
フェラーリの開幕優勝は凄かったですね。
ルクレールが予選・決勝を完全制覇しました。レッドブルもチャンピオンのフェルスタッペンが踏ん張りましたが一歩及ばず、燃料系トラブルでリタイアしてしまった。
コンストラクターズチャンピオンのメルセデスは蚊帳の外、2チームの後ろをキープするのがやっとでした。
現時点でわかった、マシンの間違ったデザインについて考えました。
※今後、変わる可能性もあります。
フロントウィングのデザイン
全チーム並べた画像です。

間違いフロントウィングの筆頭は、アストンマーチンです。
ノーズ下がぽっかりと空いたデザイン、当初これはフロアへ空気を多く導けるし良いのではないかと思っていました。
しかしフロントダウンフォースが圧倒的に不足、メインプレーンが路面から離れ過ぎていて、グラウンドエフェクト効果が少ない。
アルファタウリも似た様な感じですが、太いノーズ先端がそれを補っています。
でも、間違い部類に一歩足を踏み入れている。
これだけ路面から離れている(基準面100mm)フロントウィング、フロアへの空気を遮る事はほぼ無いです。
フラップの付き方はトップ3チームと他のチームで分けて考えると、フラップ上部が平坦に近いデザインの方が好結果を得ています。
平坦なものは、跳ね上がる空気も平坦です。
丁度良い具合に、サイドポットの下辺りへ流れるでしょう。
サイドポッドのデザイン
F1公式がテスト初期に作った全マシンのサイドビュー画像です。


間違いサイドポッドは、メルセデスとウィリアムズです。
(メルセデスの画像がアップデート前ですが本質は変わりません。)
サイドポッドの後部がばっさりと無く、下がるデザインの2チーム、はっきりと言えば昨年型ですね。
空気がいっぱい後部に流れて良いと思われるが、それがなぜダメなのだろうか?
昨年型と比較してみましょう。
メルセデスW12とW13のサイドポッド比較
2021年のサイドポットにはポッドウィングがありました。(その前にはバージボードもあった)
これはデザイン領域内であれば、どんなデザインも許されていたからです。
ウィングやフィンの形をしていますが、あれはサイドポッドに分類されるボディーワークです。
空力効果が最も必要なのはコーナーを曲がっている時、その角度は大体5°と言われています。
斜めにマシンに向かってくる空気の流れが重要となります。
※適当にサイドポッド前のウィングやフィンで発生する空気の流れを表してみました。
ポッドウィングで発生する流れは、サイドポッド後ろに入り込もうとする空気をはじき整流して、サイドポッド上面から下がる空気やアンダーカットラインの流れを守る事が出来たのです。
2022年、サイドポッドのボディーワークは連続したものと限定されました。
そして、ポッドウィングは使えなくなりました。
ポッドウィングが大幅に減った為、斜めに侵入してくる空気をはじいたり整流する事は出来ません。
大型のミラーステイウィングがあっても全く足りません。
大量の空気を取り込むので、サイドポッド後方に大きな正圧(空気が多く遅い流れ)を作り出すでしょう。
でもそれは整流しきれない安定しないものになってしまいます。
安定しない・・・ダウンフォースが安定しない・・・それは全てのセッティングに影響します。
フェラーリのサイドポッド

2021年まで使われていたポッドウィングの流れ、上面の前方から後方へ下がるダウンウォッシュなど、それらが見事にサイドポッドのデザインと同じになっているのがわかります。
空気を整流するウィングやフィンが使えなくなった、ならボディで代替えすればいいと言う考え方です。
しかもフェラーリのサイドポッドの中は、ラジエーターが今まで通りに前方に取り付けてあり、7割は空洞です。
大きなわりに、内部抵抗が少ないです。

空気の流れを固定化する事で、昨年と同じ様な空力概念を再現しています。
アルピーヌが早速コピー
アルピーヌは速攻でフェラーリのタブ型概念をコピーしてきています。

まとめ
今回は、フロントウィングとサイドポッドに注目して考察してみました。
フェラーリのサイドポッドの利点はまだまだあるのですが、今回はここまでにします。
大きなサイドポッド、なぜそうなるのか?
