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開幕戦以来、ほぼアップデートの無かったメルセデス、7月2週目イギリスGPにやっと大型アップデートを持ち込んだ。

その全容は、フロア・バージボード・サイドディフィレクターとなり一気に改良を施してきた。

フロントタイヤ乱流をより前方でマシンサイドへ逃がし、フロアの空気導入部分の負圧を高めるためと思われる。

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メルセデスW12のアップデート

バージボード・サイドディフレクター

空気の流れを今まで以上にサイドへ逃がそうとする試みが随所にみられる。

サイドディフレクターの上部角は、水平部分と垂直部分を端のせりあがるフィンの角度がサイドへ向いている。

また、このように離すことは端部分でボルテックスを発生させ、流れを固定化したりドラッグを減らす効果に期待できる。

フロアエッジのストレーキフィン

https://f1i.autojournal.fr/

フロアサイドエッジは、波打つ形状でアストンマーチンが真似していたが、効果があまり良くなかったのかやめてきた。

他チームが採用するフィン形状に追従する形となっていて、どちらかと言えばレッドブルやマクレーレンの配置に近い。

まとめ

3月末に開幕してリア回りの小型アップデートを行い、7月15日に大型アップデート、それまでの期間は約3か月半、その間9戦中3勝、そして10戦目で4勝目。

今回見られるアップデートはレッドブルが開幕以来、毎戦のようにアップデートしてきた部分に類似する。

と言う事は開幕時点でメルセデスはアップデート計画をしていなかったと思われる。プレシーズンテストで失ったものの大きさに気付き、大慌てで対応してきたのだろうか。

 

フロア前端部分やサイドポッド周りのダウンフォースは少し改善されたと思われる。

リア寄りになっていたバランスは、中心部分より前を強くした事で、フロント側への少しシフトするだろう。

フロア全体のダウンフォースも僅かに上昇、そうでなければイギリスGPのロードラッグリアウィングを使える訳がない。

 

最大ダウンフォース&サーキット路面であるハンガロリンクは、これらの改善が本当に機能するのかを確認できる良いトラックになるだろう。