6月13日開催予定だった第9戦カナダGPの延期が発表された。これで6月26日開催予定のフランスGPまでF1は開幕しない事が決定しています。新型コロナウィルスの感染状況次第では、まだまだ中止や延期が増加しそうです。

これによりF1全体の収入が低下しており、FOMやチームはその規模のコンパクト化が迫られている。

そんな中で行われている話し合いの中で、開発の制限を設けるトークンシステムを復活させる動きがあるようです。

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トークンシステムによる開発制限

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トークンとは、しるし・引換券・代用貨幣などの意味合いを持つ言葉です。最近ではセキュリティトークン(使い切りのパスワードを発行するもの)などが、広く一般的に知られています。

F1において凄ーく大雑把に言えば「開発引換券」を使って、その回数分の改良しか認めないと言う運用方法を、トークンシステムと言います。2014~2016年のパワーユニットに使われていた開発制限システムを復活させようとの動きです。

マシンのコンポーネントを約20に分類

2021年末までシャシー(モノコック)の凍結は決定されていました。その他の部分では、全てのクラッシュ構造(ノーズ含む)、トランスミッション、フロント&リアサスペンション、ホイールキャリア、油圧システム、ホイールリム、ブレーキなどが挙げられています。

 

フェラーリはプレシーズンテストの結果から他より遅れていると認識しており、今年のマシンを更に1年使う事は避けたい。メルセデスのトランスミッションが小型のため、ギアボックスの改良が容易である事がわかったレッドブルなどは、トランミッションの凍結を拒否しているなど、各々の課題解決のためには共通のパーツを凍結する事の合意がとれません。

 

そこでトークンシステムを使い、各チームが改良ポイントを決められるようにする事で解決しようとしています。AMuSによれば、与えられるトークンはたったの2だとの事です。

最終ホモロゲーション期日は、2020年の最終戦だとしても(期日はまだ未定)、今年の開発力しだいで来年も決まってしまうという事になりますね。

パワーユニットにもトークン?

フェラーリ、ホンダ、メルセデス、ルノーは、2021年からエンジン開発を制限することに合意しています。どのように管理するのか発表されていませんが、おそらくトークンシステムが使われる事になるだろう。

以下は2014~2016年まで開発制限をしていたパワーユニットの項目の一部です。

[重さ]と書かれている項目が必要トークン数の事になります。2016年は年間35トークンが与えられ、各項目を改良する度にそのトークン数が必要でした。

パワーユニットの総トークン数は66となっていたために、35では全てを見直す事が出来なかった2年目ホンダは窮地に立たされたのです。コンセプト間違いのPUを開発しなければならなかった苦い2016年でした。(サイズゼロの呪い・・)

2014年テクニカルレギュレーション⇒2014f1_tech_reg_ja

この頃のトークンシステムがそのまま使われる事はないでしょう、燃焼の改良で3とかでは無く1などの単純な数量管理になると思われます。

予算制限とトークンシステムは都合の良い組み合わせかもしれませんね。