
2022年現行規定のパワーユニットは開発凍結になっています。
ホモロゲーションされた各種パーツを2025年末まで使い続ける事になります。
直接的なパフォーマンスアップを行うアップデートは禁止され、信頼性(耐久性)やコストパフォーマンスを改善出来る場合はアップグレードが許可されます。
変更する場合は、FIAや他メーカーに詳細な資料を提出し全ての承認を得なければならない。
信頼性アップグレードでフェラーリは30hpアップ?
ガゼッタ(イタリアのゴシップ誌)が報じた内容ではフェラーリは30hpの向上を果たすとの事です。
フェラーリPUのトラブルはタービンとMGU-Hに起こっているかのように見えますが、副燃焼室型点火プラグの不具合によって引き起こされたものだと言われています。

この30hpですが単純なピークパワーの増加では無い事が今のPUでは常識です。
ラップ辺りに使えるエネルギー(パワー)がそのぐらい増加するとの意味です。
増加したエネルギーをダウンフォースに上手く変換できれば、ラップタイム換算で平均0.5秒程度になるでしょう。
ガゼッタのコピー内容だと思われる記事は以下です。(ガゼッタは有料なので)
メルセデスは16hpアップ、ホンダRBPTは10hpアップ
メルセデスはフリクションロスの低下に集中しているらしい。
これは、メインベアリング、クランクシャフト、およびコネクティングロッドの機械加工プロセスによって達成されたものです。(←この文脈は言い切っている)
これに加えて、潤滑剤の新しい配合により、摩擦の低減が改善されたはずです。(←この文脈は仮定している)
ホンダRBPTで興味深いのは、内燃機関の補助ポンプの変更です。(←この文脈は言い切っている)
これによってエネルギーロスを減少させて実質的なパワーアップを図る。
2022年の信頼性アップグレードの件数は?
planetf1のSam Cooper 氏がルノーのパワーユニット責任者Bruno Famin氏にインタビューしている。
「FIAや他のメーカーとの2022年のプロセスはかなり良かったと思う。少なくともそれは透明だったので、誰もがお互いの要求を知っていました。それはとても良いことです。」
「2022年はかなり寛容だった。誰もが信頼性の問題の影響を受けていたので、それはごく普通のことだと思います。さまざまなメーカーから 30、40、50、60、70 件のリクエストがあったと思うので、全員がこの種の問題の影響を受けました。」
「FIAは将来的にもう少し厳しくなると予想していますが、情報はありません。」
「純粋な信頼性の問題とは何ですか? 多くの場合、信頼性の問題によって潜在的なパフォーマンスの向上が隠されているため、これは私たちが答えることができない質問です。」
「2022年のようにウォーターポンプに問題がある場合、それは明らかに純粋な信頼性の問題であり、別のウォーターポンプを使用しても意味がありません。」
「しかし、ピストンリングの素材を変更してより強力なものにしたり、パワーを高めたりする必要がある場合、どこに限界があるのでしょうか? それは明らかではありません。」
様々なメーカーとはルノー以外の3メーカーを指すと思う、合計で70件のリクエストがあったと考えられます。
ではルノーを含めたら・・・90件を超えるのではないだろうか?
1メーカーで70件って事はないだろうし・・・。
信頼性アップグレードはパフォーマンスアップさせてはいけない!

過去の様々な事例からパフォーマンスとは、F1において主にピークパワーの事を指していると思われます。
2022年の開幕時点に投入されたパワーユニットで計測された最高出力を上回ってはいけない、これが大原則となる。
パワーユニットには数多くのセンサーが取り付けられ監視されています。
例えば、ドラッグが少ない低中速域で一瞬でも最高出力を発生させれば、それを基準にする事が出来るだろう。
クランクシャフトに取り付けられているトルクセンサーが重要な役割を担っていると思います。
パフォーマンスに関する計測方法は公開されていないので、あくまでも推測です。
2022年に見られたPUの運用では、フェラーリやルノーが突然壊れる事が頻繁に見られました。
パワーは出せる、しかし、信頼性(耐久性)が不足していて使用時間が著しく減少するという状況でした。
フェラーリは2023年に突然30hpアップするのではなく、既に2022年の9月で達成している。(ERSホモロゲーション期限)
それをたったの数秒使えるのか? 一番パワーが欲しい250km/h以上で何十秒間も使えるのか?
