フェラーリの圧倒的な速さが示されると予想していたモンテカルロ市街地サーキットですが、レッドブルもかなり良い仕上がりを見せていたプラクティス3です。
中団グループでは、マクラーレンのノリスとアルファタウリのガスリーも何かを掴んだような走りをしていました。
特殊なモナコはマシン的な速さの他に、ドライバーのアジャストがタイムに大きく影響します。
グリッドが決勝結果となるのがモナコ、熱いアタック合戦となるのは必至です。
モナコGP予選レポート
天候は晴れ、気温26℃、路面温度48℃で予選はスタートしました。
Q1
ハース2台が先頭でコースインしていきました。
開始5分、レッドブル2台が14秒台前半で1,2タイムです。
トラックエボリューションが凄い事になっています。
中盤では、フェラーリ2台が1.2を独占、レッドブル2台が続く。
ラッセルが3番手に入ってきた、角田がシケインの内側ガードレールに接触、破片がある為に赤旗。
残り2分25秒で再開、トップ5以外はコースインしています。
ガスリーがギリギリで最終アタックに入れませんでした。
角田は最終アタックでタイムを更新、ガスリーは悔しいQ1敗退です。
Q2
フェルスタッペンが先頭でアタックに入っています。
ぺレス12.059、サインツ12.551、ルクレール12.092、フェルスタッペン12.551、ノリス12.6、アロンソ12.7となっているトップ6です。
Q3をかけた最終アタック、オコン、ハミルトン、ベッテルが大きくタイムアップ。
角田は0.11秒足りず11位で敗退です。
Q3
ノリス、ハミルトン、ラッセル、オコンの4台がユーズドでコースインしています。
ルクレール11.376で圧倒的なタイム、サインツ11.601、ペレス11.629、フェルスタッペン11.666となったトップ4です。
ペレスは2アタック分の燃料でコースインしていました。
残り5分を切ったところでフェルスタッペンが2セット目でコースイン、2アタック分の燃料を積んでいるようです。
ルクレールがセクター1を18.7の最速で通過、後ろのペレスがトンネル前でクラッシュ、サインツはスピンでかわしきれずに接触しています。
コースが塞がれ赤旗で予選は終了となりました。
フェルスタッペンがセクター1で自己ベストを更新していただけに、残念な終わり方になりました。
モナコGP予選結果
まとめ
フェラーリがフロントロー独占、ルクレールが母国でポールポジションです。
フェラーリが速い事はわかりきっていたモナコ、最終アタックでレッドブル2台がサインツを上回れたかどうか?
ペレスが限界を超えてしまった為にわからないが、ずっとフェルスタッペンよりもいいタイムを出していたペレスのスピンは勿体ないし、見ている側として、盛り上がりに欠ける展開となってしまいました。
決勝結果は予選で決まる、ドライバーは頑張ってしまうので致し方無い事ではあります。
ノリスは得意のモナコで5番グリッド、マクラーレンはフロントが入りやすく良いセッティングを見つけれているようです。
ガスリーは本当に勿体ないQ1落ち、最終コーナーで前の角田との距離をとる時間がほんの少し多かっただけ、エンジニアとのカウントダウンミスなのか?
怒りに満ちた歩き方をしていました。
メルセデスはなんとか走ってラッセルが6番手、本来であればもっと負けるマシンが多いはずだけど、中団上位チームの安定しないタイム計測に助けられた、そんな印象です。
ラッセルとハミルトンの走りを見ていると、どうにも危ない挙動が目に付きました。
何事も無ければフェラーリのどちらかが優勝するでしょう。
決勝は雨予報であり、ウェットとなれば何が起こるのかわからない。
モナコを完走できないジンクスを、ルクレールには吹き飛ばしてもらいたいと思います。
ただでもオーバーテイクが殆ど無いモナコなだけに、決勝は如何にクラッシュしないか選手権になりそうですね。
マクラーレンは、ノリス安定しているのにリカルドの調子が悪い?