簡単な考え方ですが、とても理にかなっている事がわかったと思います。
トップ3チーム以外でトップを取ったハース、フェラーリと全く同じ考え方ですね。
フェラーリを追いかけたレッドブル、6位になったアルファロメオ、8位になったアルファタウリ、いずれもサイドポッドを上手く使って空気の流れを作り出しています。
これは最早、必須事項です。
メルセデスやウィリアムズが今後どうなっていくのか?
このまま何とかやりくりするのか?
様子を見てみよう。
フェラーリのバスタブは整流とDF生成と気流剥離防止ができる一石三鳥デザインなんですね。一見投影面積大きめでドラッグ多そうだけど内部のエアフローが良く意外にドラッグも少ないし、今後のトレンドになるのかな?
アルピーヌが少し真似をしてきたので、トレンドになりそうです。
レッドブルと比べたらドラッグは多いですが、それがダウンフォースになっている。
メルセデスとウィリアムズの撫で肩ポッドは清流が下手なんですね。
だからマシンが安定しない。
でも、撫で肩じゃないと、メルセデスのゼロポッドもあまり意味を成さない。
メルセデスは、大幅にサイドポッドの考え方を変えるかもしれませんね。
エアロ関連実験時間3割削減、予算制限、簡単には上がってこれませんね。
本家フェラーリワークスが好調だと、最も恩恵受けるのはハースですね。ハースがフェラーリのBチームである事に変わり無い。
アルファロメオは、フェラーリと少し距離を置いて独自のアプローチ取っていますが悪くは無い(リヤサスペンションのプッシュロッド化)
今後アルファロメオもフェラーリを参考にしてくる部分あるでしょう。
ひとまず開幕戦を制してトップリーダーとなった
本家フェラーリワークスも様々なサーキットに対応して変化してくるでしょう。
https://jp.motorsport.com/f1/news/teams-may-get-new-f1-car-designs-really-badly-wrong-says-allison/7578210/
「マシンがとても大きく変わることを考えると、グリッド上の1〜2チームのマシンが、ひどく間違ってしまっているかもしれない。そうなれば、彼らにとってはとても辛い1年になるだろう」
「我々全員が、ある程度予期しなかったものを残してしまっているだろうと想像している。そして他のマシンを見て『ああっ、どうしてこういうことを考えなかったんだろうか』と思うこともあるはずだ」
彼は今この言葉をどう噛み締めているんでしょうね。
設計上はポテンシャルがあると言い続けていますが、ポテンシャルを発揮させる方法が見いだせなければ絵に描いた餅でしょうし、その部分が甘かったのか、フェラーリやハースのように、その先の空力開発に答えがあったのを追い込めなかったのか。
そういう意味ではメルセデスの開発曲線は楽しみです(嫌味じゃなく本当に)。
アストンがテストの事からコンセプトが違うボディーワークを試してるとか言っていたのでフェラーリ型のコンセプトに今後なるかもしれませんね
そんな話があるんですね。
アストンの衝撃は凄かった・・・けどほとんど間違いだと思われる。
アップデートで改善してほしいです。
https://jp.motorsport.com/f1/news/aston-martin-windtunnel-model-already-nothing-like-current-car/9038770/
この記事です
今年のマシンでパッと見がカッコ悪く見える要因が、
Fウィングが地面から離れてる点だと思いますが、特にアストン、AF、ハース
は中央が上がってるので、更にカッコ悪く見えますよね…
ハースは全体的にフェラーリ的コンセプトで、実際にスピードも有ったので、
Fウィングもフェラーリの様に中央を下げた形状にすれば、更に速くなるかもしれませんね!
フェラーリは見るからに横風に強そう、という感じだったので風の強いバーレーンでは特に安定してたのかなという印象です。
逆にメルセデスやウィリアムズはバーレーンがボギーサーキットで、他に行けばそこまで悪くない可能性もあるんじゃないかとも思っています。
マクラーレンはこうサス周り以外はこれといった見どころがなく大外ししない代わりに安定的に遅い(つまり一番上がり目がない)のでは・・・と思えてきてしまいました。
あのバルセロナの好調は何だったのか…
「マクラーレンがポーポシング一番少ない!すごいですね!?」「いやあ、でも何でだか正直わかんないんだよねw」…正直者のJKに幸あれ
Bargeboard ; 破風(遮断)板は、整流効果だけでなく、まさにフロントタイヤ後方からの乱流を遮断してたということですね。現在は、サイドボッド前面投影部の構造が、コークボトル下部の Concave 凹面にフローさせるに加え、バージボード的な乱流の遮断の役割をを補っているのでしょうか?
