2018年以来のトップ2チームによるチャンピオン争い、日本のホンダが復帰7年目に掴んだチャンスであり、非常に面白いシーズンとなっています。
残り6戦、北米南米大陸へ渡り、中東で最後を迎えるフライアウェイ戦となります。
マニアックな管理人Jinが、今起きている事から、今後どんな事が起こるのかを勝手に予想します。
Honda PU vs Mercedes PU
メルセデスのPU運用方法についてです。
数多くの憶測が飛び交っていますが確実に言える事は、ターンアウト後の加速がイギリスGP以後、驚くほど速くなったと言う点です。
設計を変更する事が出来ないレギュレーションによって、エンジン自体がもっている出力はほぼ変更出来ません。
(メルセデスは既に信頼性アップデートを行っているとの未確認情報もあるが・・・)
耐久性を無視して、出力を上げるもしくは長く使っている。2020年前半まであったQ3モードを常に使っているような感じです。
これによりエンジン(ICE)の寿命が大幅に減っている。ボッタスはイタリアで新品4基目投入していますが、約1,000kmの走行で使用不可に近い状態だと言う。
このボッタスの4基目は、どの程度出力を出せばどの程度壊れるかのテストだったのだろう。イタリアのボッタスは恐ろしいほどに速かった、予選ではトウを与えているハミルトンを引き離すスピードがあった。
ロシアの予選後、決勝前に急遽5基目を投入していた。(4,5基目は同一スペック)
ボッタスによって見極められた設定を受けて、ハミルトンは4基目をトルコGPで投入。プールされている2,3基目をレースで使う事を避けたいと考えているらしい。
ホンダは、開幕直後にES&CEトラブルで、直ぐに新規投入していた。2基目で信頼性アップグレードし、ストレートスピードでメルセデスを上回っていた。
その後、クラッシュにより失った以外では、パワーユニットに目立ったトラブルは無い。
バッテリー(ES)のスペックアップなどを投入しているが、メルセデスのパワー戦略の前にホンダは後塵を拝する事が多くなっている。
ホンダは、2018年後半より副燃焼室を使ったジェット点火にプラスする形で自着火燃焼を導入、急激にパフォーマンスがアップしていった。燃焼コンセプトを理解して馬力を上げると壊れまくったと言う。
燃料流量や燃料量の決まっているF1においては熱効率を高める事が速さに繋がっていく。また、圧縮比を高めると自着火が促進される。
熱効率を高めるには、圧縮比を高める事と空燃比をリーンにする事の2点に大きく絞られる。
圧縮比を高めるには燃焼室を小さくする事、空燃比をリーンにする事は燃料を薄くするか空気量を増やす事となる。
この様な、ホンダのエンジニアの説明からも圧縮比を変える設計変更が出来ない状態で、熱効率を高めて馬力を上げるには、空気量を多くする事しかなくブースト圧を上げる事に繋がるだろう。(燃料流量を絞るとは考えられない)
メルセデスが今やっている事はこれであり、耐久性を伴うものではないはずです。
RedBull RB16B vs Mercedes W12
レッドブルは、他より薄めのリアウィングで走れるハイレーキマシンだが、リアウィングのダウンフォースを効かせすぎるとアンダーステアになってしまう。この傾向は、ハンガロリンクで露呈している。
2019年はポールポジション獲れるぐらいに速かったが、2020年も今と同じような状態だったので、ダウンフォースを強くするとバランスがリア寄りになるマシン素性をもっている。
フロントのダウンフォースを増加させればいいはずだけど、出来ていない現状がある。これはフロント周辺の空力をアウトウォッシュ増加方向に変更していった事に関係すると思われる。
決まれば速いハイレーキだけど、リアウィングとリア上下動のバランスを上手くコントロール出来なければ、速く走れない。
メルセデスは、イギリスの大型アップデート以降、空力的なバランスを取り戻した。
新しい空力に対する理解、新しいリアタイヤに対する理解、これらがイニシャルセッティングに表れ金曜日の速さ、そして土日の速さへ確実に繋げている。
どうすればどのようなマシンになるのかを、理解してセッティング出来ているところが強み。
フロアカットやディフューザー周りのストレーキ削減で失った分を、レーキ角度を上げる方向性で補っている。
私たちのサスペンションでは出来ないと言っておきながら、ハイレーキ化に進んでいる。ロングホイールベースのため、少しの変化でボディ全体のダウンフォースが増すだろう。
乗り方も変わるためハミルトンは、シミュレータを使って実走出来ない分を補っている。
今後に予想される展開は!?
