トロロッソホンダはガスリーがアメリカGPで使ったPUに問題が発覚し、またスペック3改を投入した。金曜日プラクティス1に動作確認2周してストックしてあったスペック2に戻してしまった。
ハートレーはプラクティス1からスペック2を使っている。高地であるエルマノス・ロドリゲス・サーキットに対処するためにドライバビリティとエンジンセッティングに分があるスペック2を使う事は理にかなった戦略だった。
予選タイム差+1.923秒差
ハートレーはQ1タイムが最速、ポールとQ2通過ラインでの比較です。
POS | ドライバー | Fline | SPD T | S1 | S2 | S3 | タイム | Gap(HAR) | Q | Tyre |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
1 | D.リカルド | 256 | 341 | 27.131 | 28.353 | 19.275 | 1:14.759 | -1.923 | 3 | HS |
313 | 293 | 255 | ||||||||
1 | M.フェルスタッペン | 258 | 340 | 27.118 | 28.768 | 19.754 | 1:15.640 | -1.042 | 2 | US |
315 | 288 | 255 | ||||||||
7 | ヒュルケンベルグ | 257 | 343 | 27.233 | 29.185 | 19.708 | 1:16.126 | -0.556 | 2 | HS |
318 | 290 | 253 | ||||||||
10 | M.エリクソン | 259 | 351 | 27.121 | 29.603 | 19.909 | 1:16.633 | -0.049 | 2 | HS |
321 | 283 | 259 | ||||||||
12 | F.アロンソ | 257 | 336 | 27.659 | 29.274 | 19.938 | 1:16.871 | +0.189 | 2 | HS |
313 | 289 | 253 | ||||||||
10 | B.ハートレー | 254 | 344 | 27.420 | 29.574 | 19.688 | 1:16.682 | 1 | HS | |
313 | 286 | 253 |
ハートレーはプラクティスから好調でトップ10内のタイムを常に記録している、新しい空力アップデートがこの空気の薄いメキシコで威力を発揮したように感じる。
しかし予選ではQ2の最終アタックで失敗、ぎりぎり11位ぐらいを狙ったアタックだと思っていたが全力アタックだったようだ、Q1で自らが記録したタイムを超えられず14位となった。
ガスリーはQ1を15位でクリアすると最後尾スタートのためQ2アタックをしなかった。
ラバーによるタイム向上幅はQ2,Q3で共に0.3秒づつはあったはず、少なくともQ2を9,10位あたりで通過できたはずだ、ハートレー自身凄く悔しがっており、本当に勿体ない予選だった。
予選後ハートレーのコメント
「今日はQ3に進出できる速さはあったと思いますが、ラストラップでいいタイムを出せなかったのが残念です。今週末は、マシンの状態がよく、Q1では10番手でしたし、Q2でも同じ位置に付けられたのではないかと思っています。Q2では新品のハイパーソフトタイヤを1セットしか使えず、トラックの状況が向上した最後のアタックでは空力のバランスが取れませんでした。
予選ではいつも限界までプッシュしているのですが、ラストラップのターン12でブレーキをロックさせコースアウトしたため、Q3進出が果たせませんでした。明日の決勝ではタイヤ選択が重要になります。多くのオーバーテイクを見せられたオースティンでのファーストラップのような走りが必要だと思っています。先週は20番グリッドからポイントを獲得しましたし、14番グリッドからスタートする明日もポイント獲得が可能だと思います。レースウイークを通して調子がいいのでポイントを獲得したいです。」
コメント引用元:https://ja.hondaracingf1.com/
決勝タイム差+2laps
14位スタートのハートレーはSSタイヤをロックさせてフラットスポットを作ってしまった、Lap1終了時でUSへ交換した。
最後尾からスタートしたガスリーはVSC中のLap5終了時に新品HSを捨ててSSへ19位までポジションダウン、ハートレーは13位まで上がっていたがLap24終了時にSSへ18位となる。
ガスリーはLap26終了時点でSSへまたも19位までポジションダウンする。その後シロトキン、ストロール、オコン、ハートレーを次々とパスして9位エリクソンのDRS圏内へと入るが抜く事ができずに10位となった。
