オランダGP予選は、フェルスタッペンとハミルトンがたったの0.038秒で僅差のタイム差となった。
しかし、最終アタックで2つの不具合が発生していたフェルスタッペンのポールタイムは実際の速さではない事がわかった。
ターン3の立ち上がりで4速から6速へシフトアップ、最終ホームストレートでDRSが開かなかった。
英AUTOSPORTは、このタイムロス試算は0.25秒だと言っている。
オンボード:フェルスタッペンvsハミルトン
メルセデスはドラッグが少なく(ダウンフォースが少ない)、ストレートの伸びがある。
ターン3を立ち上がったところ、4→6速へシフトアップしたフェルスタッペンのエンジン音が明らかに低くなっています。
当初このサーキットは、ハンガロリンク並みの最大ダウンフォースが必要だとの予測が立てられていたが、各ターンにあるバンクがそれを補い、中間よりちょっと高い程度で足りるようだった。
レッドブルはハンガロリンクで最大ダウンフォースだとアンダーが発生し、リアウィングに中間タイプを使用して大差を付けられていた。
ここでも同じ状況に陥ると思っていたが、ウィングでリアを過度に押さえつける必要がなくなり、弱点が消えたと考えられる。
フェルスタッペンのターン3の突っ込みは異常だな。
タイムと速度比較
POS | ドライバー | F | T1 | S1 | T7 | S2 | S3 | タイム | Gap |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
1 | VER | 301 | 309 | 23.977 | 282 | 23.366 | 21.542 | 1:08.885 | |
277 | 286 | 293 | |||||||
2 | HAM | 305 | 315 | 24.149 | 281 | 23.438 | 21.336 | 1:08.923 | 0.038 |
277 | 287 | 303 | |||||||
3 | VER(Q3-1) | 302 | 310 | 23.961 | 282 | 23.453 | 21.509 | 1:08.923 | 0.038 |
279 | 289 | 306 | |||||||
4 | HAM(Q3-1) | 302 | 313 | 24.192 | 282 | 23.582 | 21.494 | 1:09.268 | 0.383 |
278 | 285 | 303 |
あれれ!
ハミルトンの最終アタックとフェルスタッペンのファーストアタックが同タイムじゃないか!
と言う事で実は、フェルスタッペンは最終アタック失敗してもポールだったんですね。(まぁ失敗してるんだけどさ)
ラップに入る時の速度の伸びからも、ハミルトンの方がドラッグが少ない、リアウィングのダウンフォースを削っていると考えられる。
フェルスタッペンはセクター1でシフトトラブル(ミス?)、セクター3でDRSが開かない、この二つのセクターで自身のタイムを更新出来なかった。
フェルスタッペンはちゃんとDRSボタンを押しています。
そして、テレメトリーデータではDRSを使っている事になっています。
原因は何か?
チームから発表はまだありませんので予想ですが、ギア・DRSはどちらも油圧制御です。
ターン3とターン14は共に大きなバンク角があり、何かしら影響を受けたのかもしれません。
エンジンはバンクの影響を受けてオイルが偏り、オイルポンプが吸えなくなった事による潤滑不足で、ブローを招くと言った仮説が成り立ちます。
しかし、油圧制御のラインは密閉されているので、オイル不足とはなりません。
油圧用ポンプやラインがいつもと違うG方向の力に、なんらかの影響を受けた可能性はあります。
後は、単純にステアリングシステム不具合かな?
交換したら治るってよくあるん・・ですよねぇ~。
決勝レース開始前までには、対策を施してほしい。マックスの地元優勝を見たいです。
バンクにより思わぬトラブルが発生?
メルセデスのPUトラブルもバンクが原因かも?なんて話も出てますが、バンクが原因ならマイレージが少ないPUに乗せ変えても無意味かと思います。
まぁ真相はさておき、ベッテルはバンク最高!とコメントしてますね。
低速コーナーや短いストレートを補う分には確かに素晴らしい。
そして何よりもバンクを走るF1マシンがカッコイー!!
単純に油圧っていうけど、エンジンパワーを犠牲にするものなので、油圧不足は治せる。
その辺の調整がギリギリなんだろうね。
予想はしていましたが、ペレスは4基目投入のようです。
オーバルコースのバンク区間を走るインディーカー用の動力源とバンクを走る事を前提としないF1のPUと構造的に違っているのでしょうか?
1985年以来久しぶりのオランダGP、
全てのドライバー、チームが未経験で走行データの無いところにおいても、決勝レースの勝敗に影響が出て面白い展開になるのを期待したいです。
必ずしも上位グリッドからスタートして最良の結果が出るとも限らないので(オーバーテイクが難しいコースであるのは間違い無いが)
ペレスも最後までトラブル無く生き残れば後方グリッドからでも充分入賞は可能。
インディカーは740kg、F1は752kg、ハイブリッドシステムが無いインディカーは12kg軽いだけなので、かなり頑丈です。
排気量は2200cc、ブーストに頼らずにパワーがあるエンジンです。
縦Gに対する考え方が圧倒的にちがうでしょうね。
ホンダは田辺テクニカルディレクターがインディ経験者でホンダのシステムではオーバルで問題が出ることは無いそうです。
そしてインディで問題になるのは横Gらしいですよ。縦Gは問題にならないそうです。
横Gが連続で掛かるのでオイルが偏るのを対策する必要があるらしいです。
オイルが縦Gで下に下がる分には影響はないとの事です。
fujitvの川井さんと浜島さんがAWSを見た時の解説
「ドンッとブレーキしてステアリングでくるっと回る。
フロントタイヤに寄り掛かったままステアする。
マクラーレン時代のアロンソがそういうマシンにした。
ノリスに出来てリカルドが出来ない。リカルドはレイトブレーキングの名手みたいに思われてるが、それはオーバーテイク時のみの話。
実際は、マシンに負担をかけない走りが信条。」
これが出来ない方々は、フルスロットルが遅くなり基本的に今のマシンではタイムが悪くなる。
ペレス、角田がその部類に該当すると思われる。
ホンダはシボレー(イルモア)と共に引き続きサプライヤーとして、インディーカーシリーズには参戦しますね。
それに2023年からV型6気筒のツインターボはそのままで、排気量2.2リッターから2.6リッターにアップで、さらに回生ブレーキシステム追加したモノになる予定。
インディのモーターは40~50hpで加速には使わず、プッシュトゥパス用。
環境性能に配慮したものではありませんね。
マシン電力をブレーキ時に補う程度のものです。
https://f1-motorsports-gp.com/indy/indycar-2023-hybrid/
アメリカのフォーミュラーカーは、まだまだ内燃機関がメインと言うスタンスで、F1のPUで使っているMGU-KやMGU-Hは使わず採用しない方向ですね。
コスト掛けずに
「シンプル・イズ・ザ・ベスト」ですね。
回生ブレーキシステムも、あくまでもオマケ程度に取り入れるって感じ?
もしインディーカー用のV6ツインターボにMGU-Hを取り付けて使用するとなれば合計2個必要ですね。
F1のPUみたいにVバンクにターボとコンプレッサーを長いシャフトでつなげて、中間にMGU-Hを配置するレイアウトにしなくても良い?