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2018年のフェラーリはメルセデスより常用パワーがあると思っていた。特にスピードトラップなどの数値が基本的に上回っている。開幕戦以来色々な疑惑が浮上しているが、検査しては合法が繰り返される。

最近では会長マルキオンネも静かなもので、発言はピタリとやんでいる。特に2021年からの新エンジンルールに対して、現行技術の継続を希望して撤退すると脅す事も止んでいる。

今後もフェラーリの動向には気をつける必要がありそうだ。あまりにも多い疑惑の数々をここで一度まとめておきます。

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フェラーリの疑惑の数々

  1. エンジンオイルの燃焼
  2. アクセルオフ時の排気
  3. バッテリーの追加電力
  4. NEW:DRS規定以上の開き

1.エンジンオイルの燃焼

エンジンオイルの消費量は0.6ℓ/100kmとの規定がある、昨年問題になりFIAは燃焼プロセスにオイルを混入するパイピングが無いように通達、バーレーンGPではルノー・ホンダ・メルセデスは消費量が0.1ℓ程度になっているがフェラーリは0.56ℓだった。

フェラーリは昨年オイルタンクが3つあり種類も3つあったと思われるが、今年は1種類に制限され成分規定も導入、更にはブローバイガスで還元できないようにしているけどね。

可変吸気ファンネルに使われるオイルにリーク(隙間)経路があると囁かれている。

2.アクセルOFF時の排気

OFFスロットルブローイングはその昔禁止になっている。排気パワーを利用してダウンフォースを発生させる事ができるためだ。昨年からリアウィングが後退したためにアクセルON時は排気によってリアウィング周辺の空気の流れを整える事が少なからずできるようになった。

主にブレーキングからターンイン時にはアクセルOFFのため排気による空力的恩恵がないが、MGU-Hを利用してタービンを回すEブーストをアクセルOFF時に起動させてエキゾーストからの空気流速を加速するという仮説が存在する。

3.バッテリーの4MJを超えるエネルギー

フェラーリのバッテリーは1つだが、バッテリーセルに巧妙な仕掛けと電極が複数あり2つのバッテリーがあるような状態だと言われている。電気に関しては完全に素人の私には?な事だが、システム内の電流とバッテリ出力を変更することで、電気使用量を測定する重要なセンサのバイパスを可能にするとされています。

瞬間的に20hpに相当するパワーを引き出すとか?FIAの技術者ですら理解できない複雑なコントロールシステムを使っている。

4.DRS時に6.5cmの開口部規定を超える

DRS使用時に6.5cm以上の開きがあるとの疑惑が浮上したが、これはハミルトンが中国GPあたりのコメントで言ってるんだよね。フェラーリとの差はDRSの時に何らかの差があるって、海外のサイトだったと思うけど忘れてしまった。

フェラーリの速度がメルセデスより高い事は、以前まとめたデータ上でも明らかである。単純にパワーユニット全体のパワーが上回っているからと思っていたが、ドラッグ減少が肝だったのか。

具体的な手法はニュース上には無いけど、DRS時にフレキシブル化するトリックがあるのかな?

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まとめ

F1では「~してはならない。」と言う記述が無ければ基本的にグレーゾーンであり、合法と判断される。

  • オイルに関して規定消費量を超えていないく、専用のパイピングが無いのだから合法。
  • OFFスロットルブローイングはEブーストが認められている以上、余剰エネルギーがある限り合法。
  • バッテリーにはセンサーが一つ、Kのセンサーも一つでどちらも入出力を監視している、再検査を通ったから合法。
  • DRS時の規定を超える開きは、耐荷重測定などになんらかの問題があるのだろうから合法。

大きな問題があるのはレギュレーションだろう。特に回生エネルギーの4MJ規則には何らかの抜け道がありそうだ、これはMGU-HがESやMGU-Kに無制限にエネルギーを供給できる事に起因すると思われる。

ES(センサー有り)⇔H(センサー無し)⇔K(センサー有り)のエネルギーフローに問題があるのは、何となく察しが付く。

 

最初からHはESにしかエネルギーを送れない、タービンを回すのはOKだけだったら良かったと思う。2021年からこれが無くなるだろうけど、簡単な制限で排気を利用した発電は残せるのに勿体ないな。

 

フェラーリのグレーゾーンの開発に関しては私は責めない。これはF1技術開発における醍醐味の一部でもあるからだ。レギュレーションがザルなだけ。

何にしろ、この面白い状況を見届けようと思う。