2021年のレッドブルRB16Bが速かった理由の一つが、このギアボックスケースデザインと言われる。
ドライブシャフトの付け根にあるデファレンシャル位置を上げて、マシン下部の空間を広げる事で空力効果を高めていた。
2022年の新レギュレーションはデザインと言う部分で様々な制約を受けている。
今まであまり規制を受けていなかったギアボックスにも大幅なデザイン規制が盛り込まれた。
2022年ギアボックスデザイン規制
- Z平面からクランクシャフトセンター間:90mm(2014年~)
- ギアボックス入力シャフトセンター:90mm
- ギアボックス入力シャフトセンターと出力シャフトセンター間:90~100mm
- カセット内部ギアの全幅:175mm
- 最先端のギアからデファレンシャルセンター間:415~450mm
- Z平面からデファレンシャルセンター間:250~260mm
- デファレンシャルギア直径:205mm以上
- ギアボックス内部総重量22kg以上
- デファレンシャルセンターとリアアクスルセンター間:±60mm(X平面上)
2022年からはかなり細かい寸法規制が盛り込まれています。
また、カセット・ギアボックスドライブライン・ギアチェンジコンポーネント&補助コンポーネントは、2022年開幕戦仕様でホモロゲーションされる。
以降、2年単位でのアップグレードが許される予定です。
2022規制で出来なくなる事
2021年までは、クランクシャフトセンター高さ90mmぐらいしか寸法規制が無く、デフの位置や高さ、カセットの位置を自由に設定できた。
レッドブルが行ったデファレンシャルセンター位置を高くする設定は、高さ250~260mmと言う規制により出来なくなります。
ディフューザー上面の空気の流れ決定付けるものだった。
フェラーリが行ったギアカセットとデファレンシャルをシャフトで離す設定。
これも最先端のギアからデファレンシャルセンター間の距離が415~450mmという規制で出来なくなる。
番外編:レッドブルRB6ギアボックス内部
まとめ
トップチームと下位チームとの差を決定づけるギアボックスケースは2022年大幅な寸法規制によって、より似たようなものになるだろう。
内部ギアコンポーネントの位置を明確にする事で、ケースデザインの自由度を大幅に削減する。
これはホイールベース規制にも関わり最大3,600mm以下で、出来るだけ短くしようと言う試みを阻止するものである。
アルファロメオがケースの自作に踏み切れたのは、このように内部コンポーネントの位置が決まっている事が大きい。
考察と言うよりは、勉強会になってしまいました。
ごめんなさい。
いや~2022規定は、本気だわ!
もうほとんど共通化状態、ワンメイクじゃないだけになるF1マシンなのです。
え?
今年からアルファロメオってケース自作するんですか?
らしいですよ。
フェラーリよりもホイールベースが短く、インボードサスペンションも独自製造。
Alfa Romeo: niente scatola del cambio e sospensione Ferrari!
ひえー
マジっすか!!
今年もやらかしてそうな感じしかしない
実際メカニカルトラブルは結構出てますよね
寸法がガチガチに決められて各チームが独自に製作しても似たようなギヤボックスが出来てしまうくらいなら、
同じPUを使うチーム同士で共通のモノを使う方が得策かと思いますが
、それでも独自製作するメリットが少なくともあるのですかね。
ギヤボックス設計の予算を節約して他のコンポーネントに使える。
マクラーレン(メルセデスPU)だけでなくアルファロメオ(フェラーリPU)も独自設計ですか?
アルファロメオも、いつかPUサプライヤーを変更するための準備のためとか(ボッタス加入でメルセデスPUに乗り換える?)