過去にレッドブルでモナコ優勝した実績ありますが(MGU-Kが故障して手負いのまま後方フェラーリのベッテルを押さえ切ってでの快挙)
今シーズンは、まだ良い所が全く見られない。
昨シーズンにイタリアGP優勝によってマクラーレンチームにもスッカリ馴染んでフィット出来たと思ったのですが?
やはりグラウンドエフェクトカーに手間取っているのでしょうか?
グラウンドエフェクトカーは関係ないですよ。
単純にアンダーマシンの乗り方が下手くそなだけです。
本当に微妙な差ですが、フロント荷重状態でステアリング操作が出来ない、向きが変わらない、結果スロットルが遅い。
昨年からこの部分は改善出来ていません。
https://youtu.be/8SXzGxoeN-c
この動画を再生速度0.25で見るとわかりますが、ノリスの方がステアリング操作の最大角度が微妙に多い。
ナチュラルドライバーと言われる部類、ライコネンなんかもそれです。
予選ではタイヤに多少負担をかけても速く走る事が必要なのです。
現状なんでも乗れると思われるドライバーは以下(私的見解)
フェルスタッペン、ルクレール、ラッセル、ハミルトン、アロンソ
この面々に共通するのはステリングワークがとても似通っててフロントタイヤの使い方が非常に上手いということですよね。
過去の人も言うならミハエル、セナなんかも似たようなステアリングワークでしたよね。
「カキーン」と切り込んでく見てて気持ちのいい切り方です。まあ、ブレーキングとの合わせ技なんですけどね。
メルセデスのバウンシングが復活してますが、今後の市街地サーキットでも酷い事になりそうな気がします
あとはバンプが多いCOTAも
バクーのストレートは恐怖です
メルセデスW13はやっとスタートラインに立った赤子です。
バルセロナではベースラインを作ったにすぎません。
アップデートをしている他チームは、バウンシング対策は先ず終了。
その先のダウンフォース強化に踏み込んでいます。
フロアの負圧分布理解度が遅いのか?予算的にできないのか?色々な理由が考えられます。
バンプの高さ次第でパフォーマンスに影響します。高ければ高いほど遅くなります。
今後も市街地系路面では中団上位に食われるでしょう。
メルセデスが、フェラーリとレッドブルに次ぐ第3位の位置に相当するか?まだまだ時期尚早ですね。?
今のF1で一旦開いた差を穴埋めして追い付くのは至難の技。
メルセデスも第3位は死守したいところでしょうね。
他力本願になってしまいますがフェラーリとレッドブルが同士討ちして全滅した隙に乗じて優勝を掠め取る漁夫の利戦法しか無いですか?
それともメルセデスを引き摺り下ろして第3のポジションを奪う中団チームが虎視眈々と狙っている?
同じメルセデスPUのマクラーレン、唯一ルノーPUのアルピーヌなど
フロントから新規定のコンセプトミス、それでもそのコンセプトでそこそこ機能しているのでコンスト3位は確実です。
自力優勝は絶対に無理です。
ガスリーは残念でした。
タラレバですがノリスあたりまでは行けたかと。
モナコという特殊な環境ですが、Yuki含めマシンは今一でも、お手手で捻りだしてるんですね。
アルファタウリのサスペンション挙動は酷かった、でも速かったのがガスリーでした。
フロントウィングを見ればわかりますが、ドラッグオンダウンフォースで抑え込んでいます。
モナコの場合ドラッグなんて無視できる、抵抗ウィングと硬めサスでマシン挙動を掴みやすくすれば、後はドライバー任せと言った感じでしょう。
昨年ポールを取りながらも出走出来なかったルクレール。
無念を晴らせるか?
あとタイヤが外れないというキテレツなリタイアを喫したボッタスにも頑張ってほしいです。
今年は生き生きしているように思えるので。
アルファロメオはモナコでの前評判高かった割には伸び悩みましたね。
ボッタスが走れなかったのでセッティングの詰めが全くダメでした。
本来なら低速ターンがトップチーム並みに良いのでもっと上に来てもおかしくない。
アロンソのクラッシュにちなんで
アンチアッカーマンステアリングが解説されてます。興味深いです。
https://twitter.com/F1DataAnalysis/status/1530865389583966208