https://twitter.com/F1

フェラーリの開幕優勝は凄かったですね。

ルクレールが予選・決勝を完全制覇しました。レッドブルもチャンピオンのフェルスタッペンが踏ん張りましたが一歩及ばず、燃料系トラブルでリタイアしてしまった。

 

コンストラクターズチャンピオンのメルセデスは蚊帳の外、2チームの後ろをキープするのがやっとでした。

現時点でわかった、マシンの間違ったデザインについて考えました。

※今後、変わる可能性もあります。

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フロントウィングのデザイン

全チーム並べた画像です。

https://www.formula1.com/

間違いフロントウィングの筆頭は、アストンマーチンです。

 

ノーズ下がぽっかりと空いたデザイン、当初これはフロアへ空気を多く導けるし良いのではないかと思っていました。

しかしフロントダウンフォースが圧倒的に不足、メインプレーンが路面から離れ過ぎていて、グラウンドエフェクト効果が少ない。

 

アルファタウリも似た様な感じですが、太いノーズ先端がそれを補っています。

でも、間違い部類に一歩足を踏み入れている。

 

これだけ路面から離れている(基準面100mm)フロントウィング、フロアへの空気を遮る事はほぼ無いです。

 

フラップの付き方はトップ3チームと他のチームで分けて考えると、フラップ上部が平坦に近いデザインの方が好結果を得ています。

平坦なものは、跳ね上がる空気も平坦です。

 

丁度良い具合に、サイドポットの下辺りへ流れるでしょう。

サイドポッドのデザイン

F1公式がテスト初期に作った全マシンのサイドビュー画像です。

https://www.formula1.com/
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間違いサイドポッドは、メルセデスとウィリアムズです。

(メルセデスの画像がアップデート前ですが本質は変わりません。)

サイドポッドの後部がばっさりと無く、下がるデザインの2チーム、はっきりと言えば昨年型ですね。

 

空気がいっぱい後部に流れて良いと思われるが、それがなぜダメなのだろうか?

 

昨年型と比較してみましょう。

メルセデスW12とW13のサイドポッド比較

2021年のサイドポットにはポッドウィングがありました。(その前にはバージボードもあった)

 

これはデザイン領域内であれば、どんなデザインも許されていたからです。

ウィングやフィンの形をしていますが、あれはサイドポッドに分類されるボディーワークです。

 

空力効果が最も必要なのはコーナーを曲がっている時、その角度は大体5°と言われています。

斜めにマシンに向かってくる空気の流れが重要となります。

 

※適当にサイドポッド前のウィングやフィンで発生する空気の流れを表してみました。

 

ポッドウィングで発生する流れは、サイドポッド後ろに入り込もうとする空気をはじき整流して、サイドポッド上面から下がる空気やアンダーカットラインの流れを守る事が出来たのです。

 

 

2022年、サイドポッドのボディーワークは連続したものと限定されました。

そして、ポッドウィングは使えなくなりました。

 

ポッドウィングが大幅に減った為、斜めに侵入してくる空気をはじいたり整流する事は出来ません。

大型のミラーステイウィングがあっても全く足りません。

 

大量の空気を取り込むので、サイドポッド後方に大きな正圧(空気が多く遅い流れ)を作り出すでしょう。

でもそれは整流しきれない安定しないものになってしまいます。

 

安定しない・・・ダウンフォースが安定しない・・・それは全てのセッティングに影響します。

フェラーリのサイドポッド

https://www.auto-motor-und-sport.de/

2021年まで使われていたポッドウィングの流れ、上面の前方から後方へ下がるダウンウォッシュなど、それらが見事にサイドポッドのデザインと同じになっているのがわかります。

 

空気を整流するウィングやフィンが使えなくなった、ならボディで代替えすればいいと言う考え方です。

 

しかもフェラーリのサイドポッドの中は、ラジエーターが今まで通りに前方に取り付けてあり、7割は空洞です。

大きなわりに、内部抵抗が少ないです。

https://www.formula1.com/

空気の流れを固定化する事で、昨年と同じ様な空力概念を再現しています。

アルピーヌが早速コピー

アルピーヌは速攻でフェラーリのタブ型概念をコピーしてきています。

https://f1i.autojournal.fr/

まとめ

今回は、フロントウィングとサイドポッドに注目して考察してみました。

フェラーリのサイドポッドの利点はまだまだあるのですが、今回はここまでにします。

 

大きなサイドポッド、なぜそうなるのか?

簡単な考え方ですが、とても理にかなっている事がわかったと思います。

トップ3チーム以外でトップを取ったハース、フェラーリと全く同じ考え方ですね。

 

フェラーリを追いかけたレッドブル、6位になったアルファロメオ、8位になったアルファタウリ、いずれもサイドポッドを上手く使って空気の流れを作り出しています。

レッドブルがテスト6日目にアップデート

 

これは最早、必須事項です。

 

メルセデスやウィリアムズが今後どうなっていくのか?

このまま何とかやりくりするのか?

 

様子を見てみよう。