2021年のF1マシン発表の前半戦が終了しました。4チームは、100kmに限定されたプロモーション走行である、フィルミングデイを利用したシェイクダウンを行っています。
レンダリング画像をオンラインで公開、発表会で新マシンをお披露目したりと様々な形の発表でしたが、シェイクダウンでは本当のマシンを走らせる。
今年は2020年型から部分的に変更できない規制があり、テストも3日間しかないので、この時点での出し惜しみは無意味なのだが、レッドブルだけが新マシンの走行を一切公開しなかった。
マクラーレンMCL35M
メルセデスPUを搭載したことにより、エンジンルーム辺りのボディは少し広がった。
サイドポッド下側の絞りこみはかなり凄い、最近のトレンドであるサイドポッド上面からの流れをディフューザー上面に導くものでは無い。
リアカウルは低めでディフューザーに近い。
アルファタウリAT02
サイドポッドとフロアの接合部分が、昨年よりも広がっている。しかし上面の傾斜は鋭くなだらかに下降している。
リアカウルは低めで、どちらかと言うとディフューザー上面に吹付ける感じ。
アルファロメオC41
サイドポッド上面は昨年より膨らんでいる、ボディサイズはほぼ変わっていないが、リアカウルはディフューザーから離す方向へ変更した。
レッドブルRB16B
レッドブルはRB16Bを走らせていないなんて憶測もあったがチェコのチャンネルで、オンボード映像がありミラーステーが直角になっているのがRB16B。(RB15はステーが曲線タイプ)
まとめ
アルファタウリとアルファロメオがナローノーズ化、アルファタウリはケープとの構成などほぼメルセデス型へ、アルファロメオのケープを出来るだけ前にもってきているのが面白い。
サイドポッドの考え方が両極端なのも面白い。
マクラーレンとアルファロメオは、下方を絞り前面からフロアを通りディフューザー上面の空気を増やそうとしているのに対し、アルファタウリは上面から多く取り込もうとしている。
リアカウルの内部空気排出口は、アルファタウリとマクラーレンが前年同様に下方配置、アルファロメオは上方配置へと変更した。
レッドブルはRB16Bで上方へ配置転換している事からも、フロアカットのデメリットを無くすために、ディフューザー上面の速い流れを確保する事は、リアウィング下面の流れを整えるよりも効率が良いのだろう。
リアの空力はギアボックスの形状が大きく関わる、凍結により変更が出来なかった3チームの考え方の違いが、よく分かる現状と言えるでしょう。(アルファタウリはあえて変更しなかったけど)
アルファロメオは大きいと言われる昨年型フェラーリ製なので、思い切った事してきたと感心します。
レッドブルの出し惜しみの理由は何なんでしょう?
明らかに他チームが真似出来ないタイミングまで隠したい何かがあるんですかね?
リア回りで面白い事やってるんだろうね。
来年にも生かせるものだから、出来るだけ先延ばしにするって事でしょう。
他チームに研究させる時間を少しでも削りたい。
実際に開幕戦が始まるまで断言出来無いですが、
昨年から不利とか言われてきたハイレーキの問題を克服する糸口を見つけたかも知れないのでしょうか?
メルセデスとの比較は別として、
レッドブル自身、昨年モデルRB16と比較して改善されて手応えあれば素晴らしい事ですね。
それが分かるのはレッドブル在籍長いマックスが一番よく知っている。
アルボンがリアのナーバスさを改善する開発に大きな役割を担ったと記事になっていました。そしてペレスもそれを感じているとの事。
非凡なアルボンと経験と努力のペレスで補う、レッドブルは飛躍すると思う。
どんな車でも、その能力を引き出してしまう天才感覚肌のドライバー達は、開発に不向きだ。
フロントさえグリップすれば何とかする。と言っていたオーバーステア好みのキミに1度乗って欲しかったな~