マシンバランス、空力効率、エネルギー効率、的確なドライビング、全てを求められる鈴鹿サーキット。
レッドブルRB19&フェルスタッペンの速さは予想通りでした。
対抗するのはマクラーレンMCL60&ノリス+ピアストリと言う図式、フェラーリとメルセデスは一歩も二歩も遅れていた。
テレメトリーを検証し速さの違いを知っておきましょう。
レッドブルRB19&マックス 驚異のS字高速コーナー
ターン2はノリスの方が速いが、ターン3からターン5までに大きな差がつく、ダンロップのフルスロットルになるまでに+0.1秒差となるノリスです。
ペレスはターン2から全てで遅れ、フルスロットルになるまでに+0.35秒差もついている。
レッドブルRB19は高速コーナーが速いが、それはマックスのドライビングがあってこそ、ペレスはマシンを信頼できずに速度を保ったままコーナーに突っ込めないでいる。
ダウンフォースは速度を上げれば増加する
- ダウンフォースは速度の2乗に比例して増加する
- ダウンフォースが増加すると車高が下がる
- 車高が下がるとフロアのダウンフォースが増加する
- フロアのダウンフォースはグラウンドエフェクト効果と相まって増加率が高い
怖がって速度を落とせばダウンフォースは減少しターンスピードを上げられない。
マックスとペレスの差はそういった部類の差となります。
これを体現できるマックス・フェルスタッペンは現在で言うところの史上最強最速のドライバーです。
シンガポール大敗の弱点とは?
RB18からRB19に変わり、セッティング面で変わった事は車高です。
2023年レギュレーションでは、フロアトンネルの最下点が10mm上昇しました。
それに対応するためにRB19は車高をその分下げて走行しています。
ポーパシング対策が完璧だったRB18と同じフロアダウンフォースを達成するには、キックポイントを路面に近づける必要があったのです。
車高を下げた為、サスペンションの稼働範囲は狭まり、RB18の高速ターンでよく見られたロールが減っていたRB19
スパのオールージュではスキッドブロックの摩耗を抑えるためにレース中にスロットルを抜けと指示されています。
マリーナベイでは、ブレーキングでボトミングすると無線が入っていました。
フロア前方がバンピーな路面に擦ってしまい最大限のブレーキングが出来なかった、加えてフロアに入る空気量が確保出来ず、リアまで届く気流が理想的では無かったと思われます。
入口アンダー、出口オーバーと言う最悪なマシンセッティングを作ってしまった。
レッドブルRB19はベースライン的にアンダー傾向なマシンです。
フロア前方のダウンフォースを増やすと言う空力によってオーバー傾向を作り出している。
モナコのような超低速なら問題なかったが、マリーナベイのように300km/h越えのストレートが約2本ある場合は、最高速付近のダウンフォース量と車高の下がる量、そしてサスペンションの関係性が悪かった。
縁石を使えないサスペンションの硬さが足を引っ張っていた。
レッドブルは昨年からこの最大ダウンフォースリアウィングを使うとバランスを崩すことが多い。
アンダーが強まってしまう。
好走したフェラーリとマクラーレンはチームで持っている最大ダウンフォースリアウィングを使っていなかった。
微妙なリアのダウンフォースバランス、今後の課題になると思われます。
現代はテレメトリーで丸裸ですね。
ドライバーはシミュレーターも含めて、チーム側に見られてるので
1戦程度順位で上回っても序列や優先度はひっくり返らないですね。
(レース勘、ドライバー間の序列でに譲り合いや競い合いは別)
ぼーっと見る分には、細かなアップデートによるゲインや
イニシャルセットアップを外してフリー走行で詰め切れなくても、
マシンの序列なんて早々変わらないんじゃないかって思ってました。
グランウンドエフェクト以前は
PUの非力を補うためにダウンフォースを変えて
直線・高速コーナー・低速コーナーのどれが得意かで
どこのコースに強い・弱いって事前からわかってたような
気がしてたんですが、RB19が圧倒的過ぎて
シンガポールであそこまで負けるとは信じられませんでした。
外野が言うように
RB19に乗れば誰でもチャンピオンなんてことは無くて、
マックスが頭一つ二つ抜けた存在なのが現実なんでしょうね。
アストンが失速したり、マクラーレンが劇的に復調したり
ちょっとしたバランスの違いが大きな差に繋がるって
グランウンドエフェクトカーはまだ発展途上というか
他車はRBの後追いしてるだけというか…
来年開幕はフロアの理解が進んで、団子になるか
RB20(+MAX)が頭一つ抜けたままなのか?
