2022規定における絶対王者レッドブル・レーシングとフェルスタッペン。

そんなチャンピオンチームが2024年、外観ががらりと変わるマシンデザインにしてきました。

 

部分的に有益なデザインだと思っていた所を変えてきた事に唖然としました。

今回はテレメトリーデータによって、どのようなマシンに変わったのか確認します。

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バーレーンの予選タイム比較

バーレーンの2023年と2024年の予選テレメトリーによる比較を行います。

  • 2024年1:29.179 (-0.529)
  • 2023年1:29.708

RB20 vs RB19 セクター1

RB20がストレートで0.06秒速いのはピアストリのトウなのでこれは除外します。

・ターン1,2,3は0.2秒速い(低速ターンイン速度の増加)

・ターン4は0.1秒遅い

RB20 vs RB19 セクター2

・ターン5,6,7の高速コーナーの速度増加

・ターン8,10の低速ターンイン速度の増加(0.2秒づつ速い)

RB20 vs RB19 セクター3

・ターン13は0.2秒遅い

・ターン14,15は0.2秒速い

まとめ

RB20への進化で注目するべきは、低速ターン(100km/h以下)の速さの改善です。

ブレーキング時の速度曲線が昨年よりも右側にあり、ターンイン速度が改善されている事がわかります。

 

ここ2年間の弱点である低速域でアンダー傾向なマシン、これを改善してきた。

遅い速度領域を速くする、ラップタイムに対する影響度合いが大きいのがわかります。

 

簡単に言えば、ターン1、ターン8、ターン10で0.2秒づつ速くなっている。

高速コーナー(180km/h以上)の速さも健在です。

 

 

気になるのは中速コーナー(100~180km/h)で遅い所がある事、バーレーンで言えばターン4、ターン13です。

このターンの特徴はステアリングを切ったままスロットルオープンしていく所にあります。

推測ではプッシングアンダー(スロットルオンアンダー)傾向が、この種のターンと速度域にあると思っています。

 

 

RB20はスロットルに対してオーバーステアになりにくいマシンだと思っています。

フェルスタッペンは高い速度域において、スロットルでマシンの向きを変えるのが得意です。

そういったところの微妙なマシンのズレが映像から伝わり迫力を感じるのですが、RB20ではそれが感じられない。

 

感じられないのにタイムは速くて気持ち悪いんですよ(笑)

 

 

まだまだ序盤であり、マシン特性も少しづつ変わっていくでしょう。

中・後編では、この進化をもたらしたマシンデザインに注目します。