実現すれば
アルファロメオ・メルセデスって言うより元のザウバー・メルセデスが相応しいですね。笑
リアアクスルラインをデフラインから、前後±60mm離せます。
このライン設定の違いにより、空力パーツの支点も変わってきます。
ケース形状とそれらの空力パーツの融合を考えたら、ケースの作成のメリットは大きいです。
サスペンションの取り付けポイントも独自設定出来る。
私なら、リアアクスルを目いっぱい後ろに下げます。
これによりディフューザー上面の空間を確保出来ます。
フェラーリワークスに完全依存するハースと違って独自性を持つアルファロメオに注目したいと思っています。
インダクションポッドのエアー導入口も他チームに属さない独特の形状?で好感持てます。
それにメルセデスから移籍したボッタスが、念願の複数年契約を手に入れてチームのリーダーシップを発揮すれば躍進するかも知れない。
ギヤボックス設計の効果が当たる事を祈ります。
後はフェラーリ新型PUの仕上がり次第でしょうか?
オーストリアのGPアイスレースにフェルスタッペンが参加してますが、カーナンバー1で登場しました。
そして、マシンのフロントノーズ先端にはHのロゴが!
これは、今年のマシンにもHマークがありそうですね
テクニカルパートナーでしす、役割も負担も増加している。
こじんまりとロゴを付けてくれそうですよね。
無償、心意気HONDAロゴ!
映像を見るとリアウィングの前後、ヘルメットにあったロゴ、スーツのお腹と背中のロゴがなくなった感じなので、このままならほぼ去年と同じですw
HRCのロゴもどこかに付くのかな
ギア「ボックスケース」ってなんか二重こん包っぽいですよねw
どこまでがギアアッセンブリーで
どこまでがギアボックスで
どこまでがギアボックスケースなんでしょうかね?
この画像がわかりやすいです。
ギアボックスに関連した RB18 リアエリアについてイタリア誌ですが、以下の様な記事があるとのことです。
“Red Bull 2022, ecco come sarà: linea snella, abitacolo avanzato e motore potente” According to La Gazzetta dello Sport
RB18 & RA622H 軽快な線?・コックピット前方化,・力強いモーターorエンジン
2022シーズン F1チャンピオンシップのために設計された RB18 デザイン by Adrian Newey. Honda’s Hybrid PU はすでに2021の馬力を持つ (HRD-Sakura 浅木さんは新E10燃料ではカロリーが低下し燃焼率&発電力も低下するため未達 via. Motorsport-JP), 側面はより狭くなり“細化” (リアエリアのコークボトル形状を指すと思われる?), コクピットは前方化されるだろう. とのこと。
ちなみに、上述の真偽を質問しても、おそらく「それは秘密だ!」Honda’s Sakura ex-浅木 氏となりそう。(笑)
浅木氏によれば、E10燃料は燃焼制御が楽になるようですね。
自着火高速燃焼を確立するに対してのキャリブレーションが楽になると言う事でしょう。
デファレンシャルセンター位置も高さが規制されると言う事は、
リヤを持ち上げて尻上がり状態のセッティングが出来なくなりますね。つまりハイレーキ封じって事になりますか?
レーキ角を付けられたとしても可動範囲が狭い?
z平面に対しての高さ制限なので、レーキ角とは別だと思います。
ドライブシャフトに大きな下反角がついても2021シーズンにトラブルになっていないので、やろうと思えば2022もハイレーキは可能、ただ、他チームを出し抜いてディフューザー効率を高めるためにドラシャを上げるのはダメってことだと思ってます。
細かい事で質問なのですが
1枚目画像ギヤボックスの一番下の方に小さな穴が空いてるのですが
外部スターターのシャフトを差し込んでPUを始動させるためのサービスホールと見たのですが?
レッドブルRBマシンのギヤボックスですが
ホンダPUはMGU-Kによる始動も、外部スターターによる始動も両方可能でしょうか?
外部スターターによるエンジン始動も出来ます。
バッテリーが完全に空ならスターターが必要ですからね。
ありがとうございました。
MotoGPモーターサイクルのエンジンにも、
クランクケース付近に外部スターターによる始動アクセスが出来る様に、差し込み口が設けられていました(スズキのマシンでした)