F1のテクニカルレギュレーションは2022年より大幅に変わりました。
2024年は全24戦(内SP6戦)となり、基数制限に若干の変更があります。
タイヤコンパウンドは固定セット数、ギアボックスは厳しい使用制限が課せられます。
プラクティスからレース終了まで、チームの戦略に関わる部分を中心に、主なレギュレーションを確認しておきましょう。
タイヤ使用セット数
ドライバーが使えるドライタイヤは13セットです。
コンパウンドは5種類あり、各グランプリで使用するのは3種類。
※ピレリ指定の3セットは基本的に、ハード・ミディアム・ソフト(Q3専用)
雨天用はウェット2セット、インターミディエイト5セットとなります。
コンパウンドの種類
- C1 – C2 – C3 – C4 – C5
(硬い)1~5(柔かい)
コンパウンド固定セット数
- ハード×2・ミディアム×3・ソフト×8・(ウェット×2・インター×5)
スプリントレース開催時は12セット
- ハード×2・ミディアム×4・ソフト×6・(ウェット×2・インター×5)
パワーユニット基数制限と超過ペナルティ
- エンジン(ICE)
- ターボチャージャー(TC)
- 排気エネルギー回生装置(MGU-H)
- 運動エネルギー回生装置(MGU-K)
- エナジー・ストア(ES)
- コントロールエレクトロニクス(CE)
- エキゾースト(Exhaust)
PUエレメント | 基数制限 |
---|---|
ICE | 4 |
TC | 4 |
MGU-H | 4 |
MGU-K | 4 |
ES | 2 |
CE | 2 |
Exhaust | 8 |
超過1基目は10グリッド降格、超過2基目以降は5グリッド降格になります。
グリッドペナルティの合計が20以上の場合は最後尾、複数いる場合は予選タイム順。
ギアボックス基数制限と超過ペナルティ
2022年よりギアボックスは、金曜日プラクティスの走行も含めて基数制限が設けられます。
- ギアボックスケース&カセット(C&C)
- ギアボックスドライブライン・ギアチェンジコンポーネント&補助コンポーネント(DL)
コンポーネント | 基数制限 |
---|---|
C&C | 5 |
DL | 5 |
超過1基目から常に5グリッド降格。
プラクティス&タイヤ返却ルール
プラクティスセッションは60分間です。
セッション | 曜日 | 時間(分) | タイヤ返却 |
---|---|---|---|
P1 | 金 | 60 | 終了後(2) |
P2 | 金 | 60 | 終了後(2) |
P3 | 土 | 60 | 終了後(2) |
予選前のドライタイヤセットは合計で7セットになります。
※P1,P2,P3でウェット宣言されるとP3終了後にインター1セットを返却しなければならない。
パルクフェルメルール
マシンのパーツ変更禁止とサスペンションセッティングが固定されるパルクフェルメ。
※予選Q1で最初のピットアウトをした時点になります。
これ以降で変更できるセッティングは、フロントウィングフラップ角度とタイヤ空気圧となります。
決勝レースのタイヤルール
- スタート時のタイヤは自由選択
- タイヤ交換は必ず1度しなけらばならない
- 使用するコンパウンドは2種類以上
- ピレリが指定した2セット内(ハード・ミディアム)の1セットを必ず使用