メルセデスエンジンは、今のパワーを維持すれば、両ドライバー共にあと1基必要となる気がします。
馬力換算では、10hpで0.2秒速くなると言われるF1の世界においては、約20hpのアップといったところでしょうか。
ICEのみなら5グリッド降格で済むので、ボッタスとハミルトンを交互に投入すれば前を抑えれる戦略がとれます。
ホンダもパワーを上げようと思えば出来るのでしょうが、そのような戦略をとらないでしょう。それよりもレッドブルのマシンとの融合に力を注ぐ方が賢明です。
パワーや加速度がダウンフォースの増加、ひいてはレーキの下がるスピードにリンクします。スロットル操作とダウンフォースのリンクに確実性が生まれればフェルスタッペンのドライビングがより洗練されます。
ニューウェイ氏の不在によって、セッティングの方向性や微妙な不具合を見定められないレッドブルはちょっと不安である。
レッドブルのドラッグは、やりすぎた空力開発によるものだろう、アウトウォッシュ強化で発生するドラッグ、かなり極端なディフューザー周りのドラッグなどが関係していると思う。
ただ高地ではその分速さに繋がるだろうし、タービンの仕事量を増やしているメルセデスは、高地で上げるべき回転数の余裕が無いはずだ。
フェルスタッペンとハミルトンは、互いにラインを明け渡すことは金輪際無いだろう。
コース上でのバトルになれば、また接触が起こる可能性が非常に高い、これはもう仕方がない意地と意地のぶつかり合いとなる。
このように、色々な出来事を理論化するのも、F1を楽しむ醍醐味の一つだと思う。
しかし、全然に予想になっていない事に気づいちゃったよ;;
ニューウェイさん不在の理由が事故だったとは・・
とは言え、不在時に空力で混乱しているって事が問題ですね。もう原因は掴んだそうですが。
メルセデスは最近になって、レーキ角を付ける方向でセッティングしているようです。ただレッドブルほどはレーキ角は付いていないようですが。更にプラスして、ストレートでのディフーザーのストールが効いていて、速度が上がっているようです。
何はともあれ、ニューウェイさんの復帰したレッドブルが、どれだけ速さを取り戻せるかが楽しみになっています。
ディフューザーストールは、かなり難しい。
アクティブサスの無い現状での、セッティングはタイトロープすぎる。
300km/h以上限定なら可能だとは思うけど、問題になっているのは300までの加速なのです。
トルコのターン8、約260km/hでストールしていたら大変な事になる。
イスタンブールのメルセデスのリアダウンをもう一度確認しました。
フィニッシュライン230km/hぐらいから急激下がっていました。
高速コーナーでは、そこまで下がっていなかったので、考えてみました。
ストレートでは左右のサスに荷重がかかります。この二つの力が合わさった時にヒーブサスが縮む。
コーナーでは左右どちらかにしか荷重がかからない、この時はヒーブは縮まない。
しかしこれはどのチームもやっている、特にレッドブルが得意とするサスセッティングです。
それをメルセデスはイスタンブールで極端にする事が出来たと言う事になります。
ある意味、メルセデスの追加投入頼み?
それはそれで残念な感じもしますね…
それならレッドブルも追加投入してガチンコも観てみたいような。
ホンダがパワーを上げたとして、上げ分とマイレージのトレードオフがどうなるか?
20hp上げて1レースしかもたないじゃ意味がないですからね。
そもそもそんな圧力に耐えられるエンジンなのか?
ボッタスが今シーズン1度も優勝出来ないものと思っていましたが、
意外にも早く(ボッタスに失礼ですが)トルコGPで初勝利出来ました。
来年アルファロメオ入りも決まって気持ち的にも安定しているので、
残り6レース中で、2勝目上げられるのでは?
ただメルセデスワンツー体制になった場合は、必ず順位を入れ替わる事になるでしょうね。
ボッタスが優勝出来る
可能性としてはハミルトンが後方で身動き取れない状況である場合と
最終戦待たずにハミルトンのドライバータイトル獲得が確定になった場合のみ。
マックスとレッドブルホンダにとっては、
ボッタスが優勝であっても
ハミルトンの前でフィニッシュする事と、メルセデスのワンツー体制阻止出来れば充分ですね。
もちろんマックス優勝に越した事は無いですが、
そのためにもペレスもっともっと頑張って下さい。
evotrack.honda.com
私にもチャンピオン争いに挑めって事かな?
レッドブルホンダから、こんな無料ゲームが登場しました。
難し過ぎるんですけど
クソゲーwww
何回かチャレンジしたけど、まだ1周も出来てない(笑)
HRDの浅木さんが、最近の対メルセデスの戦況について「負けていないストレートと、負けている全開区間があり、不可解なんです」「(ステアリングの)舵角が入った全開区間になると負けている、というのが自身の仮説」とコメントされている記事を読みました。
舵角が入った全開・・・両者のしのぎあいは凄いところで火花を散らしているんですねえ。
この部分はハイレーキコンセプトの弱点となりえるのでしょうか?