ハートレーは12位フィニッシュしたがオコンとの接触にて5秒加算ペナルティで14位となっている。余計だったLap1時点でのピットストップロスタイム約20秒とペナルティ5秒がなければ計算上はエリクソンの前9位フィニッシュできていた事になる。
決勝後ハートレーのコメント
「スタートはうまく決めることができたと思います。しかし4コーナーに差し掛かったとき、ブレーキ直前にほかのマシンに前方に入られてしまい、ブレーキをロックさせてスーパーソフトタイヤにフラットスポットを作ってしまいました。残念なことにそれが原因で1周目でピットに入らなくてはいけなくなってしまいました。
そのあとは1ピットストップ戦略でレースの残りを順調に走ることができました。タイヤマネージメントもうまくでき、手堅いレースだったと思います。オコンを必死で抑えたときの接触が原因となり、5秒のペナルティーが科されてしまい、とても悔しい結果となってしまいました。
接触によるマシンのダメージとペナルティーがなければ、10番手でレースを終えることも可能だったのではないかと思いますし、最初の周回でのフラットスポットさえなければ、マシンのペースもよかったので、さらに上位を狙えたかもしれません。結果が伴わなかったので残念ではありますが、この週末のマシンの手応えはポジティブに感じました。」
決勝後ガスリーのコメント
「ルイス、チャンピオンシップ獲得おめでとう! 彼にとってまた一つ新しい栄光をつかんだ年になったと思います。そして、マックスもすばらしいレースを見せてくれました! 僕にとっての今週末のレースは、ポイント獲得をし、いい結果で締めくくれた一戦になりました。
ペナルティーによりグリッド最後尾の20番手からスタートしたので上位10位以内でレースを終えることは難しいと思っていましたが、チーム一丸となって成し遂げることができました。ここ数戦タフなレースが続いていたので、1ポイントを獲得できたことはチームにとってとても大きなことだと思います。マシンのフィーリングもよく、正しい戦略を元にいいバトルをしながらで戦うことができたので、できることをすべて出しきれた一戦でした。
タイヤマネージメントがキーでしたが、正しいタイミングでプッシュしつつ、タイヤをレース最後まで持たせることにもフォーカスもせねばならず、必ずしも“簡単な一戦”だったとは言えないレースだったと思います。ブラジルとアブダビではペナルティーを受けないはずですし、予選結果通りの位置からレースをスタートした上で、ザウバーチームからコンストラクターズチャンピオンシップでのポジションを奪い返すことができるようがんばります!」
まとめ
トロロッソは今年ほぼアップデートしていない、今回の空力アップデートも1セットしかなくガスリーも使っての比較もできない事から判断は難しい状況、ましてや空気の薄いこのメキシコでは本来のドラッグなどは計算できないだろう。パワーによる改善だけが頼りな状況がホンダの本当の改善度をわからなくしている。
特にトラクションの問題は大きく、せっかく上げたパワーを生かせないどころか、タイヤを痛めつけてしまう。この何とも言えない状況が我々ホンダファンを困惑させる。
あぁ~もどかしい!!
金曜日から好調だったハートレーは予選Q2から何かが切れたように上手くいかなくなってしまった。完璧にマシン性能を引き出せばザウバーの前ぐらいでは戦えたはずだ。
今回は結果を出せなかったハートリー。予選でのミス、レース1周目のフラットスポット、39周目のオコンとの接触と、ちょっといいところがなかったです。焦りなのかな〜😔#f1jp pic.twitter.com/W43Ar1qHKE
— Kunio Shibata (@monsieurshibata) 2018年10月29日
レース後のこの表情がせつない・・。
色々な海外サイトでは既にハートレーの継続は約束されていないとの情報が出ている。これはニッサンと契約したはずのアルボンがFEのテスト走行をしなかった事で現実味を帯びた。
レッドブル上層部ではトロロッソの来季ドライバーはクビアト、アルボンで決まっているかのようだ。
正式発表させるまでは、ハートレー継続を祈りつつ見守りたいと思う。
ハートレーのレースは本当にもったいなかった。中継映像には少ししか捉えられていないけど1Lap目のターン4で盛大に白煙を上げている。これで新品SSをわずか1周で捨てなければならなくなった。本当にもったいないし、このあたりがトップドライバーとの差ということになる。思い起こせばオーストラリアGPでも1Lap目のターン1で同じくフルブレーキングしてタイヤをダメにしている。そういう意味で成長できていないのかもしれない。性格はほんとにいいヤツそうで応援したいんだけど、生き馬の目を抜くF1界では少々優しすぎるんだろうなぁ。。。
