2022規定と呼ばれる新レギュレーションですが、2023年にフロアエッジを基準面0より15mm上げる変更がありました。
その他には大きな変更が無く2025年まで現規定が継続される見通しです。
新規定2年目ともなれば必ずトレンドデザインと言うものが出揃って来ます。
主にはトップチームが生み出すものですが、稀に下位チームが創ったりします。
サイドポッドスライダー
2022年バスタブ型を採用したフェラーリ、それにインスピレーションを得たアルピーヌが生み出したデザインです。
アルピーヌA523の開幕仕様が上の画像です。
(まだ浅いですね。)
アストンマーチンAMR23は強烈な溝を掘って登場しました。
序盤戦に大活躍したAMR23、これを受けてスライダーの溝の深さを増やすチームが増加しました。
マクラーレンMCL60はその影響を大きく受けています。
ほとんどのチームがスライダーの溝を少なからず深くしていったけど、レッドブルだけは無風です。
スライダーの後端はディフューザーの中心に向けられているデザインが多い。
サスペンションアーム・ディフューザー上面・リアホイールドラム・ビームウィングのデザインと相まってドラッグを多く発生させる原因になると思われます。
レッドブルはボディ表面上のドラッグになりそうな急な曲線を極力排除しています。
それにより低ドラッグを作り、リアウィングを他車より少し重く出来る特異性を維持しています。
フロアエッジ・ディフューザー(ウィング)
レッドブルRB18で控えめだったフロアエッジディフューザーですが、RB19になり大型化しています。
トンネル側フェンスの気流速度を維持するための排出ですが、トンネル内のボルテックスを強化して流れを安定化させます。
(フロア前方の負圧も増加させる)
フロアエッジの15mm上げは、エッジ側よりフロアに入る気流を増加させました。
その為、重要なソリューションになっています。
2022年の段階では、ポーパシング対策で強すぎるトンネル内部気流を抜くために導入しているチームが多かった。
レッドブルはあくまでもフロアの負圧を平準化するために使っています。
これを正しく導入出来ている他のチームは、メルセデス、マクラーレン、フェラーリ、アルファタウリぐらいでしょう。
アストンは初導入で大きくバランスを崩していました。
最終戦では使っていたので、何かのセットポイントを見つけたと思われます。
来年は全チームが導入するだろう・・・出来なければ落ちるのみです。
レッドブルにはスライダーは必要無い。
ライバルチームは何故スライダーが必要なんでしょ?
そもそもスライダーはどんな効果を求めて導入されてるんですかね?
サイドポッドは下げる方向性をもっていて進行方向から隠れる面がある。周りよりも速い流れができます。
ただし、フロントで乱れた気流は思い通りに流れません、スライダーでもっと速い流れを作り気流を引き込み付着させる。
レッドブルはフロントから上がる気流を上手く抑え込んでいます。フラップはなぜにあんなに低いか?
ノーズ周りだけなぜにあんなに高いか?
アンダーカットはなぜにあんなに高く広いか?
サスアームはなぜにあんな位置にあるのか?
そういう事です。
なるほど
Jinさんが前から言われている通り、フロントからの流れが良ければレッドブルのようにスライダーは必要無いって事ですね。
いつも、ご指南いただきありがとうございます。
スライダー型は、フェラーリのバスタブ型から派生した発展型と考えられますね。サイドポッド内側を窪ませて凹めた意味で?
ただサイドポッドを大きく凹ませると内部の熱交換機器の容量確保に影響出てくるので、スライダー型を採用するのはインダクションポッドに大きな熱交換機器を置くセンタークーリングを採用するチームマシンに限られているように思うのですが(アストンマーチン、アルピーヌ、マクラーレン)
2023年型は基本的に2022年型の継続延長と言う事ですが、外観で見た大きな違いはインダクションポッドとサイドポッドの間に段差(襟巻き風)が出来ている?
2024年型も見た目は2023年型と同じでも全く別モデルになるでしょうね。
2025年型は現行レギュレーション最後になるので2024年型の継続延長モデルになるので新しくモデルチェンジしない?
全チーム2024のベースは2025年まで継続です。
ノーズ、モノコック、ギアボックス
2025年は序盤アップデートしたらほぼ停止、パーツ寿命に絡めての小規模アップデートになります。
グラウンドエフェクトカーがスタートした2022年に、プルロッド式のフロントサスペンションが多く採用されるかと思っていたのがレッドブルとマクラーレンだけと意外に少ないでしたので、来年こそ多く普及するのでは無いかと期待しています。
特にメルセデスとフェラーリが?
それとメルセデスにベッタリ依存していたアストンマーチンが距離を置いて独自性を追及するようになってきたのでプルロッド式に変更するのでは無いかとも?
フロントとリヤ共にプルロッド式サスペンションと言う組み合わせ有るのも面白いです。
年が明けてニューマシン御披露目されるまでの、福袋お楽しみにします。