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2022年F1第5戦マイアミGP、メルセデスが待ちに待ったアップデートを持ち込んできた。

ストレートが3本あり、全てが300km/h超えとなるマイアミのコース。

 

ストレートスピードの指標となるリアウィングは、ロードラッグにしなければ勝負にならない。

メルセデスはこれまで高速サーキット専用リアウィングが無く、分厚いメインプレートにフラップをカットする手法を用いていた。

ようやく、薄型のメインプレートを使えるようです。

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メルセデスW13:フロントウィング

フロントウィングはエンドプレートへの接続部分が角張った形状へ変わっている。

フラップ自体は大きくなっている、高速サーキットなら普通は寝かせるはずなんだけど・・・。

メインプレート自体も厚みがあるような気がします。

 

不足しがちなフロントダウンフォースを増加させる狙いかな?

強力なアウトウォッシュを発生させるエンドプレートになっています。

フラップの頂点が高くなったのは、空気の流れをよりタイヤ側に押し出す為のようです。

インウォッシュを減らして、サイドポッド上方への流れを減らしているとも言えます。

メルセデスW13:リアウィング

メインプレートはストレート型、フラップもかなり寝かせています。

 

ビームウィングを小型化しています。

 

 

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上側が極端に低くなっています。

ビームウィング自体で発生するダウンフォースとドラッグの削減、それによってディフューザーの効率も低下します。

メルセデスW13:フロアの上面

中間セクションの低く広い構造がよくわかる画像です。

 

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フロア自体には、まだ大きな手を加えていないようです。

 

キックポイント(ディフューザーの始まり)近くで、フロアサイドに逃がすデザインにはなっていない。

他のチームはフロアサイドまでスペースを設けている場合が多いです。

 

 

リアダウンフォースを減らす、フロントダウンフォースを増やす、空力で強制的に前方荷重状態を作るのが狙いなのか?

ポーパシングが軽減されたら、とりあえず成功を言える方向性だと思います。

 

 

ポーパシングが起きる原因は、キックポイントが路面に近づきすぎて、流れが悪くなる事にあります。

フロアが路面に近づく速度や早さはリアのトータルダウンフォースで決まります。

 

ウィングを減らすとその分車高を下げてフロアに頼れる事になります。逆にウィングに頼ると車高を上げなければならない。

ダウンフォースは速度の2乗で増加する、メルセデスは250km/h程度でサスペンションの限界を超えているが、フェラーリは300km/hです。

サスペンションの許容荷重の中でバランスをとる必要があります。