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F1 2022シーズン 16戦目イタリアGPを終えて!レッドブルRB18&マックス快進撃!AOMの影響は?

F1 2022シーズン 16戦目イタリアGPを終えて!レッドブルRB18&マックス快進撃!AOMの影響は?

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第16戦イタリアGPを終えて5連勝中のフェルスタッペンとレッドブルです。

その内3戦のスタート順が10番手・14番手・7番手なのに、圧倒的なペースと追いついたら直ぐに抜けるバトルセンスが相まって余裕の優勝を成し遂げています。

 

レッドブルRB18はベルギーGPでサイドポッド形状を変更、フランスGPで導入されたフロアの最終型に合わせたボディの形状変更と言ったところでしょう。

対するフェラーリF1-75は、AOM導入からタイヤデグラデーションが更に増加している。

レッドブルRB18&マックス快進撃の理由

レッドブルRB18は最低重量をまだ3~5kgぐらい上回っているが、バラストを移動できるようになった事でフェルスタッペン好みの前後バランスを取れるようになっています。

 

言うまでもなく前寄りバランスとなるでしょう。

 

フロアフェンスのアップデートでは、フェンス3枚の出口がエッジの前方に集中。

負圧が増加してダウンフォースが増加するが、フェンス出口で起こる排出渦が強くなります。

これを下げる為にサイドポッドにある溝を前方に移動したと考えられます。

 

空力による前寄りダウンフォースの増加、これによってターンインアンダーステアが軽減されています。

 

但し、このフェンス出口のダウンフォースは路面に近づくと増加する。

速度による車高変化とロールによるフロアエッジの車高変化、二つの相互関係を理解してマシンの姿勢を制御するドライビングをしなければ恩恵は受けられない。

マックスとチェコの差は、マシンをロールさせる早さ、向きを変える早さ、そして最終的なスロットルオンの早さの差と言えると思います。

 

フェラーリよりもターンインが速くなったのでは無く、全体的なバランスが非常に纏まった。

しかしハイダウンフォースサーキットでは、手持ちのハイダウンフォースリアウィングが大きすぎて、過度にリア寄りなマシンへと変貌する。

フェラーリF1-75とAOMの関係

フェラーリはフランスGPで大掛かりなアップデートを導入していました。

フェンスの負圧を減らし、フロアサイド上面の流れを強くしています。

この流れを使ってフロアエッジのシールを増加させようとの狙いでしょう。

 

事実、フランスGPで速く、ハンガリーGPでも速かった。

スピンしなければ・・タイヤ選択をミスしなければ・・・終盤まで優勝争いをする事が出来ていたと思います。

 

夏休み明けベルギーGP、AOM(空力振動メトリック)が導入されるとその状況は一変する。

タイヤのデグラデーションが酷くフェルスタッペンのペースに付いていけません。特にリアタイヤのグリップ低下は明白な事です。

 

フェラーリは元々フロント寄りなバランスを持ったマシン、低中速のターンインが鋭くリアを振り回す傾向にあります。

そして他チームと比べるとバウンスが強いマシンです。

 

情報筋によるとAOMは全チーム平均して2~3mmの車高アップを余儀なくされている。

フェラーリはこの車高アップにより、リアのダウンフォースが減少したと考えるのが妥当です。

 

タイヤをスライドさせてしまうのは主にターンアウトであり、速度域は低く車高は上がった状態となる。

ストレート後半のバウンス対応によって上がった車高分フロアの負圧を失っているのです。

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まとめ

AOMはメルセデスにも甚大な被害を与えています。

車高が下がってもストールしないフロアのトンネル拡大は、車高が上がるとダウンフォースを著しく失います。

 

車高は基本的にサーキットにあるバンプによって決まります。

フロアでダウンフォースを稼げなくなり、ウィングに頼るとドラッグが増加してエネルギーを使う量が多くなってしまう。

 

バウンシングを全くさせないレッドブル、車高が上がっても機能するフロアと全体的なボディドラッグの少なさが最大の武器です。

エネルギー消費が少なく、ここぞのバトルで使える量が多い事も特徴の一つでしょう。

 

フェラーリはイタリアGPで旧型フロアをテストするなど試行錯誤中、問題は空力だとの認識があり今後どのような対応をしてくるのかに注目です。

予算制限によって完全に新しいパーツは既に導入不可なので大きな期待はできないかもしれません。

 

シンガポールは市街地バンプ&ハイダウンフォース、鈴鹿はスムーズな路面とミドル(ハイ寄り)ダウンフォース、トップ3チームマシンの特性が絡み合いどのような状況になるのか?

特にシンガポールはフェラーリ一辺倒にはならないかもしれない。

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コメント Comments

コメント一覧

  • kazu.tama がコメント

    2022-09-17 13:10

    素人の質問で恐縮ですが、レッドブルはグランドエフェクトカーにするとポーパシングが発生する事を最初から知っていたのでしょうか?
    それであのような独特なフロア形状にしてきたのでしょうか?

