2019年第6戦モナコGPはフェルスタッペンが4位、ガスリーが5位、クビアトが7位、アルボンが8位なりホンダPU勢としては初の4台入賞となりました。
ドライバーズサーキットの一面もあるモナコでこの結果は、ドライバーの能力が高い事と、それにこたえるマシンがある事の証明にもなる非常に心強い結果だと思います。
予選タイム差+0.452秒
ベストラップ時の主なデータは以下です。
POS | ドライバー | F | S1 | SPD-F | S2 | S3 | タイム | Gap | Q | Tyre |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
1 | HAM | 271 | 18.280 | 290 | 33.096 | 18.667 | 1:10.166 | 3 | C5 | |
227 | 211 | 273 | ||||||||
3 | VER | 272 | 18.511 | 289 | 33.245 | 18.862 | 1:10.618 | 0.452 | 2 | C5 |
226 | 207 | 273 | ||||||||
4 | VET | 277 | 18.531 | 296 | 33.444 | 18.972 | 1:10.947 | 0.781 | 3 | C5 |
227 | 208 | 278 | ||||||||
5 | GAS | 270 | 18.779 | 286 | 33.370 | 18.892 | 1:11.041 | 0.875 | 3 | C5 |
224 | 204 | 270 | ||||||||
8 | KVY | 271 | 18.781 | 290 | 33.470 | 19.020 | 1:11.271 | 1.105 | 3 | C5 |
224 | 205 | 272 | ||||||||
10 | ALB | 273 | 18.809 | 290 | 33.714 | 18.906 | 1:11.429 | 1.263 | 2 | C5 |
220 | 206 | 273 |
※SPD-Fはシケイン(ターン10)手前の最高速度
決勝タイム差+5.537秒
スタートではフェルスタッペンが3位キープ、ガスリーは8位から7位へ、クビアトは2つポジションを落として9位、アルボンは10位のまま1周目を終えている。ガスリーは好スタートだったが、アルボンとクビアトはサインツにパスされてしまった。
Lap9終了時点(TOP10)
たったの9周でリカルドがベッテルに25秒差もつけられる。このスローペースの中リカルド以下は1秒前後の間隔で走行する事になっていた、そこにはガスリー、クビアト、アルボンが含まれている。
11周目にSCが宣言されると。フリーストップを得られるトップ4はピットイン。フェルスタッペンはHへ交換しピットアウト、ピットレーンでボッタスに幅寄せする格好となりました。
これでアンセーフリリースの罰則が下され5秒加算タイムペナルティーとなってしまいます。加えてスタート用トルクマップになっていたモードを元に戻すのを忘れてしまいました。
ガスリー、クビアト、アルボンSCでステイアウトを選択、超スローペースだったリカルド、その後方のマグヌッセンがピットインしたためそれぞれ2ポジションアップに成功する。
ガスリーは27周終了時点でMへ、サインツの後方1秒前後のところにいたクビアトはサインツが先にピットインしたためオーバーカットを試みるが失敗して、また1秒後方へ戻る。
Lap45終了時点
ハミルトンに延々と抑えられているフェルスタッペン、サインツに同じく抑えられているクビアトにアルボンが迫りつつある。
6位サインツに約24秒差つけたガスリーは62周終了時点でピットインしてファーステスト狙いのSへ、72周目のラップでファーステストラップを記録した。
ハミルトンの後方で揺さぶりをかけ続けるフェルスタッペンは、77周目のシケインでインに飛び込んでみるがあまりにも無謀なチャレンジだった。
ハミルトン対フェルスタッペンの動画⇩
The hunter and the hunted 🎯#F1 #MonacoGP 🇲🇨 @LewisHamilton @Max33Verstappen pic.twitter.com/ksLaUf7hL0
— Formula 1 (@F1) 2019年5月27日
ローズヘアピンでビタビタで煽るが、トンネルでトウを最大限得られる距離に詰められなかった。これは例のスタートトルクマップモードが関係するのかもしれない。
レッドブルが4,5位はまぁ順当だとしても、トロロッソが7,8位で大量得点は嬉しいですね。最大限のグリップレベルが必要なモナコで、このトロロッソ成績は意外だったなぁ。どこでもそこそこ走れるオールマイティないいマシンなのかもしれない。
まとめ
レッドブルのピットアウト時の対応は致し方ない事ですね、ピット位置の関係でどうしても後からピットレーンに合流する事になるので、ボッタスやベッテルが通り過ぎるのを待てばポジションダウンとなってしまう。
5秒加算ペナルティをもらったフェルスタッペンはハミルトンを抜いてクリーンエアで走るか、わざとペースを落として間隔を広げ、急激なペースアップでベッテルを突き離すしかない訳ですけど、どちらにしろタイヤの問題とトルクマップ問題で上手くはいかなかったような気がします。
SCステイアウトでトップに立ってクリーンエア好ペースで逃げてみるってのを見たかったかも。メルセデスがMだったからスローペースの抑え込みバトルよりは楽しめたかと思っています。
トルクマップ問題はレギュレーションを色々と調べてみましたが、こんな一文を見つけました。
8.3 スタートシステム
8.3.2 ECUは、パワーユニットおよびクラッチに関わるいくつかの機能を凍結あるいは機能しなくする。各決勝レーススタート後あるいはピットストップ後の「ロックアウト」期間を実行する。手順の詳細は、本技術規則の付則に掲載されている。
スタート用のクラッチとトルクマップは共通ECUの管理で凍結する「ロックアウト」が実行される。[本技術規則の付則]これが見当たらないので、これ以上正確な情報はお伝え出来ません。
ペダルマッピング、エンジントルクマッピング、エンジン点火マッピングなどの制御系レギュレーションは、公開されていないのが残念ですね。
V8時代のものだと思われる記事を発見しました。http://www.formula1-dictionary.net/engine_torque_map.html
「ゼロパーセントペダル(オフスロットル)では、トルク要求はゼロ以下でなければなりません。100パーセントペダル(フルスロットル)では、トルク要求は現在の状態でのエンジンの最大トルク出力以上でなければなりません。」
と書かれており、アクセル全開時はパワーを制限されていたわけではないようです。
ともあれ超人的なアクセルワークの持ち主なのは、誰もが認めるドライバーである。
RBの2台入賞はある意味当然なのでさておき、今回のトロロッソは珍しくまともな戦略できっちりとダブル入賞できましたね!
単なる噂ですが、ついにというかガスリー交代系の具体的な記事が出てきましたねぇ…。
モナコでヒュルケンとマルコが話していたとか。
今更レッドブルがニコを獲るとは思えませんが、ガスリーはいい加減予選のパフォーマンスをどうにかしないと厳しいことになりそうです。
決勝はミスも少なくかなり良くなってきているんですが。
あれだけ差があると出てしまうガスリー交代説は仕方ない事ですね。
常に最大トルクが発生するマシンを操ったフェルスタッペンと比べるのは酷かもしれないなぁ。
夏休み明けぐらいには常に0.2秒ぐらいの遅れまでは頑張ってほしい。
ガスリーに代わりヒュルケンベルグは流石に無いと思いますが、頑張らないといけないのは事実。
それにしてもフェルスタッペンに追加でペナルティポイント2が出たのには驚きました。
もしもボッタスと当たったのがフェラーリかメルセデスのドライバーだったら5秒ペナルティが出てるかさえ怪しい。
それほどスチュワードの裁定に一貫性が無い。
まぁ毎年の事ですがね。