今2022シーズンの走行時の印象では、優勝の影響もありますが、Ferrari F1-75が一番路面に押さえつけられ=張り付いている様な印象がして、視覚的にキレイな印象があります。また、F1-75は、ノーズが一番ナロー化し、コックピット前からノーズのルーフ的な上面も一番低く大気を上面へも掬い取るような雰囲気で、特に前面ビュー的に低く安定して既にフロントエリアからダウンフォースを得ているような感じがします。なお、路面間の幅がレスのフロントウイングは狭さく部を形成しVenturi効果による低圧 (流速増加の誘発)を形成していて。逆に、フロントウイングが高い位置の場合、導くフロー量が多いとしも、フロア前縁やサイドポッドに至るまでに失速し易く、続くフロア下のグランドエフェクトやフロア上部のリアエリアへのダウンフォースにも影響するのでしょうか?
テスト時 RedBull RB18は、Barcelonaの特に比べBahrain時はレーキ・アングルが増しているのではないかということでフロントウイングが路面に近づき Lean Forward?; 前傾の姿勢の様に見え、昨シーズン迄の様にカッコよく見えてきましたが、第1戦Bahrain-GP時、私的には、ターン時にフロントウイングの左右両端(エンドプレート?)を目安に、F1-75はロールが少なくウイング全体が路面に対しよりパラレル感を保っている感がありました。同ターン時、RB18はフロントウイング左右の両端の高低差が見られる傾向ということは判ります。
RBのDNFについて、現段階の情報からPrimer and High pressure 側の共通パーツのポンプではなく、チーム開発&製造側のタンク側 Lift Pump 起因ならばそれの問題解決が急務ですね。だだ、Max Verstappen選手 (物理的ポテンシャル以上の結果を導く)に加え、Checo Perez選手のパフォーマンスからもRB18の特に速さという面の競争性はリアル・トップ・レヴェルである事は確認できてポジティブです。
“がんばれ! レッド・ブル Family チーム and ドライバーズ”
I wish them ‘All The Best!’ がんばれ to Max Verstappen, Checo Perez, Pierre Gasly and YUKI Tsunoda.
レッドブルの問題は、リフトポンプの問題だったようです。
タンク内が真空になってたらしい。
リフトポンプで吸い上げて、燃料ポンプで吸える場所まで燃料を運ぶのは判りますが、何故真空になる?
タンクへ空気を送るパイプラインの取り付けミスなのか?設計ミスなのか?
マルコ氏は1ℓ残しまで使うテストをしたと言っていた。
設計ミスならタンク屋(ATL)が気づく。
取り付けかな・・・。
メルセデスのチーフメカニックのアリソンが「ゼロポッド」が失敗だったと認めたとの報道が出ました
https://formula1-data.com/article/mercedes-w13-porposing-worsened-by-the-introduction-of-new-sidepod
グランドエフェクトを求めるあまり、やりすぎてポーパシングが一段と酷くなってしまったとのこと
2014年PU規定が始まってからF1を支配し続けてきたメルセデスにも遂に落日がやって来たか?
新しいグラウンドエフェクトカー規定がスタートした事で潮目が変わった。
メルセデスだけでは無く、他のチームでもサイドポッドを間違ってしまったところは、もう一度仕切り直す必要に迫られる。
そうは言っても限られた予算でやり直す事が出来るのか?
本当に開幕戦は明暗を分けた形になりました。
まだ今シーズン始まったばかりなので2戦目以降もフェラーリが勝ち続けて主導権を握って行くのか?
それとも全22戦毎に違うチーム、違うドライバーが優勝して面白くなるか?
