2023年の変更テクニカルレギュレーションが2022年10月19日に公開されました。

変更された所は、打ち消し線やピンクテキストで分かるようになっています。

 

これによってフロアのどの部分の数値が変更になり、デザイン領域のどの部分を示す数値なのかが分かります。

フロアの変更部分を解析しました。

FIA F1レギュレーションページリンク

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2023年のフロアレギュレーション

フロアには大きく二つの施策が行われます。

  • フロアエッジの高さを15mm上げる
  • トンネル内部の最低高さを10mm上げる

 

ディフューザーストレーキの復活も話し合われていましたが却下されました。

 

フロアエッジ:Z=15mmの領域

ホイールベースを3,600mmで考えた時のおおよその位置です。

フロアエッジがZ=15になるのはY=800のライン上になります。

 

 

フロア底面はY=375まではZ=0であり、この範囲のみデザインエリアが斜めになります。

Y=375の位置はあくまでも目分量なので、レッドブルのセンターフロアエリアに影響を及ぼすかどうかはわかりませんが、その領域にあった場合はフラットでは無く、フロア自体を斜めにしなければなりません。

この角度は約2°になります。

フロアのキックポイントはZ=45mm

フロアとディフューザーの境目であるキックポイントは、現状Z=35mmですが10mm上がりZ=45mmになります。

 

このZ=45の範囲はXR=-350からXR=-700まで、XR=-700からXF=2000まではZ=80まで斜めに繋いだ線上になります。

まとめ

ポーパシングの原因であるキックポイントのストール。

これを取り除く為に、キックポイントの10mm上昇と停滞する流れを逃がすためにフロアエッジを15mm上昇させます。

たったの10mmと思われるかもしれませんが、これは大きな変更です。

 

トンネルの空気を加速させるキックポイントの上昇は、トンネル前部から入れる空気の量を増加させる事が必要になってきます。

更には密閉スカート機能を担っていたフロアエッジの15mmの上昇もあります。

 

現状のトンネルデザインで考えると、キックポイントの面を増加させて対応する必要があるでしょう。

トンネル内部の高さは規定ギリギリの低い位置に抑える必要もあると思われます。

 

 

フロアに空気を引き込むフェンスも重要となり、フロア前部で負圧を稼ぐにはフェンスを大きく曲げる必要があるが、曲げすぎればフロアエッジを密閉するボルテックスシールが弱まります。

フロアエッジを上手にボルテックスシール出来る事が重要となり、現状ではレッドブルが一歩も二歩も進んでいる状況です。

 

 

フロアデザインははっきり言ってリセット状態です。

トップ3はそのリソースにより安泰でしょうけど、それ以下のチームはまたまた迷走しそうな気がしています。

 

※初回公開日2022年8月20日