ホンダは、2021年末で撤退を発表した時に、2022年用新構造パワーユニットを前倒しで投入すると山本さんが発言している。フェラーリもパワー不足を補うために開発している新しいパワーユニットが、ベンチテストで好感触を得ているとの情報が出回っている。

現状パワー差は、メルセデス⇐20ps⇒ホンダ&ルノー⇐20ps⇒フェラーリ、などと言われているが、ピークパワーの差と言うものではなく、163psのMGU-Kをどれだけ長く使えるのかが焦点、果たして来年はどうなるのか?

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新パワーユニットによる取り付け変更

2021年マクラーレンは、ルノーからメルセデスにパワーユニットを変更する。

この際モノコックの後方を変更しなければならない。開発規制によりモノコックは2020年型を継続使用しなければならないが、コクピット入口前B/B面から後方が変更可能でありトークン2を消費する。

(2019年型ルノーRS19のモノコック後方)

パワーユニットの前面部分が変わる事で、モノコック後方の形状変更が必要になる。例えほんの数mmの違いであっても、変更しなければ取り付ける事は出来ない。

新構造と言っている事からも、パワーユニット前面の形状が変わり、それに合わせてモノコックを変更すると思われる。

ホンダの場合はコンプレッサーやオイルタンクの形状が大きく関わる、フェラーリは前方にインタークーラーがあるが、メルセデスとホンダのようにスプリット式にするのではないかと一部では噂されている。

 

レッドブル、アルファタウリ、フェラーリ、アルファロメオ、ハースは、2021年パワーユニットの取り付け変更で、トークン2を使用するだろう。

サバイバルセルB/B面

※サバイバルセルは、コクピット入口前のB/B面で分けられ、前部と後部の変更はそれぞれトークン2を使用する。(全て変更はトークン4となり不可)

パワーユニットの規制が無い部分

2014年より、常にベンチマークであるメルセデスPUは、一体どこが優れているのだろうか?(諸事情により2019年はフェラーリ)

規制で雁字搦めなF1パワーユニットとの印象が強いが、実はそうではない。

直噴リーンターボエンジンの燃焼技術向上のためと、タービンに直結されたモーター(MGU-H)によるエネルギー回生を目的としているために規制の無い部分が多い。

  • 吸気量(リストリクター無し)
  • 排気タービンのサイズ
  • コンプレッサーのサイズ
  • ブースト圧制限無し
  • MGU-Hの出力

大まかにこれだけ多くの無制限が存在している。マルチメイクを採用している他のカテゴリーでは考えられないような規則となっています。

特にパワーの大部分を決めるブースト圧制限とMGU-Hの出力規制が無いってところが、パワーやデプロイ差を無くす目標とはちょっと違うと思うのだが・・。

まとめ

差が大きくつくとすれば、この規制の無い部分に秘密が隠されているはず。

ブースト圧を決定づけるコンプレッサーとMGU-Hの回生エネルギーに、大きく関わる排気タービンの効率に差があると思っています。

 

 

メルセデスはフォーミュラEで学んだ技術を導入しているとの発言もしており、MGU-Kやバッテリーにも何かしら先んじるものがあるのだろう。

エンジンスタートモードが存在しないMGU-K、メルセデスほどのチームがその機能を持たないなんておかしいし、それが無い事で得られる利点があるのだと思うのが自然ですよね。

 

ホンダは昨年メルセデスにあと一歩のところまで近づいたと感じていたが、2020年が始まると2,3歩の差がついていた。

2022年用新マシン規定に合わせたパワーユニットの前倒し投入に期待です。メルセデスも進歩してくるだろうし、パワーとデプロイ面で負けてないところが見たいですね。