F1のメカニズムを中心にしたブログです。考察や分析をおこなっています。

F1-2019 パワーユニット使用状況確認!R10イギリスGP終了後+ホンダPUのラグについて

F1-2019 パワーユニット使用状況確認!R10イギリスGP終了後+ホンダPUのラグについて

https://www.auto-motor-und-sport.de/

フランスで導入されたホンダのスペック3はまだまだ試験運用段階と言えるものだった。オーストリアでは最大限のパワーをレースで使い見事な優勝、イギリスではドラッグの少ない空力と相まって最高速度でメルセデスと同等な力を見せている。

この2戦はどちらも全開率や平均速度が高いサーキットでありながら、トータルパッケージで戦う姿を見ることが出来ている。

R10イギリスGP後パワーユニット使用状況

No Car Driver ICE TC MGU-H MGU-K ES CE
44 Mercedes L.Hamilton 2 2 2 2 1 1
77 Mercedes V.Bottas 2 2 2 2 1 1
05 Ferrari S.Vettel 2 2 2 2 1 2
16 Ferrari C.Leclerc 2 2 2 1 1 2
33 RBR Honda M.Verstappen 3 3 3 2 2 2
10 RBR Honda P.Gasly 3 3 3 2 2 2
03 Renault D.Ricciardo 3 3 3 2 2 2
27 Renault N.Hulkenberg 5 4 4 3 2 3
08 Haas Ferrari R.Grosjean 2 2 2 1 2 2
20 Haas Ferrari K.Magnussen 2 2 2 1 2 3
55 McLaren Renault C.Sainz 4 4 4 3 3 3
04 McLaren Renault L.Norris 3 3 2 2 2 2
11 Racing Point Mercedes S.Perez 2 2 2 2 1 1
18 Racing Point Mercedes L.Stroll 3 3 3 2 1 1
07 Alfa Romeo Ferrari K.Raikkonen 2 2 2 1 2 2
99 Alfa Romeo Ferrari A.Giovinazzi 2 2 2 1 2 3
26 Toro Rosso Honda D.Kvyat 4 4 4 3 3 3
23 Toro Rosso Honda A.Albon 5 4 4 4 2 2
63 Williams Mercedes G.Russel 2 2 2 2 3 3
88 Williams Mercedes R.Kubica 2 2 2 2 1 1

※基数規定ICE(3),TC(3),MGU-H(3),MGU-K(2),ES(2),CE(2)

9戦目での各車交換理由

  • アルボン:P1開始時にICE,TC,MGU-H,MGU-K(スペック3)
  • サインツ:P1開始時にICE,TC,MGU-H,MGU-K,ES,CE(新スペック)
  • ボッタス:P1開始時にMGU-K(2基目)
  • アルボン:P3開始時にICE,TC,MGU-H,MGU-K(TC,MGU-Hをストック)
  • ヒュルケンベルグ:P3開始時にICE(5基目)

10戦目での各車交換理由

  • ハミルトン:P1開始時にMGU-K(2基目)
  • ベッテル:P1開始時にMGU-K(2基目)
  • ぺレス:P1開始時にMGU-K(2基目)
  • ラッセル:P1開始時にMGU-K(2基目)
  • クビサ:P1開始時にMGU-K(2基目)
  • ノリス:P3開始時にICE,TC(新スペック)

まとめ

ホンダとルノーがやはりと言うべきか一番基数を使っている。ホンダの場合は多少のパワーアップや効率アップのために進化させていっている。ICEトラブルは原因不明が確か2回ほどで、各セッションのインターバル中に発見している、それもトロロッソだけに起こっている事から、トロロッソがテスト的役割を担っている事を意味するかもしれない。

ルノーも同様に進化させているが、エンジンの根本的な部分コンロッドのデザイン欠陥によるトラブルが目立った序盤。ようやく全ドライバーにそれを克服したICEが行きわたったところだろう。出力制限もしていたようなので、今後に期待したいが毎年大きなスペックアップを1回しか出来ていないので・・。

ホンダPUのラグについて私的考察

ホンダのスペック3はセッティング面の煮詰めが進んでおり、オーストリアでの優勝を手繰り寄せた。ただイギリスの予選において低速コーナー立ち上がりでラグが発生している。レッドブルのトラクション性能が増した事に対するマッピングが不十分だったのである。

アクセル操作に対するトルク要求マップと路面に伝えたいトルクのズレと言えばわかりやすいかな、なぜこのような事が起こるのか?