そんな感じの違いとなるのです。
まとめ
フリクションロスの低下って出力が上昇しないだろうか?
ポンプなどはクランクパワーを使っているので問題無いですが、内部摩擦抵抗の軽減はクランクの出力トルクが上がると思うんですけどね。
その分、最高出力には使わずにエネルギーを長く使えるようにするだけかな。
信頼性アップグレードの承認において、実際、各メーカーは他のサプライヤーからの更新に注意を払い、誰かがルールを回避して競争上の優位性を得ることを防いでいます。
しかしながら、燃焼室・タービン・コンプレッサーのアップデートさえなければ、細かい部分は承認せざるを得ないだろう。
自らが変更したい時に、拒否される可能性が高まるからです。
過去にこの信頼性アップグレードで助けられたメーカーはホンダです。
2014~2016年に施行されていたトークン制度はアップデート回数を制限するものでした。
2015年の開幕時点でホンダに与えらえたトークンは9、燃焼室を3回変更すれば無くなる数字です。
すぐに壊れるパワーユニット、信頼性アップグレードが無ければ毎戦リタイアしていただろう。
パフォーマンスに関わるアップデート、信頼性に関わるアップグレード、過去のトークン制度時代にFIAと各メーカーによって線引きはある程度出来ているのだろう。
彼らが承認している以上、私たちはそれを見守るのみです。
今回はコメントのリクエストで信頼性アップグレードについての投稿しましたが、レギュレーションとして公開されていない以上全ては憶測です。
こういった情報は信頼できるF1ジャーナリストの記事なのかが重要です。
情報の信頼性アップグレードをしましょう(笑)
フェラーリの30hpの話がガゼッタってのが信用出来ますかね?
私は出来ません。
信用するしない以前の話ですが、内容の中に確定的な情報も含まれている。
メルセデスとホンダRBPTに至っては詳細なパーツ名称が言及されています。
数値に関しては予想の域を出ません。
フェラーリに関しては2022年の最初のブロー以降、フルパワー運用できていないと言う事実があります。
信頼性アップグレードで果たして足りるかな?
>信用するしない以前の話ですが、内容の中に確定的な情報も含まれている。
メルセデスとホンダRBPTに至っては詳細なパーツ名称が言及されています。
確かにそうですね。
ガゼッタと言われるとフェラーリ贔屓でガセ情報が多いってイメージだったもので
ルノーは不満そうですが、ルノーとしてはパワー差が小さいタイミングで、自社の信頼性問題が解決したら、完全凍結して欲しいような意図が感じられます。
金使いたく無いんだろうな・・・と
結局、信頼性を犠牲にしてパワーを上げておいて、
開発凍結されてから信頼性向上をして、本来のパワーを得る。
・・・・何これ?
2021年は開幕時点でアップデート禁止。
だがしかし、ホンダはタービン改善してエネルギー効率を高める。
メルセデスはピストンピン・コンロッド・クランクピンを強化してパワーアップ。
開発凍結は・・・まぁ、そんなものですよ。
凍結中の開発について聞いた話なんですが、調べても全然ソースが掴めず、合っているのかわかりません。ってか2、3はほぼ嘘なんじゃないかと思ってます…w
以下聞いた話
1.FIAに承認を出して、そこからコンコルド協定に調印しているコンストラクターへの許可申請。
2.60%のチームから承認を得られれば開発可能。
3.研究段階から承認を得ないとそもそも開発できない。
私が信用してる海外サイトの書き方だと、全ての承認が必要となっているんですよね。
詳細な説明が必要なので、他メーカーが何に困って何を変えたいのかがわかる。
となれば自分達も同じ部分でもっと良く出来る可能性を探れる。
返信ありがとうございます。
そうなんですよ。自分も記憶違いでなければ、全てのチームの承認だったと思うので、何処かにその様に書いた記事があるのかもしれませんね。