2021年レッドブル・レーシングはセルジオ・ペレスと単年度契約を発表!あのレッドブルが自身の育成以外のドライバーと契約するなんて驚きの対応でした。

レーシングポイントが2021年からアストンマーチンへとチーム名称を変更、それに伴いビックネームが欲しいチームは、早くから市場に出ていたセバスチャン・ベッテルと契約。

ペレスは来年度の契約を、買い取られる格好でシートを失っていた。突如としてエース級で、パーソナルスポンサーが強力なドライバーが市場に放出された訳ですが、COVID19騒動の中、来季のほとんどのチーム体制は早めに決まっていた。

レッドブルはこの2年間、フェルスタッペンのチームメイトの能力不足に頭を悩ませていた、そんなところに突如として現れたペレスという存在、関連データとパフォーマンスを評価した結果、契約に至ったと言うシナリオです。

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レッドブルのセルジオ・ペレス誕生

https://lat.motorsport.com/(motorsports.comメキシコが作ったコラ画像)

ペレスはシートを失った後、2022年復帰のオプション契約を持っていると発言していた。何処はわからないけど、多分アストンなんだろうねぇ。

何とかしてキャリアを続けたいと言っていたペレス、下位チームには行かないとも言っていた、レッドブルのシートを得るためなら何でもするとも発言。おそらくはペレス側から最初の接触があったのだろう。

 

レッドブルとしては、優勝を狙うチームでありながら2019年リカルドを失い、精神的に成熟していない2年目ガスリーや1年目アルボンを乗せざるを得ない状況、絶対的な速さをもつフェルスタッペンと比較され、自分の走りを失うチームメイト達、散々なレース結果の連続だった。

来季11年目のベテランであるペレスは、レッドブルに長らく居なかった成熟し、安定した速さを持つドライバーである。

チームにとってプラスになると判断される当然のドライバーです。

ペレスに求められるポジション

※私的見解全開でいきますね(笑)

この2年のフェルスタッペンのチームメイトだったガスリーとアルボン、結果としてはマシンの空力的不具合により、自信を潰されてしまった格好だけど、それにしても不甲斐ない結果。

原因はフェルスタッペンの存在、チームは彼を中心に速さを改良していく、マシン不具合もドライビングセンスである程度対応してしまう、そんなところを見せつけられガスリーは陥落、アルボンは修正されたフロントウィングを得て、最終戦でやっと結果らしい結果を示したが遅すぎた。

若さなんだろうねぇ、フェルスタッペンへの対抗意識はあってもありすぎてはダメって事。

 

ペレスに求められるのは、こういった精神面の成熟さ、3チームを渡り歩き、組んだチームメイトも数多く、ある程度の引き際を心得ている。一発の速さならフェルスタッペンには勝てないだろう、そこを受け入れる懐の深さ、自身を見失わず走れる強靭な精神力、そんなところでしょう。

これまでのレース結果からも、彼のレース結果力には驚かされる事が多い。2年目でアロンソを追い詰めた2位表彰台、記憶にあたらしいサクヒールGPの初優勝なんかは、その力を存分に見せつけてくれた。

レース全体を見極める能力、動けない時には無理せずチャンスを待てる精神力、タイヤマネジメント能力、ライバルの弱いところを見極めてここぞというところのオーバーテイク能力、そして生まれ持った強運、などなど。

 

メキシコマネーによる強力なパーソナルスポンサーも魅力の一つ、Escudería TelmexのトップドライバーでありTelmex telcelとメキシコNECは2011年のデビューから彼をサポートし続けている。(Escudería Telmexには、P.フィッティパルディとT.カルデロンも所属)

その総額は年間約20億円とも言われ、デビュー当時ザウバーでは小林可夢偉より新パーツの優先権があった。

アストンマーチンのタイトルスポンサーを失うレッドブルとしては、願ったり叶ったりなスポンサーマネーになるだろう。

レッドブルのマシン特性をものにできるか?

独特のハイレーキ角セッティングと高ダウンフォースの組み合わせを持つレッドブルのマシン、ブレーキングからターンインでタイムを稼ぐコンセプト。どうしてもターンアウトに向かうまでに、上がりきったリアに横風が入り込み、ダウンフォースが不安定になる。

フェルスタッペンは、これをほぼ完ぺきに理解していてスロットルワークを行う。

スロットルオン初期段階でリアを下げ、空力の安定度を見計らった上でフルスロットルに移行していくような、緻密なドライビングテクニックをほぼ無意識下で行う。

 

ペレスはフォースインディア&レーシングポイント時代、ハイレーキマシンを操っていたが、スピードレンジが1段階違う。

こればっかりは乗ってみないとわからないが、8月の夏休みまでには慣れてくれると期待しています。横に弱いピレリタイヤをしっかりと縦に使い、レースペースを維持できる数少ないドライバーの一人なのですから。

まぁそこそこ対応できると私は楽観視しています。

まとめ

レッドブルが外部からの風を受け入れた事実に、かなり驚いたけど、ピットの浮ついた雰囲気が締まるのは確実なペレスの存在。

その経験値に、フェルスタッペンも一目置かざるを得ないでしょう。

 

何よりこの2年でコンセプトの違うマシンを乗りこなしてきた経験は、レッドブルマシンのフィードバックにおいてプラスをもたらすと思う。ホンダにとってもメルセデスPUを使ってきた経験談は、このオフシーズンで明らかにされ、セッティング面において良いヒントを得られるかもしれない。

 

フェルスタッペンの後ろを走れ、メルセデスの戦略を封じ込めるドライバーになってくれると思う。

レッドブル&ホンダがチャンピオンに挑戦できる最終年に向けて、期待は深まるばかりです。

※追記:アルボンについて

アルボンはリザーブ兼シミュレータードライバーになる。これはこれで良いことですね、現行マシン1.5年分の実走経験があるし、行き過ぎたピーキーな空力開発抑制にもなるだろう。

仕事のほとんどは2022年のマシン開発、SFのようにリアを擦るぐらい低くしないとディフューザーが機能しないらしい、普通の車高制御が要求されるお仕事になる。