レッドブルは16戦目バーレーン(セパン)、17戦目シンガポール(マリーナベイ)で連勝しました。
今回はテストから大きく変わっているサイドポッドに注目して解析していきます。
レッドブルRB22 サイドポッドの変化
3月日本(鈴鹿)ではテスト・開幕時点の小型なものからオーソドックスなデザインに変更
大型スライダーサイドポッド
中東戦争による一か月間の休み明け5月マイアミのアップデート、2023年頃を思わせるデザインです。
アンダーカットを閉じてサイドへ乱流を弾く、上面は深いスライダーを採用、側面は壁のように高い
サイドポッドやボディはR75規定(最小曲率半径75mm)になっている。側面の上部が太いパイプのようなデザインになるのはその為です。
スライダーの後半をフロアに対して低く広く流したい、サイドポッド壁の左右側面と上面の流れが合流して生じる乱流を減少させたい、そのためにフロアサポートステイをボディーに密着、接触部分はR20規定を使用できる。
飛行機の翼の後端のように尖らせて乱流を最小限にしている。
※このステイはフロアを全くサポートしていません・・・。
この規定の穴をつくサポートステイの使い方は2027年から禁止(アウディも真似しています。)
アンダーカットラインを拡大
6月オーストリアのアップデートは、アンダーカットラインがフロアエッジ付近まで拡大されている。
サイドポッド上部・アンダーカットを変更
9月15戦目アゼルバイジャンでは、サイドポッド上部を下げ、拡大していたアンダーカットラインを内側に戻してフロアエッジ全体が見えるようになっています。
少し曲がっていたフロアサポートステイの上部分が綺麗な直線になっています。
直径15cmのサイドポッド側壁は後端で発生する乱流が問題点です。
フロアサポートステイを利用した半径20mmの曲率を使い尖らせた部分で流れをまとめる、そのラインはわずかに外側へ傾いており乱流をリアタイヤへ導いています。(上の画像だと赤矢印の流れは半時計周りに弱めの回転を起こすでしょう。)
アンダーカットはフロント乱流をサイドへ流し、上部はスライダーで周辺空気を吸引しつつ乱流から守り、ディフューザーやリアホイール周りのディフレクターへ流す。
2022、2023年にF1を席巻したレッドブルの哲学が存分に使われています。
まとめ
今年の序盤、フロアとサイドポッドを分離するオープンフロアが最強だとの記事をかきましたが、レッドブルは真逆の道を突き進み2025年まで使われていたソリューションを多く使用している。
フロアの始まりであるフェンスが他のトップチームとは違う昨年型に近いのである意味正解であり、今までの成果を転用できています。
大きく変わったサイドポッドに今回は目を向けてみましたが、深く広いスライダーを使った流れの固定化、乱流の固定化、m単位で微調整される空力を安定させています。
このサイドポッドの変更に合わせて周りの様々なパーツに変更が加えられており、全てがまとまりを見せたのがアゼルバイジャンだった。
アップデートによる変化を的確に捉えるマックスのドライビングによるところは大きいですが、ハジャーも僅差で続く事が多く、マシン的にも現状最高レベルなのは確かです。











コメント Comments
コメント一覧
がコメント
2026-10-18 12:57
いつも面白い空力解説ありがとうございます。
過去の知見を存分に生かして今レギュレーションに合わせこんだ従来型と、
まだ手なずけるのに苦労しているオープンフロアというところでしょうか。
メルセデスのアップデート不発がどの辺りが原因なのかも興味ありますね。
異なる思想、形状の車が一緒にバトルしているのは楽しいですね。
Jin(F1モタスポGP管理人) がコメント
2026-10-18 13:24
久しぶりの解析記事でごめんなさい。
今年は本当に興味がわかず、10月になってしまいました。
毎年の事ですがレッドブルの開発は本当に多く面白いですね、ニューウェイいなくても関係なく面白い事してくれます。
メルセデスの不発はフェンスの二層化だと思っています。

次のフロア解析で比較していきたいですね。
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