ハートレーはちと厳しいですねえ…
トロロッソ二つ目の椅子はもしかしたらスーパーGT待ちかもしれませんね。
山本がダブルチャンピオンであればあるいは…
今年は去年より戦えているような気がするのですが、やはり1チームだけだとPUのみの性能が見えづらくもどかしいですね…
トロロッソの弱点が顕著に現れたメキシコGPなのかなと思います。
空気が薄い分ダウンフォースが減りメカニカルグリップが重要になるメキシコで、ドライバーは「前の車と立ち上がりのアクセルONのタイミングが全然違い、直線に入るところで置いて行かれた」と訴えていましたが、シーズンを通して言われ続けた弱点が出てしまいました。予選ラップでは差が無くても、これでは決勝でのオーバーテイクは難しく、ガスリーは頑張ってオーバーテイクしたと思います。
ハートレーには言い分も有ると思いますが、新品のSSでオーバーカット狙いで順位を上げていく作戦ならば、大きく順位を落とさず1周目を終える事がまず重要になる訳で、やはりあせりが有るのですかね。
PUの出力向上にシャーシーが付いていけない現状では、パッケージとしては多くを期待出来ないので、やはり来年を見据えてPUを熟成していく為に残り2戦を活用するのは仕方が無いかもしれません。
初めてのコメントです。
2018年R19メキシコのハートレーの失敗は、落第評価も仕方ない気がします。
但し、今年のF2は、マシン差が大きかったとのことなので、
https://f1-gate.com/ricciardo/f1_45761.html
が本当になり、ハートレーとアルボンの直接対決2戦で、決着を付けて貰えるとスッキリします。
フェルスタッペンとガスリーの対決も早く見たいので。
ハートレーはピレリタイヤを機能させる事がやっぱりできない。最終アタックではセクター1.2でも自己ベスト更新できていなかった。
タイヤをロックさせダメにする事も数多く、フォーメーションラップでのマネジメントに難あり。
ハートレー擁護派の私ですが、私情を挟まなければ来年は無いと言い切れる。
たった20名しかなれないF1ドライバーは甘くないのである。
レッドブルの発言がどんどん強気になっていくのが頼もしい
フェルスタッペンで最年少ワールドチャンピオン目指すそうで
ここまで変わるかというくらいの変わりよう
すでに来年仕様のPUはメルセデスを追い越してるのかも
レッドブルのホンダ上げ報道は飛躍しすぎですね。
パワーにおいてルノーを上回っているのは予選の一発のみですから。
決勝においてのデプロイ、燃費、マイレージが伴うかどうかが重要。
今のスペック3がこれらを達成できたものを開幕まで開発できるかな?あと4ヶ月しかない。
「残2レース、中団で“結果(ロングラン)”を残せると良いですね!」
PUs現行スペックIII投入以降、(最)後方から順位を上げたり入賞果たしたりしている為、競争面でのパワー向上は上向きな印象です。が、新たなPUs投入もあり最後尾スタートもあり、Jinさんご指摘通りロングランで対ルノーに対し特に“結果”を残せていない印象です。この点、残2戦で結果示めせれば良いですね!。また、トップとのタイム差をより縮めれる事。
内容の正確性は?ですが、他(SNS⁉︎)一般の方のコメントに、PUのパワーポテンシャル向上に加え、各々コースコンディションで変わるICE主のチューニング最適化スキルも競争性が必要!?。の様な記事ありました。HONDAはF1エンジン非製作のブランク期間の差を日々埋めていっていますが、加えてSakuraエンジニアさん達&フィールドレースエンジニア陣としてF1レベルでのデータ蓄積とその活用及びICEチューニング最適化等のF1トップチームとのブランク差も日々埋めているという事なのでしょうか。戦略の競争もあるし。
注目されているMr.ブレンドン.Hのシート去就ですが、序盤RBのコメント通りシーズン通しシートを得られる事は果たしそうです。また、RBドライバー育成についてヘルムート.M氏コメントもありました(速さ、結果、プレッシャーに勝つ)。とにかく、残り2戦、Brendon Hartley-sanまずスムーズなスタートかつコンプリートなレースを見せて欲しい!。また、Pierre Gasly-sanのグリッド降格無しとそこからの良いレースに期待。Honda-sanにはFine-Tuningのバックアップ果たして欲しいです。
訂正とお詫び。m(_ _)m
以前、納得のいくICEのチューニングorキャリブレーションが未完の前倒し投入なのでスペックIIIと名していないと記載したのですが、どの記事も“スペックIII”と記載していますね。