かつでのメルセデスみたいに、最終戦あたりでは追いついた。
来季開幕は楽しみって思っていても
アップデートを控えていただけで開幕から無慈悲だったりして。
それにしても、ニューウェイさん、すご過ぎですわ。
ケツ上がりのレーキ角がついたマシンが気に入らないと
グランウンドエフェクトカーを推進した人がいたようですが
結局ニューウェイさん(レッドブル)がその上を行きました。
引き出しの多さに脱帽です。
↑
名前抜けてました。上も私です。
かつてはチームメイトを出し抜くためにミーティングで
うそのセットアップ伝えてたり
同僚にはスペシャルエンジンが与えられる!
なんて話がありましたけど
最近ではペレスパパが、あまりのタイム差に
息子のマシンとマックスのマシンが違うんじゃないか?なんて
言ったとか言わないとか…
現代だとデータ見られるから、露骨な優先は無いんですよね?
ポイント圏外でエンジンモード変えてでも前を譲らない話も
あったようですが、微小なゲインだとテレメトリーでも
分からない?ものでしょうか。
ストレートの加速から空力的、エネルギー的なセットはほぼ同一です。
ペレスは独自のセットアップをしていると聞きますが、マシンに合っていないだけでしょう。
乗り方もマシンに合わせたものでなく、自分の好みに合わせてセットを変えているようですがRB19はそのような変更は受け付けないマシンでしょうね。
RB18からマックス好みのマシンでは無いです。
速く走るためにドライビングスタイルを変幻自在に変えているだけです。
ノリスも今のマシンはV字ラインを多用しなければならなくて嫌いだと言っています、でも速いのは自分の好みではないドライビングをしているだけです。
それが出来ないペレスではないはずですが(2021年のように)、アンダーやオーバーでクラッシュした事ですっかり自信を失っています。
フェルスタッペン専用機とかフェルスタッペン好みに先鋭化されてると言われますが勝つためにニューウェイが妥協せずに作ったマシンをアンダーオーバー好き嫌いせずに乗りこなせるのがフェルスタッペンの強みで、(半ば狂気の星一徹的な)英才教育とシム+ゲーム世代の柔軟性の賜物なんでしょうね。
ノリスのここにきてのフォローがレッドブルのセカンドアピールにも思えたりして…
ようはもっと踏んでけ!と…。
(例:アタマのネジが緩んでいたとしか思えない、全盛時のマンセル等)
FW14Bは奥まで突っ込んで曲がれると速いって
この車もニューウェイさんですね。
マンセルに合っていたのか、
パトレーゼは特殊な車を乗りこなせなかったのか、
時代は繰り返すということでしょうか。
フェルスタッペンがやたら速いのは感覚的に分かってたんですが、テレメトリ見るとヤバさがよく分かりますな
つまり、踏まないと車高が下がらないので、RB19は踏まないと速く走れないマシンって事ですね。
自信失ってるペレスには無理かもしれませんね。
高速コーナーはF1の花形ですからねぇ、高いスピードでマシンを操るセンサーが高すぎるマックス君。
低中速ターンでスロットルを開ける為にはステアリングが真っすぐならないと無理なのでV字ライン必須です。
ターンイン速度が若干速いのがペレス、アンダーマシンの向きを変えるのが遅すぎる。
テレメトリーで
こういう走らせ方の方が速い
こういうセッティングの方が速い
って、なってても、
長年染みついたドライブの癖は補正できないので
ペレスも速く走れないセッティングを模索するようになってるんですかね?
セカンドで甘んじるようなメンタルではF1乗れないんでしょうが、ガスリーと同じ轍を踏んでる感じです。
2020年レーシングポイント(現在アストンマーチン)でF1初優勝したペレスが危うく2021年F1シートを失う危機にあったのがタイミング良くレッドブル加入出来てから1年目はマックスをアシストサポートしてドライバータイトル獲得に貢献したのが最近までの出来事のように感じます。
レッドブル加入当初のレースで
ペレスが決勝スタート前のオープニングラップ走行中に全ての電源損失してシステムダウンしたにも関わらず機転を効かして一度ステアリングを脱着して取り外して差し込み直して電源回復させたのが凄いと思いました。
そんなペレスがレッドブル加入3年目の今シーズンに苦戦するとは思っても見ませんでした。
加入3年目ともなるとセカンドドライバーとは言え求められる役割成績のハードルが引き上がってメンタル的にも相当厳しいかも知れないですね。
仮にペレスでないドライバーがマックスのチームメイトでレッドブルのセカンドを努めるにしてもドライビングスキルだけは無く精神的タフさが要求される?
その有力候補筆頭がマクラーレンのノリスだと言われていますね。