フェラーリのビノット氏のMotorSports.comのインタビュー記事において、2021年シーズンの終わりまで許されるパワーユニットコンポーネントのスペックアップの一部が導入されておらず、完全な新作ではない事が明らかとなった。

現状、トップとのギャップは平均して0.7秒であり、パワーユニットの割合は60%だと語っている。

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パワーユニットのアップグレードは小さすぎず重要

https://it.motorsport.com/

ビノット氏は以下のように語った。

「今からシーズンの終わりまで、エンジンの進化をもたらします。今年の規制により、すべての要素に完全に新しいパワーユニットを導入することができます。

シーズンの初めに、一部の要素を導入しましたが、パワーユニット全体ではありません。シーズンの後半に開発されたいくつかの新しい要素があり、パフォーマンスの面で小さな貢献をすることができると信じています。

実際、小さすぎず、重要です。」

 

「そして、今シーズンの最後の部分と次の部分の両方を考慮して、今年は経験を積むことができれば、2022年にも役立つでしょう。

私たちが苦しむトラックがあります。シルバーストンで確認された良いパフォーマンスがどこでもうまくいくとは思わない。

ベルギーでは、私たちが苦しむ週末の1つになるだろう。」

 

アップグレードは、フェラーリの地元イタリアGPが行われるモンツァには間に合わない事も明らかになった。

3基目のアップグレード計画が崩れる?

ハンガリーGPで、ルクレールのパワーユニットが損傷し使えなくなった事により、今まであまり予算上の問題に対して発言してこなかったビノット氏は、「過失がある方が負担するべきだろうと思う、それはドライバーの責任を高めるだろう。」と発言していた。

 

レッドブルとメルセデスは大クラッシュにより、予算がきついと発言していて、フェラーリもとうとう言い出したかと内心にやけていたのですが、これはパワーユニットのアップグレード計画が崩れる事への懸念だったと思われる。

残されたコンポーネントは?

全くもって情報が無いフェラーリのアップグレードされていないコンポーネント。

ここ数年の状況から、私的全開の憶測を語ります(笑)

 

2019年は、燃料増量パワーアップエンジンによってクランクパワーとタービンパワーを両立させていた。終盤に流量計の厳格化が行われた結果、2020年型エンジンは開発が間に合わず、通常燃料量に合ったものでは無くなっている。

しかも、2020年はコロナショックで特にイタリアは多大な被害が発生しておりエンジン開発も停滞、7月開幕時点の凍結には間に合わなかった部分が多いと推測出来る。

そんな2020年スペックのままのコンポーネントがあるのか・・・驚きだ!!

 

2021年のイタリアメディア系の情報によれば、タービンは少なくなった排気に合わせて小型化されたと言われている。

これによりMGU-Hの回生量が最適化されている。フェラーリのERS系エネルギーフローはトップクラスだと言うAMuSの情報の裏付けになるだろう。

 

燃焼室の改良に伴うICEの更新をしなかったとは考えにくい、そして来年にも繋がるアップグレードである事、熱量が大きく変化する2022年E10燃料に向けたICEやTCは完全に新作でなくてはならない、よってICE,TC,EXでは無いだろう。

残すは、MGU-K,MGU-H,ES,CEとなるが、ERS系エネルギーフローはトップクラスの実力があると言われている事からMGU-H,ES,CEも除外。

MGU-Kかプレナムチャンバーぐらいしか残らないかな。

おまけ2019年型と2020年型の比較

フェラーリは2019年から2020年にかけては、2本のカムシャフトの位置が広がっている。

ホンダで話題になったカムシャフト位置で燃焼室の形状がある程度予想できる事を当てはめると、2020年型フェラーリエンジンはピストントップが広がり圧縮比を下げたと予想出来る。

燃焼フローを上げて、排気パワーを上げたか?

2021年型がどうなのかはわからないですけど・・。