2024年マイアミGPは、遂にノリスが初優勝を成し遂げた。

マクラーレンはノリスにだけ完全なアップデートマシンを用意しており、優勝への原動力になっただろう。

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マクラーレンMLC38:ノーズ&フロントウィング

 

ノーズは最先端ウィングに近づいた、2枚目ウィングの中央部に少し迎え角が付いた、フラップの頂点がフロントタイヤに少しかかっていたのを、内側に移動している。

 

フラップの圧力中心は少し中央寄りに移動している。

フロントウィング全体で均等にダウンフォースを作っていたものを少し中央寄りにした感じです。

マクラーレンMLC38:サイドポッド&エンジンカバー

 

サイドポッド先端ウィングは最大値まで前進した、サイドポッドは少し低くなり横幅を増加させている。

アンダーカットは下げると言うよりは綺麗に流すスタイル、エンジンカバーはコクピットの高さを保ち後方で一気に下げるデザインへ変更されている。

 

フロアエッジスリットとボディの距離が縮まっている。

アンダーカットの気流をスリットに押し込み、エッジ下面に出来るボルテックスを強化するためだろう。

これによりディフューザーによる大気の吸い込みを制限、フロアトンネルの速い気流を車高の高い状態で守る事ができるだろう。

マクラーレンMLC38:フロントサスペンションアーム

 

フロントウィングなどで上昇してくる気流、アームとボディに遮られる部分はドラッグが多くなる。

アームの付け根は「抑え込む⇒受け流す」へ変化している。

マクラーレンMLC38:フロア&ディフューザー

 

比較用にRB19のフロアを見てみましょう。

 

画像角度的に難しい比較になりますが、センターフラットフロアの広さはレッドブルの方がありますね。

トンネルの方向性は、レッドブルはエッジ側寄り、マクラーレンは中央寄りかな。

 

マクラーレンのディフューザーは最後の捲り上がる部分がアップデートで増加しています。

ディフューザーの主たる部分の上昇ラインは減少した事になり、機能する速度域を下げられる。

 

マイアミにおいては低中速ターンの速さが改善されており、フロントのダウンフォースの増加などを含めた全体バランスが変更されている。

高速域のドラッグは減少しており、フロアのダウンフォースは確実に増加している。

 

新旧ミックス型のピアストリと新型のノリスとの差は約0.1秒であり、常に優勝争いするにはまだまだ改善が必要です。