンスキーチームが1,2となっている。

佐藤琢磨選手は年間2勝を初めて達成し、40才を越える年齢でありながらまだまだ速い事を印象づけた。

Fe・WEC

Feはルノーの基盤を受け継いだNISSANのブエミがランキング2位となった。新シャシーGen2に期待したシーズンだったが、太くなった車体や重量増でフォーミュラカーとは言えない挙動が目についた。

WECは唯一のワークスチームであるTOYOTAが念願のル・マン優勝を達成、新たに加入したアロンソと共に中嶋一貴選手がチャンピオンに輝いた。

WRC

2017年から復帰したTOYOTAは、2018年にマニュファクチャラータイトル獲得、2019年はタナクがドライバーズチャンピオンとなった。YARISの熟成は進み、オジェの7連覇を阻止したタナクは非常に強かったが、2020年はタナクがヒュンダイへ移籍し、オジェが加入する事になっている。

MotoGP

HONDAはパワーがありじゃじゃ馬と言われるマシンであった、そんなマシンを華麗に操りマルケスが4連覇、通算6回目のチャンピオンを成し遂げている。トラクションコントロール世代の申し子であるマルケスに勝てるライダーは、おそらく数年は出てこないだろう。

まとめ

2019年の世界のレースにおける日本の活躍は、近年稀に見るものであった。レースファンにとっては嬉しい事が多かったと思う。しかし見方を変えれば、それだけ世界におけるライバルが減っている事も意味する。TOYOTAが活躍するシリーズでライバルが減っていくのは何故なのか・・。

レース界には不況の嵐が吹き荒れている。メーカーやコンストラクターが生き残っていく道は年々閉ざされているのが現状である。シャシーやエンジンは厳格なレギュレーションやワンメイク化が進みイコールコンディションへの舵が切られている。

早くからワンメイク化が進んだIndyでも、参加台数が年々減少している事からもわかる通り、レース界への逆風がやむ事は無いだろう。

 

F1にも2021年より予算制限が導入されるが、それでも高すぎるコストは予算の少ないチームを苦しめるだろう。速いマシンを作る事から、速いドライバーやライダーは誰なのかが今後非常に大きくなっていく事が予想される。

そんな中、今の日本に必要なものは、勝てるドライバーとライダーです。

F1,WRC,MotoGPなどで活躍する日本人がいれば、日本でのレース認知度は上がるだろう。世界へアピールする企業支援を取り付ける事も容易になるはずだ。

若いドライバーやライダーには、もっと意識を世界に向けて頑張ってほしいと願います。