    • Jin(F1モタスポGP管理人) がコメント

      2022-09-17 14:04

      多分ニューウェイさんは予想してましたね。
      風洞・CFD・シミュレータでも特殊な設定をしないと再現できないらしいです。

      ただ一つ言える事は、リア車高を上げる低速度域でローレーキ角を使う前提で作られたマシンのため対応が楽だったとも言えます。
      非公開バルセロナテストではレッドブルでさえ過度なバウンシングをしています。

  • 1コメンター がコメント

    2022-09-18 21:40

    “RB18 改良によるドライバーに与える影響の違い”
    RB18の改良に対し、対 Ferrari、Max verstappen選手はより速く&強くなった傾向。Checo perez選手は順位的には苦戦傾向ですが、これは表彰台を競うRB18 & SF-75 の4台から、時折りMercedes WF 13 の2台が加わり6台になったこと、さらに、Max選手は Ferrari勢よりも一貫して前でレースを終えることが多くなった影響のイメージがあると思います。

    RedBull’s Pierre Wache-TD コメント
    “… with Verstappen’s remarkable ability to live with a car that others – including Perez – find too unstable leading to the current situation.
    Max 選手の注目すべきは, 車と共存する能力は, (Perez選手を含む) 他の人たちが 不安定すぎる と感じているため, 現在の状況につながっている.
    … “It went in the favour of Max. I think he’s able to drive any car.
    それは Max に有利だった. 彼はどんな車も運転できると思う.

    以前の繰り返しになりますが、上記の Un-Stable 不安定性、これは、おそらく Max選手にとっては不安定ではなく安定性がある感覚ではないかと思います (RB16低速時の兆候のように、本当に物理的に不安定ならば回旋時のグリップ限界値も低く、Max もRB18を信頼してアタック出来ないのでは?)。これは、より速く走るための安定性という点で、車体側とドライバー側の責任比率が、よりドライバー側の責任度 ≒ (操作)自由度 が増した比率の設定なのではないか?。 その結果、ドライバーが車体に与える操作量が、より早く&大きく影響=変化する、それを安定or不安定どちらの感覚を持つか。過去のコメントから Charles Leclerc選手や Lando Norris選手も、Max選手 同様の感覚を持つかもしれません。いわゆる、他のスポーツ同様に RB18は速く&強くなるために、More only expert 仕様化しているということかもしれません。

  • 特命捜査課 がコメント

    2022-09-18 22:07

    シーズン最初の時は、マックスに劣る事なく競争力の高かったペレスも次第に遅れを取るくらいにマックスの快進撃が目立っています。
    ペレス自身マシンへの理解度順応性を早く克服して追い付いて欲しいです(色々と試行錯誤してはいるでしょうが)
    ペレスの2勝目(メキシコ?)が難しいとしても、せめてマックスとのワンツーフィニッシュ(シーズン5回目?)は叶えて欲しいです。
    マックスだけが際立って活躍するレッドブルは磐石とは言えない?
    まだまだメルセデスのハミルトン&ボッタス体制の時には及ばない?
    RB18軽量化ダイエットと共に来シーズンの課題でしょうか?

    • Jin(F1モタスポGP管理人) がコメント

      2022-09-18 00:11

      マックスとペレスの差、ノリスとリカルドの差、共に似たような感じです。
      テレメトリーを確認すると、リカルドもペレスもターンイン速度が若干速いんです。
      スムーズに高い速度を維持したままターンに入ろうとしている、エイペックスが少し奥になりスロットルオンが遅れる。
      ターン速度が上がれば上がるほどそれが顕著になっていきます。

      昨年なら勝手にターンインしたハイレーキマシンですが、今年は違います。

      • じゅんた がコメント

        2022-09-18 03:47

        このあたりはドライバーとしてのセンスなんでしょうね。
        それを自らのドライビングで経験し次のドライビングに活かせるか否か?
        当然、データとしてはペレスやリカルドに示されているでしょうけど、それが出来ない。

      • 通りすがった がコメント

        2022-09-18 11:38

        突っ込み速度がペレスの方が速いというのが意外でした。
        マックスがオーバーステア気味のマシンを好むのは、速度を維持してコーナーに突っ込んでも曲がり切るためだと思っていたのですが、突っ込み重視どころかむしろ逆、スローインファーストアウト型だったとは。
        で、エイペックスに付くあたりで既に加速が始まってる(しかもエイペックスが手前に来るから加速中に曲がる距離が長くなる)となると、そりゃアンダー傾向のマシンじゃ曲げづらくもなるでしょうね。

      • Jin(F1モタスポGP管理人) がコメント

        2022-09-18 12:06

        イタリア予選、ペレスはベスト、フェルスタッペンは似たようなQ2タイム。
        ターン6、ターン7、高速コーナーの比較

  • ベラチカ がコメント

    2022-09-19 15:08

    フェルスタッペンとペレスのテレメトリーの比較興味深かったです、昔からチャンピンになるドライバーはPointyな車を好む傾向があるように感じます。結局後輪駆動ですから最後は前輪にはなるべくグリップしてもらって後輪が滑る限界を制御できるドライバーが早いということでしょうか。

    • Jin(F1モタスポGP管理人) がコメント

      2022-09-19 23:15

      偉大なドライバーは誰よりもスロットルワークが上手というのは変わりませんね。
      減速して向きを変える時間を短く、加速してマシンを前に進める時間を多く。
      だからと言ってボトムスピードをないがしろにしている訳でも無い。

      バランスを変えた、素直にそのマシンに対応するフェルスタッペン。
      そのバランスが嫌だからアンダー気味(リア強め)にするペレス、マシンの素性を潰し大きな差になっています。

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