アクセル操作が99%以下の時にエンジントルクを使いMGU-Kで発電している事(エクストラハーベスト)と、ギアや回転数に合わせMGU-Hで強制的にブースト圧を発生させるEブーストのタイミングのズレがあったと思われる。

 

例えば、[アクセル開度50%⇒エンジントルク60%-Kの回生トルク10%=トルク要求50%]となるような感じ。

KからESへはラップあたり2MJ言う規則があり、それ以上のデプロイはHへ直接送る、Hは一瞬回転するがその回転力を一瞬で回生してESへ送る、これを断続的に繰り返している。この時Eブーストは発生するがかなり少ない。おそらくこれがラグの正体だと私的に思っている事です。

 

エンジンやERSの制御はすべてマッピングされていなければならない、可変的なものになればそれはトラクションコントロールに該当して規定違反となるからです。予選モードと決勝モードのマッピングが違う事から、決勝では問題にならないと発言している。

何にしてもフェルスタッペンは常にクリッピング(デプロイ切れ)を訴えている事が多い、それだけアクセルのトルク要求が多いという事は、車を速く前に進める事ができるドライバーだからです。

このドライバーの要求に応える事ができるPUを完成させれば、おのずと一番が見えてくる。デプロイ不足をどう解決させるのかが焦点、ホンダは今最高の環境を手にしていると言える。

この記事をシェアする

記事一覧へ戻る

コメント Comments

コメント一覧

  • じゅんた がコメント

    2019-07-17 04:29

    ほんとその通り。
    ホンダは希代の天才フェルスタッペンに出会えた事で大きなチャンスを得ましたね。
    是非ともそれに応えていって欲しい。

  • たか がコメント

    2019-07-17 07:03

    例のパワーラグについては、スポルティーバのよねやんの記事で少し触れられていますね。簡単に言えば、シャーシの改善によってリアのスタビリティが増したことで、今までよりも早いタイミング、早い操作でアクセルONが出来るようになった。その素早いアクセル操作がホンダが想定していたよりも早かった、ということのようです。この問題はドライバーごとに感覚の違いがあったようで、フェルスタッペンのような速いドライバーほど影響が顕著化したようですね。

    • Jin(F1モタスポGP管理人) がコメント

      2019-07-17 07:17

      シルバーストンの低速コーナー、特にターン4・ターン16は100km/h前後、3速、回転数8000rpmぐらいからアクセルオンが始まる。
      この付近のマッピングがだるい感じになっていたと思います。
      アクセル操作の反応速度が速いフェルスタッペンならではの気づきですね。

      「人間TCS」だと言う事です(笑)

      • たか がコメント

        2019-07-17 10:42

        「つまり、アムロ(フェルスタッペン)の発達し始めた反射神経に、ガンダムのシステム(ホンダのPU)がついていけなくなったのである。」
         ・・・第39話より

        マグネットコーティングが必要のようですw

  • がコメント

    2019-07-17 12:04

    「見せて貰おうか、連邦軍(ホンダPU)のモビルスーツ(スペック4)の性能とやらを!」

    ・・・とりあえず、モンツァからね

  • ようすけ がコメント

    2019-07-17 13:34

    正直、RB15のリアトラクションの問題は今年は無理じゃないかと思っていましたが、ついに答えを見つけたのですね。
    「F1がつまらない」と言われて久しいですが、ここ二戦、面白くて面白くてたまりません。レッドブルが強くなったらF1が面白くなったのです。レッドブル、ホンダの頑張りがF1を盛り上げます。ドクターマルコの年間5勝も見えてきました。あとは鈴鹿での勝利です。スペック4はやっぱりモンツァで投入でしょうか。

    • Jin(F1モタスポGP管理人) がコメント

      2019-07-18 15:25

      スペック4、マルコ氏のビックマウスが無い、心配だw

  • Ragdoll がコメント

    2019-07-17 13:55

    1周当たりの距離という面で送電量が多かったのがオーストリアかと思います
    そのマッピングを元にセッティングして1周の距離が長いシルバーストーンで調整が煮詰められなかったのかと
    まぁアクセル全開率もあるかとは思いますが、どちらにしても良い方向じゃないかなと、鈴鹿SP期待しています!

    • Jin(F1モタスポGP管理人) がコメント

      2019-07-18 15:23

      シルバーストンと鈴鹿は共通点が多いとされますよね。
      かなーりいい線行くんじゃないでしょうか?今年は行く予定がないので残念です。

      一つ言える事は、コース幅全然違うので鈴鹿ではあのようなラインクロスバトルは起きません。
      そこだけが鈴鹿に対する不満かな、コース幅広げるなんて事は出来ないでしょうし、もしできて広げる場所を間違ったら、あの流れるようなラップは無くなってしまう。

      唯一できる事とすればシケインの改修かと思います。
      あそこでラインクロスできる状態を作り出せれば、オーバーテイクバトルが増えるでしょう。
      伝統も大事だけどそういう部分は考えて行かないとF1出来なくなるかなぁっと思っております。

  • kei がコメント

    2019-07-18 23:04

    一昔前のマシンはコーナー途中で踏めなかった。パワーありすぎて。最近はコーナーリングの早い段階から踏んでいけるようになった。特にフェルスタッペンはアクセルの踏み込みが早い
    !1000馬力をプログラミングでコントロールする技術をまず讃えるべきですが、フェルスタッペンはドライバーの自由度がもっと欲しいのでしょうね。マジックアクセルとか言ってましたもんね。ホンダのマシンはもしかすると全開くれてもスピンしないんじゃないかとW

じゅんた へ返信する 返信を取り消す

トラックバックURL

https://f1-motorsports-gp.com/honda/f1-2019-pu-10-after/trackback/

関連記事 Relation Entry