急遽発表された角田とローソンの交代は、世界中の角田ファンに衝撃を与えた。

開幕からローソンの不甲斐ない結果、フェルスタッペンに対して約1秒も遅いタイム。

https://www.formula1.com/

現行マシンにおける最適なドライビングとは一体どのようなものか?

角田、ローソン、フェルスタッペンのドライビングをテレメトリーデータを使い科学的に解析しようと思います。

Sponsored link

中国GP予選テレメトリー解析(TSU・LAW・VER)

データは予選の最速ラップ、ローソンはQ1敗退なのでQ1で揃えるのが妥当ですが、最速ラップでも彼が行っているネガな部分が一目瞭然、角田とフェルスタッペンの比較にはQ3ラップが必要なので最速ラップにしました。

タイムにして約1秒も違うローソンですが、彼が速い部分はオレンジでこんなにもあるんです。

上海サーキット:ターン1~4

ターン4を抜けて全開区間が多くなるのでターン3でしっかりと向きが変わっている事(ステアが残っていない)がポイントです。

ローソンと角田はブレーキングが早すぎたか?少し抜きながら調整、角田はスロットルを少し入れている。

このブレーキング中だけでローソンは0.41秒遅れ、角田は0.27秒遅れる。

ローソンはボトムスピードが高く、ターン3のアプローチ前にブレーキを使っていない、フェルスタッペンが一番スロットルオンを我慢しているのがわかる。

 

ターン4の角田とフェルスタッペンのスロットルとブレーキは似ている。

この区間フェルスタッペンに対して、角田は0.3秒遅れ、ローソンは0.6秒遅れている。

上海サーキット:ターン7~10

ターン10を直進的に抜けてストレートに繋げる事が重要です。

ターン7は高速コーナーと言うよりは全開ストレート区間、角田はスロットルをかなり戻している、ローソンは少し、フェルスタッペンは全開です。

 

ターン8、ターン9.10と分けてみるのですが、角田とフェルスタッペンはターン8が速く、ターン9.10はしっかりと減速している。ローソンは全く逆です。

ターン8のアウトでのスロットルは三者三様、角田とローソンは早めだがローソンは踏みすぎな感じ、ターン9.10で角田とフェルスタッペンは似ている。

 

ローソンは向きが変わりきっていないので出口でスロットルを戻している。

この区間フェルスタッペンに対して、角田は0.02秒速く、ローソンは0.2秒遅い。

上海サーキット:ターン11~13

ロングストレートに繋がるターン12の抜け方がポイントとなる。

角田はブレーキング遅らせてターン11の深くまで減速している。

角田のターン11以降のスロットルは攻撃的、ターン12.13のアプローチではスロットルを残して入っている。

ローソンはターン11のアウトでスロットル操作が鋭角的、ターン12手前で速度が落ちすぎている。

この区間フェルスタッペンに対して、角田は0.1秒速く、ローソンは0.2秒遅い。

上海サーキット:ターン14~16

最高速からのブレーキング、高速最終ターンの抜け方が重要です。

角田はストレート後のブレーキングを深くとる。

ローソンはこのヘアピン区間で0.1秒ほど遅い、Q1タイムだけで比較してもこれは変わらない。

全開区間からのブレーキングが苦手と思われる。

この区間フェルスタッペンに対して、角田は0.2秒遅く、ローソンは0.25秒遅い。

まとめ

本来であればこれにステア角度があると良いのですが、テレメトリー付きオンボード動画がそもそも無くてどうしようもないです。

 

Q1とQ3の違いはあれどターンアプローチに対するブレーキングやスロットルはあまり変わらない。

ローソンは突っ込みすぎていると私が言う事がありますが、特にターン9.10の速度曲線をみれば分かり易いでしょう。

 

ローソンが、F2でそこそこでSFで速かった訳、ターンアベレージスピードへの欲求が高い事にあるだろう。

ストレートに繋がるターンはなるべく直線的に抜ける必要があるが、ターンアベレージスピードを維持しようとして失敗している。

 

角田とフェルスタッペンはなるべく鋭角的に抜けようとしているのがわかると思います。

角田に関しては高速最終ターンでもそれをやっている。

 

驚きなのはインフォ―ルドセクションでフェルスタッペンより角田の方が速いと言う事でした。

ターン12が速すぎて最終アタックのターン13コースアウトにも、うなづける解析になっていると思います。

 

角田がレッドブルRB21を乗りこなせるのか?

90%可能でしょう◎