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2019年F1最終戦アブダビGPはマックス・フェルスタッペンが予選3位、決勝2位となりました。

レッドブル・ホンダとしての初年度最後を2位で締められた事は良かったが、優勝するには近いようで遠い結果をハミルトン&メルセデスにまざまざと見せつけられた。そんな印象をもったグランプリだった。

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予選タイム差+0.360秒

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POS ドライバー F S1 SPD-F S2 S3 タイム Gap Q Tyre
1 HAM 228 16.903 323 40.641 37.235 1:34.779 3 C5
288 319 223
3 VER 231 16.967 322 40.823 37.349 1:35.139 0.360 3 C5
287 319 225
4 LEC 233 16.806 330 40.542 37.871 1:35.219 0.440 3 C5
293 323 221
6 ALB 227 17.063 322 40.942 37.677 1:35.682 0.903 3 C5
287 319 222
7 NOR 229 17.116 323 41.086 38.234 1:36.436 1.657 3 C5
287 317 223
12 GAS 226 17.192 325 41.420 38.477 1:37.089 2.310 2 C5
287 320 224

セクター3でのタイムがメルセデスを超えられず、ストレート区間でも勝つことが出来なかった。もう少し肉薄できると期待していたが、メルセデスとヤス・マリーナの相性の前には手の打ちようが無かった。

またQ3の2アタック目で良いポジション取りが出来ず、タイヤウォームアップが適切では無かったため、タイムアップに繋げる事ができなかった。

ちょっと残念な予選でした、マシン的にはセクター3タイムで圧倒、セクター2は若干劣るだろうと予想してグランプリウィークに入っていったのですが、メルセデスが初日からセクター3が圧倒的で劣勢になってしまった。

SPD S/F T1 T1B T5 T5B T7 T7B T8 T8B T9B T11 T11B T12B
HAM 228 286 177 289 95 159 74 323 76 105 320 105 126
VER 231 287 176 290 91 162 71 322 72 102 321 97 124
LEC 233 291 164 296 94 158 72 330 74 100 327 99 128
SPD T14 T14B T17 T17B T18 T18B T19 T19B T20 T20B T21 T21B S/F
HAM 192 120 275 100 157 123 173 127 249 212 242 140 223
VER 190 116 273 97 154 123 175 134 253 216 246 142 225
LEC 188 109 279 100 157 113 172 121 253 210 249 135 221

各ターン手前とボトムスピードを表にしてみたのですが、これだけで十分速さの違いがわかる内容になっています。序盤戦から言われていた低速コーナーでのメルセデスの速さが際立っている。

レッドブルはストレートに繋がる低速コーナーでは、スロットルオンを早めるためにかなり速度を落としているが、それがストレートエンドのスピードでメルセデスより速いかと言えばそうでは無く同等程度である。

このヤス・マリーナでは120km/h以下のボトムスピードコーナーでは負ける、そしてその速度域でのターン5,6、ターン8,9、ターン11,12,13の素早い切り返しがあるとタイムロス、セクター2で約0.2秒差ついた要因です。

しかしマックスの最終の3コーナーは見事なスピードで驚いた。

おそらく、レッドブルはストレートエンド後のタイトコーナーにて、スロットルオン時に高レーキ角のリアがボトムする時間分、リアタイヤへの荷重のかかり方がだるくなり、タイヤ作動温度に達するタイムラグが生じているものと推測される。

決勝タイム差+16.772秒

フェルスタッペンは2位スタート、3位ルクレールにストレートエンドのターン8であっさりとオーバーテイクされてしまう。その後は乱流の影響もありタイヤへの熱入れが上手くいかないのか、ペースは上がらない。

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そして後ろにはベッテル、ストレートが速いフェラーリ2台に挟まれ防戦一方となる。そしてもう一つ大問題が発生!DRSが使えないF1のシステムトラブルが発生してしまった。

重いマシン、Mタイヤ、ストレートが速いフェラーリ、色々と総合的に判断したレッドブルは、この序盤戦2位を狙いに行かず3位キープでルクレールの2秒後方でマシンを温存する作戦に切り替えた。

5位スタートのアルボンはそのまま、11位スタートのガスリーはターン1でレーシングポイント2台と絡みフロントウィングを脱落、Lap2で早くもピットインしてラップダウン寸前までタイムロス、この時点でレースを失った。

13位スタートのクビアトはHタイヤ、スタートからグリップ不足で16位までポジションダウンしている。

 

MスタートのルクレールがLap12終了時点で早くもピットインしてHへ、ベッテルもHへ。前が開けたフェルスタッペンとハミルトンの差は9秒もある。さぁ追い上げかと思われたがどんどん差は開く一方。

