ホンダF1がアストンマーチンF1チームとワークス供給契約を2026年から結びました。

レッドブル時代にスポンサーとしてのアストンマーチンとコラボレーションはしていたが、今度はチームとの提携。

 

マシンはアストンマーチンです・・・でもエンジン(PU)はホンダですとなる。

自動車メーカーが本当に実態でコラボレーションする時代が到来した。

ホンダワークス復帰に向けて2026年PUレギュレーションの主な変更点を確認しておきましょう。

Sponsored link

パワーユニットレギュレーション2026年の変更点

項目 ~2025 2026~
エンジン形式 V型90° 6気筒直噴ターボ
排気量 1,600cc
エンジン最高回転数 15,000rpm
最大燃料流量(10,500rpm以上) 100kg/h 3,000MJ/h
最大圧縮比 18.0 16.0
タービン最高回転数 120,000rpm 150,000rpm
最大吸気圧 無制限(6bar以上) 4.8bar
インジェクター最大圧力 500bar 350bar
MGU-H(125,000rpm) 出力無制限 廃止
MGU-K(出力) 120kw(161hp) 350kw(475hp)
MGU-K(最高回転数) 50,000rpm 60,000rpm
MGU-K⇒ES(回生量) 2MJ/Lap 9MJ/Lap
ES⇒MGU-K(出力量) 4MJ/Lap 無制限
ES充填状態最大差(SOC) 4MJ 4MJ
最大電圧 1,000V 1,000V
PU最低総重量(kg) 151 185
 ICE(+TC) _ 130
 TC _ 12
 MGU-H 4 廃止
 MGU-K 7 16
 MGU-K トランスミッション _ 4
 ES+CU-K 31 35

※MGU-K出力:340km/h以上で150kw(201hp)

エンジン(ICE)出力が大幅低下

現行のターボエンジンは、シリンダーピーク圧力をどれだけ上げれるか、どれだけ耐えられるかの勝負です。

最大出力約850hpを誇りますが、2026年は約600hpになる予定です。

 

最大圧縮比の低下、ブースト圧の低下によってシリンダーピーク圧力は大幅に下がります。

燃料流量は時間当たりの熱量に変更される。

現行のE10は約4,260MJ/hであり、3,000MJ/hは約30%の熱量低下となります。

 

現行エンジンを持っているメーカーは非常に有利にエンジンを構築出来る。

ホンダのエンジンは非常に優秀で熱効率がトップクラスです。

燃料はアラムコとホンダの共同開発

時間当たりの熱量の流量制限に変わる。

レースで使える総熱量の規定は発表されていないが、熱量密度の高い燃料を作れば搭載する量を減らす事が出来る。

ホンダは先進パワーユニット・エネルギー研究所で燃料の開発も行っている。

 

2021年からの快進撃にはこの燃料開発が大きく貢献しており、ホンダ側であらかた配合を決めてモービルに製造依頼している。

アラムコによる製造に替わるが問題は無いだろう。

 

エンジンメーカーでありながら燃料開発まで行う体制が現状のE10でも生かされている。

新たな開発領域はMGU-K+トランスミッション

MGU-Kは350kwになり現状の約3倍、信頼性の面では高いハードルになるだろう。

 

SOCが4MJで現行と変わらない、これは350kwのフルパワーは約11秒間しか持続できない。

ストレートだからと言ってフルパワーでは運用出来ない、回生と出力のマネージメントは難解なものとなります。

 

今回の規定で一番面白い部分は、MGU-Kとクランクシャフトの回転比を変速出来る事にある。

 

現行は回転比が固定であり、回生(発電)で高回転が欲しい為、高回転で出力せざるを得ない状況にある。

モーターは回転数が高くなると抵抗や熱損失が増加する。

 

モーターは0回転から最大トルクを発生出来るので、出力時に低回転を使えるならば信頼性を向上させる事が出来るだろう。

 

2段変速か3段変速か?

詳細な規定が無いのでわからないが信頼性には十二分に配慮しなければならない。

MGU-Kの高出力ばかりに気を取られるが、MGU-KトランスミッションはこのPUにおける最大の開発テーマになるだろう。

 

無論、カーボンニュートラル燃料の開発も最大のテーマの一つです。

 

2026パワーユニット・テクニカル・レギュレーション(google翻訳)