
スプリントがあるためイニシャルセッティングが重要となっているオーストリアGPです。
たった1時間のプラクティスで、効果的な変更を出来るチームは少ないでしょう。
標高が高く空気が薄い為、マシンの素性でもっているダウンフォースも重要です。
そして多少のドラッグは許容できるレッドブルリンクです。
オーストリアGP予選レポート
天候は晴れ、気温19℃、路面温度38℃で予選はスタートしました。
Q1
角田、ガスリーのアルファタウリ2台が先頭でコースインしています。
サインツのトップタイムはトラックリミットで取り消されました。
ターン10のトラックリミットがポイントになっています。多くのドライバーがタイム抹消になっている。
ルクレール5.4、サインツ5.6、フェルスタッペン5.8となっているトップ3です。

残り2分をきって17台がコースイン、アルファタウリ2台はタイムを更新、ベッテルはトラックリミットでタイム抹消20位でした。
Q2
1セット目のアタック、フェラーリ2台は中古でコースイン。
ハミルトン5.4、フェルスタッペン5.5、ラッセル5.7、ルクレール5.7、サインツ5.9、アロンソ6.0となっているトップ6です。
残り3分をきったところで、上位勢が新品ソフトを投入。
ルクレール5.2、フェルスタッペン5.3、ハミルトン5.4となったトップ3、角田とノリスはターン1でミスしてタイムアップ出来ず。
メルセデスが調子を上げてきています。
ハースが2台そろってQ3進出です。
ペレスは最後のアタックでトラックリミット違反があり、予選後審議になっています。
Q3
ルクレール5.1、サインツ5.3とタイムを出したところで、フェルスタッペンが5.0でトップタイムを更新
ハミルトンは1アタック目を失敗し、2アタック目にターン7でバリアにクラッシュ、赤旗です。

残り5分29秒から再開しました。
アロンソとラッセルが早々にコースインしています。
ラッセルがターン10でリアを滑らせてクラッシュ、赤旗です。

残り2分31秒から再開しました。
ルクレール5.013、サインツ5.066となったところ、最後にフェルスタッペンが4.984でトップタイムを更新しました。
トップ3が0.1秒以内の僅差となっています。
オーストリアGP予選結果
まとめ
最終のQ3でまさかメルセデス2台がクラッシュするとは驚きでした。
予選に入りマシンの調子は上向き、最後の最後で限界を攻めたところでリアを失う2台。
ハミルトンは高速コーナー、ラッセルは縁石、低すぎる硬すぎるリアが関係しそうな事案です。
粘りが無いリアグリップ、ドライバーに察知できない限界ポイント、タイトロープのようなセッティングなどなど辛いマシン事情が浮き彫りになっています。
この赤旗が絡みルクレールは本当の意味で新品ソフトが無かった、最終アタックラップでは得意のセクター2で自己ベストを出せなかった事がポールを逃した事に関係するだろう。
ライバルが何かしらの不利を被る中、フェルスタッペンはタイヤを上手く使い切り0.029秒ルクレールを上回ってポールポジションです。
今季3回目ですが、完全なドライでは11戦目にして初めての事でした。
Crowd pleaser #AustrianGP @Max33Verstappen pic.twitter.com/mGZC693Nqd
— Formula 1 (@F1) July 8, 2022
標高が高い為、多少ドラッグがあろうともダウンフォースの高い方が有利になるレッドブルリンク。
フェラーリの方が予選では速いとの予想でしたが、フェルスタッペンが超人的なドライビングでそれを覆してくれた。
ペレスにはアップデートが投入されていない、ちょっと乗れなさすぎな4番手です。
※ペレスは結局Q2のトラックリミット違反がとられ13番手になっています。
ハースはダウンフォースが高くドラッグが多いマシン。
上手くドラッグ面が緩和された事により、2台揃ってトップ10スタートです。
タイヤを上手く使えそうなダウンフォースがありスプリントやレースでの上位フィニッシュに期待です。
先ずは24周のスプリントレースがある。
多分ミディアムでの争いとなるが、レースペースはリアタイヤを守れるレッドブルに分がある。
フェラーリはここを落とせばいよいよもってヤバい。
チャンピオンシップ争いの面白さはフェラーリにかかっています。
リアサスがボッキリ折れてたのと重なるタイトルですね。にしてもスチュワードの判断が遅いですね。
メルセデスは2台とも風でダウンフォースが抜けたような感じですかね。サイドポッドを無くしたメルセデスにはまだまだ地雷がありそうですね。
メルセデスはポーポシングを克服したみたいに言っていますが、まだ完全ではないのでは?コーナーリング中にリアが抜ける切っ掛けではないかと疑っています。
ポーパシングはしてるけど、空力的機械的にストールを回避しているだけであって、条件が揃えばストールする。
あんなに低いリア車高では完全なストール回避は不可能ですよ。
トップ2に肉薄出来るとアタックしたら2台ともクラッシュしたメルセデス
まだ問題がありそうですね
無駄な周回をしたペレス、Q3進出を逃し最低でもP9だったのがなれなかったガスリー
スチュワードのミスに対してペナルティがないのをどうにかしてほしい
今回はQ3スタートを遅らせれば対応出来たはず
メルセデスは限界域で縁石を使ってリアが抜けたように見えました。
ポーパシング自体は随分と改善していますが、フロアが大きく変わったんですかね?
2本目のステーを取り付ける金具があるフロアの画像は見つけましたが、具体的に空力的にどうなのか?は私には難しいです。
フロアのフェンスや基本的なコンセプトは変わっていません。
キックポイント付近は内側に盛ったようなところがあり、角ばっていた形状は丸みを帯びています。
トンネルの空気をすべてディフューザーに向けるのではなく、フェンスの裏側からフロアサイドを排出しています。
この排出するポイントではディフューザー形状になっていて、フロアサイドと路面の間に負圧を発生するように出来ています。
フロアサイド&キックポイントが路面に近い時に最大限のフロア効率が出せます。
なので基本的な車高を低くせざるを得ず、サスペンションは硬くなります。
つまり角ばっていた部分に丸みを帯びさせる事で、空気をサイドにある程度抜き、強力過ぎたダウンフォースを少し弱めたって解釈で良いですか?
トンネルに入る空気量は変わっていないので、全体負圧量は減っていないはずです。
リア一辺倒だったものを、サイドに分散したと考えれば良いと思います。
ダウンフォースだけならフェラーリより多いです。
ドラッグでストレートが伸びないですから。
ハミルトンもラッセルもターンインでリアが流れてしまってますね。
ステアしたときはよさそうなのに、次の瞬間にはリアが出ちゃってる。
外見的にポーパシングして見えてなくてもダウンフォースの強さは不安定なのでしょうか…