メルセデスは昨年最後まで争ったことで計画外のアップグレードが必要になり、リソースを消耗してしまったのかもしれないですね。
バジェットキャップが効いていると。
ゼロポッドの着想は良くとも詰めが不完全だったというところでしょうか。
まさに画龍点睛を欠くという状態では。
フェラーリワークスは、車体とPU共に堅実に新規定レギュレーションに対応して来た成果が開幕戦バーレーンでのワンツーフィニッシュに結び付いたと言えます。
特にPUではE10燃料に合わせて早く準備して来た効果大きいのでは?
燃料オイルサプライヤーのシェル石油の貢献度が大きい。
ルノーPUもセパレート式ターボ導入と同時に、たっぷり時間を掛けてE10燃料に対応して来ているので無いでしょうか?
ルノーPUは、カストロールが燃料オイルサプライヤーですね。
グラウンドエフェクトカーのポーポイズ対策以上に、PUの新燃料E10対策も重要ですね。
レッドブルとメルセデスは、対応に追われてバタバタしている感じが見受けられます。
これもお願いします。
ハースにあったキールのダンパーは、レッドブルやフェラーリにもあったみたいです。
https://jp.motorsport.com/f1/news/the-low-drag-f1-wing-that-helped-red-bull-top-bahrain-gp-speed-traps/9244821/
しつこいと言われそうですが、
Tトレイだけをサポートするだけのダンパーとは思えないです。
フロアパネル全体そのものをフローティングマウントするためのモノでは無いかと思います?
油圧ハイドロリック系が使えない厳しいレギュレーションのために、考えられた苦肉の対策?
チーム側が、少なくともイナーターだけでも使わせて欲しいとFIAに
訴えていましたから?
車体に過度のショックダメージを与えるとメカニカルトラブル発生の原因にもなる。
と
確かにそれだけの理由でここにダンパーを入れるというのは疑問ですよね。
あるとすればフロアのどこかがおもりとなっているマスダンパーとかですかね?
ただこれだと制御可能なダンパーはNGだから、フロアがしなる疑似的なも?
メルセデスは板バネでした。
衝撃によって破壊される事が無いようにしています。
あの部分の後ろにはECU的なものやバッテリーもあります。
連投ですみません。
色々考えていたら面白いな、と思ったので。
仮にESがカウンターウェイトだったらどうでしょう?
ESのパッケージ自体が一番質量のあるおもりになりそうです(笑
メルセデスは板バネなので単に地面接地からの衝撃を守るためのものと推測しています。
であれば無駄に高さが必要となるダンパーを立てる必要もないのかなと考えています。
ジョルジオ・ビオラさん(大ファンです)の精巧なイラスト図で見ると
フェラーリのTトレイはフロアパネル先端にリンク機構で連結されて一体構造では無いですね。
このTトレイの先っぽ部分だけを垂直型ダンパーで吊り下げた格好で路面との高さクリアランスをコントロールしているのでは無いかと思っています。
静的過重では路面に接触しないTトレイもブレーキングでノーズダイブした時は路面に接触してズリズリ擦る時の衝撃を緩和させるのも垂直型ダンパーが受け持つ。
やはりグラウンドエフェクトカー(ウイングカー)車体への路面から受ける衝撃負荷は相当大きいかと?
手法としては違うのですが1992年のフェラーリF92Aがやろうとしている事と同じ様に思えてしまいます(ウイングカーとフラットボトムカーの違いもありますが)
確かにリンクがありますね。
一方で気になったのはなぜ電気コード類があるんでしょうね?
まさか上下どちらかの方向に対して制御している?
するどい。
確かに電気コード類がダンパー近くにありますね。
ダンパーから出ているコードであれば
ダンパーのストローク変位測定?または荷重を検知する圧力センサーの配線ケーブルが備わっているとか?
車体の姿勢変化をモニタリングしてデータ収集。
そのデータを元にセットアップに生かす。
レッドブルの実写画像で垂直ダンパー(皿バネ式)の奥に見える複雑な配線コードは、ES関連なのでしょうね?
気になりますね。
フェラーリのTトレイのもの、ダンパーではなく上下制御装置では?
車速に合わせて常にフロア前方の地上高を制御してるとか。
アクティブサスならぬ、アクティブフロア地上高制御装置。。。