アルボンはベッテルに1周遅れでHへ、ベッテルは長いピットストップだったためポジションチェンジに期待したが無理だった。タイヤが新しいうちに攻め込むがこれもまた無理。

 

2位フェルスタッペンはLap25終了時点、ハミルトンとの差12秒、後方ルクレールとの差16秒と言うところでHへ、周回遅れに引っ掛かる前にピットインした。

Lap28終了時点(MAGまで)

新品Hに交換した直後のラップタイム、ハミルトンに対しフェルスタッペンは約0.6秒も遅れている。クビアトはHでロングスティント中で自己ベスト更新しており良いペース。ペースの悪そうなマグヌッセンに21秒差つけようと頑張っている。

そして、フェルスタッペンはルクレールに急接近中、ピットアウト後にスロットルとエンジントルクにラグがあると散々無線で文句を言いながら速い。

「エンジン11 ポジション8」が指示されていた。

それでも気に食わないマックスなのであった(笑)

Lap32ストレートエンドのターン8でズバッとインに入るフェルスタッペン。

決勝ベストスピードトラップを記録した瞬間であり、ルクレールとの速度差21km/hもあった。ルクレールもラッセルに対してDRS中だったからこの周は見送るだろうと思っていたのだが、追いついたら躊躇しない姿勢には目ん玉飛び出るわ!

ターン11で並ばれるけどキッチリブロックラインで抑え単独2位へ。しかしこれにすぐさま反応したハミルトンは1秒も速いラップで突き放し差は15秒になった。

アルボンにはHに交換したばかりのボッタスが迫っている、抜かれるのは時間の問題だ。

 

クビアトは8位まで上がってきているが、ピットイン後はマクラーレンとルノーの4台集団の後ろになる事から、なるべく良いタイヤで勝負を仕掛けようと頑張っている。

Lap41終了時点でMへ交換したクビアトは12位で復帰リカルドの後方3秒で戻る、サインツとリカルドがピットインして10位、Lap47にヒュルケンベルグをパスして9位まで上げる。

 

アルボンは後半Mに交換したベッテルにLap54で抜かれてしまう。

危ないブロックだなぁ、ベッテルが止まらなければ当たってるわ。

Lap33~55までフェルスタッペンはハミルトンとの差を詰めようと走ったが、逆に離されてしまった。ハミルトンがファーステストを記録した直後は18秒も差がついていた。完敗です~よ。

マックス怒りのドーナツターン!

 

いや、全然怒ってませんけどねw

まとめ

最終戦、結果として2番目に速いマシンとなったレッドブル・ホンダ。フェルスタッペンがランキング3位になりポイントでも証明できたが、アルボンのペースの無さは異常だったと思う。2ストップでタイヤがすぐにたれるフェラーリに負けちゃった。

結局のところ、最後までフェルスタッペンにしか乗りこなせないマシンだったレッドブルRB15は2級品だったという事です。

フロントウィングの最適解を中盤まで見つけられず、そこから修正していったが明らかにアップデートは遅かったし、夏休み明け空力パーツをほとんど修正せずに戦っていたところを見ると、早くから来季へ向けて始動していたとも言える。

 

あるエンジニアでの話ではマシンが許容できるパワーアップは1年を通して20~30psだと言う。

ホンダは50ps以上改善している訳で、それに対応したレッドブルの凄さ、そしてそんなアンバランスなマシンを速く走らせる事ができるフェルスタッペンによるところが大きかった。

開幕前2勝できれば良いと思っていた私は3勝で満足ですが、モナコとメキシコを落とした事は本当に勿体なかったと思う。

 

とりあえず2019年の「F1 Honda TopGap」はこれで21戦が終わりです。オフシーズンは総集編などをお届けしていこうと思います。(内容はまだ全然考えてないけどw)

長らくお付き合いありがとうございました。

また、コメントにて労いの言葉をかけて頂いた読者様に対し「こちらこそ、ありがとう( ^ ^)」と言う感謝の気持ちでいっぱいです。

 

ホンダの活躍に伴い、ゴシップ記事が蔓延する日本のネット社会、それに反応し躍らされる大多数のファン、戦々恐々としておりますが、私は至って冷静です。今後、結果とデータから本当を探る事の大切さがより一層際立ってくるでしょう。

そんな時、そういやJinとか言う変なF1マニアがいたなぁっとブログに来て頂ければ私は満足です。

 

長らく放置していたブログの速度アップも視野にこのオフシーズンは頑張ろうと思っています。ワードプレステンプレートの変更などデザイン面で変わる事になりますが、ユーザービリティアップのために少し勉強しなおそうと考えています。(出来るかどうかは知らんけどw)