2023年も終盤戦、鈴鹿サーキットは空力の確認に最適なロケーションとなる。

レッドブルはフロアエッジ、フェラーリはフロアフェンスからディフィーザーの一部まで広範囲をアップデートしてきました。

チームは既に来年に向けて動いており、今年のアップデートは小改良に留まります。

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レッドブルRB19のフロアエッジ・ディフューザー(ウィング)

1番(内側)フェンスの裏側には速い気流があり、それを排出するフロアエッジディフューザーが拡大されている。

 

フロア前方の負圧を増加させます。

その分バランスは前寄りになり、マシンを回転させやすい方向性になるでしょう。

フェラーリSF-23のフロアとディフューザー

シンガポールでテストして日本で実戦投入されている。

ディフューザーの初期上昇ラインの角が突き出ている、フロアエッジトンネルが後端まで空間のある状態で解放されています。

 

 

ディフューザーの後端上部の角が若干大きくなっている。(若干下がっている)

 

フロアエッジの後端は、フロアサイドから侵入してくる損失的な気流をそのまま後ろまで流そうとするものになる、ディフューザー初期上昇ラインの角も内側に入った気流をなるべく外側に留めようとするものだろう。

レッドブルやメルセデスにはこの部分にくっきりと別トンネルが作られ、フロアセンター寄りの速い流れを守るような作りになっています。

 

当初、フェラーリはこの部分を低くして物理的に密閉しようとするデザインでしたが、他チームに追従するように別トンネルを設ける事を選択した。

まとめ

レッドブルはRB18(2022)からフロア前方の負圧の安定化を図るデザインとなっていますが、それを強化するような方向性。

マクラーレンがこの概念を理解して、ビィブやフェンスを模倣する事により大きく性能を伸ばしている事からも辻褄があうデザインとなっています。

 

フェラーリはまだフロア前方に大きな取り組みが見られない。

フェンス全体とアンダーカットのデザインに関わる重大な変更となるため来年に実施されると考えられる。

フェラーリの場合、サイドインパクトストラクチャーの下側がフェンスから大きくはなれた上部にあるため、この位置を変更しないと無理と判断しているだろう。

 

 

新規定2年目後半になり、レッドブルを追うチームが様々な空力哲学を理解し始めている。

これらを最初から盛り込んだ2024年型は凄く楽しみな事です。

 

F1は空力が最も重要な開発部分であり、その他のベースはそれに合わせて作られなければ真の速さは得られない。