それにしても、レッドブル・ホンダにはチャンピオン獲ってもらいたいなあ。
ステアリング抵抗に負けないパワー&トルクがあるって事なんですよね。
ステアリング抵抗って結構大きくて、イスタンブールのターン8は全開なのに7速270ぐらいが頭打ち、8速に上げられない状態でした。
ハイレーキは、ギアボックスケースのデファレンシャルが大きく上方に移動、ドライブシャフトは常に斜めなのでトルク損失はある。
でもそれでは説明つかないレベルの差ですから。
もともとフラットレーキ設定のメルセデスW12が、上限目一杯までレーキ上げてきましたが、更にレーキ上げるにはギヤボックス自体変更してデファレンシャルの位置も高く上げる必要あると言う事ですね。そうするとドライブシャフトがへの字に垂れ下がってしまう。
もう1年でも現行レギュレーションが継続されていれば
メルセデスもレッドブル並みのハイレーキマシン(+ショートホイールベース)W13を出していたでしょうか?
レッドブル並みにはならないでしょう、ドライビングへの影響が大きすぎます。
度重なる空力規制、特にフロントのアウトウォッシュ抑制によりハイレーキの効率は悪くなっています。
空力的な効果を最大限取る(ハイレーキ)⇔荷重移動中心をマイルドにする(ローレーキ&ロングホイールベース)
メルセデスの強さは、ブレーキングとスロットルオンスタビリティの強さにある。
ブレーキングでリア荷重ポイントが上がりすぎないため、リアグリップさらに回生も強い。
スロットルオンで直ぐに反応するリア、ロングホイールベースで回転しにくいマシンはトラクションに優れています。
最初からハイレーキコンセプトを目指して狙ったのでは無く
あくまでも暫定的改善(ミドルレーキまで)と考えるのが妥当ですね。
それでもレーキを上げてきた事でハミルトンもシミュレーター使ってドライビングスタイル修正に努めてると聞いたのが興味深いでした。
ローレーキコンセプトに拘らずにライバルチームの技術も取り入れて自分のモノにするのがF1の醍醐味ですね。
車体の方でアドバンテージを得たと思われる?メルセデスですが、
PU側の方にアキレス腱を抱えている。
対するレッドブルホンダは、PUで立ち向かう姿勢が表れている。
よく考えたらフェルスタッペンはハンガリーで新品のPU3基目を入れて追突されたので
全22レースを3基で、対するハミルトンは4基で廻すことになるのだと思います。
(実際は途中リタイア、大雨で中止等あるので全レース数は若干減る)
大まかにVERのホンダPUは1基あたり7レース、HAMのメルセデスPUは1基あたり5レース。
この相当なハンデを負いながら相手に勝っていることからホンダPUの性能、信頼性の高さ
が伺えます。同条件ならPUをよりアグレッシブに使えてもっと勝ててたと思うのですが。
逆にメルセデスは相当PUに無理をさせながらなんとか勝負の形を維持していると言えます。
えーと、ハンガリー決勝に入れた3基目は壊れてませんよ。
2基目→フランス、オーストリア×2、イギリス、ハンガリー予選までです。
1基目=6戦、2基目=4.5戦、3+4基目=11.5戦(-1.5戦)、こんな感じです。
だから余裕があるマイレージなんです。
この2つの記事を読むとフェルスタッペンの3基目が壊れたように見えるのですがどうでしょいか。使えるなら安心なのですが
https://jp.motorsport.com/f1/news/verstappen-perez-lose-second-honda-f1-engines-after-crash-damage/6654047/
https://jp.motorsport.com/f1/news/verstappen-receives-new-honda-f1-engine-ahead-of-hungary-race/6640330/
”フェルスタッペンはマシンに大きなダメージを負いながらもレースを走り切ることができたが、チームメイトのセルジオ・ペレスはPUにダメージを負った可能性があるとして、すぐにリタイアすることになった。
ホンダはこのふたりのPUをハンガリーGP後に調査。その結果いずれも修理不可能であることが確認されたと明らかにした。つまり既に3基目を投入しているフェルスタッペンに加え、ペレスも3基目のPUを投入することになったわけだ。”
見出しにしっかりと2基目と書かれています。
マックスとチェコの2基目は、内部損傷などではなく、クラッシュの衝撃によるクラックでストレスメンバーとして使えなくなった。
私の勘違いでお騒がせしてしまいすいませんでした。
Jinさんからのお墨付きをいただいたので安心できました。ありがとうございます。