2020年から続く世界的な新型コロナウィルスの流行により、2021年のマシン開発は凍結され、大体がノーズの変更かギアボックスの変更に分かれている。
シーズン中は、空力パーツ開発のみが許されていた。
パワーユニットに関しては、昨年末から一度のスペックアップのみが許された。
レッドブルはギアボックスケース、アルファタウリはノーズを変更。
ホンダは、2022年用だった新骨格パワーユニットを急遽前倒し投入した。
その結果、ドライバーズチャンピオンを獲得、2014年から続くメルセデスの連続タイトル記録の一つを切り崩す事に成功している。
2021年レッドブル&アルファタウリ【予選決勝Gap一覧】
R | GP | レッドブル | アルファタウリ | RBvsAT Qgap |
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Q | Qgap | R | Rgap | Q | Qgap | R | Rgap | |||
1 | BRN | 1 | 0.000 | 2 | 0.745 | 5 | 0.812 | 9 | 85.692 | 0.812 |
2 | IMO | 2 | 0.035 | 1 | 0.000 | 5 | 0.379 | 7 | 52.818 | 0.344 |
3 | POR | 3 | 0.398 | 2 | 29.148 | 9 | 1.127 | 10 | 76.463 | 0.729 |
4 | ESP | 2 | 0.036 | 2 | 15.841 | 12 | 1.241 | 10 | 1Lap | 1.205 |
5 | MON | 2 | 0.230 | 1 | 0.000 | 6 | 0.554 | 6 | 53.896 | 0.324 |
6 | AZE | 3 | 0.345 | 1 | 0.000 | 4 | 0.347 | 3 | 2.762 | 0.002 |
7 | FRA | 1 | 0.000 | 1 | 0.000 | 6 | 0.878 | 7 | 76.596 | 0.878 |
8 | AUT | 1 | 0.000 | 1 | 0.000 | 6 | 0.395 | 10 | 1Lap | 0.395 |
9 | AUT | 1 | 0.000 | 1 | 0.000 | 6 | 0.387 | 9 | 61.844 | 0.387 |
10 | GBR | 2 | 0.075 | 16 | 1Lap | 12 | 1.139 | 10 | 82.065 | 1.064 |
11 | HUN | 3 | 0.421 | 9 | 80.244 | 5 | 1.054 | 5 | 63.614 | 0.633 |
12 | BEL | 1 | 0.000 | 1 | 0.000 | 6 | 1.399 | 6 | 10.177 | 1.399 |
13 | NED | 1 | 0.000 | 1 | 0.000 | 4 | 0.593 | 4 | 1Lap | 0.593 |
14 | ITA | 3 | 0.411 | 5 | 8.723 | 6 | 0.705 | R | R | 0.294 |
15 | RUS | 9 | 3.344 | 2 | 53.271 | 12 | 4.648 | 13 | 1Lap | 1.304 |
16 | TUR | 3 | 0.328 | 2 | 14.584 | 5 | 0.458 | 6 | 44.292 | 0.130 |
17 | USA | 1 | 0.000 | 1 | 0.000 | 9 | 1.208 | 9 | 1Lap | 1.208 |
18 | MEX | 3 | 0.350 | 1 | 0.000 | 5 | 0.581 | 4 | 63.845 | 0.231 |
19 | BRA | 2 | 0.438 | 2 | 10.496 | 5 | 0.843 | 7 | 1Lap | 0.405 |
20 | QAT | 2 | 0.455 | 2 | 25.743 | 4 | 0.813 | 11 | 1Lap | 0.358 |
21 | SAU | 3 | 0.142 | 2 | 21.825 | 6 | 0.614 | 6 | 41.613 | 0.472 |
22 | UAE | 1 | 0.000 | 1 | 0.000 | 8 | 1.111 | 4 | 5.692 | 1.111 |
※予選はスプリントの結果を反映していません。
ポールポジション10回と優勝11回
純粋な予選では8回の1位を獲得、イギリスではスプリント1位、イタリアではボッタスの降格により1位、これは全てフェルスタッペンが記録したものです。
レッドブルの優勝11回はシーズン半分の勝利数、フェルスタッペンが10勝、ペレスが1勝となっています。
アルファタウリは、ガスリーが予選で速さを発揮する事が多く、トップ2チームとは違うミッドフィールドトップを争う姿を多く見せてくれた。
角田は、F1マシンへのアジャストに苦労したが、終盤戦ではガスリーと同等の速さがあった。
フェルスタッペンは、レーススタートトップ11回で優勝10回を記録。
ライバルのハミルトンは、レーススタートトップ5回で優勝8回を記録しており、レースにおけるマシンの強さやチームの戦略、それを実行できる能力がある事を証明している。
レッドブルは、前半戦で多くの空力アップデートを投入したのに対して、メルセデスは10戦目イギリスで大型アップデートを投入。
それと同時期に、メルセデスは更にパワーを解放、マイレージが約1/3になるようなエンジンの使い方をしている。
そして、レース結果にもそれが表れている。
このメルセデスのパワーアップは、海外ジャーナリストによると約15~20hpアップと推察されている。
ホンダは、新品と限界マイレージの落ち込みが、5~7kw(6.7~9.3hp)であるとマルコ氏がコメント。
F1では、パワーエフェクト10hp=0.19秒/Lap(平均)と言うものが古くからある。
21~29hpの差は、0.39~0.55秒/Lapになると換算できるのです。
まとめ
ホンダのパワーアップと信頼性が、メルセデスと同等のパフォーマンスを発揮したのは、言うまでも無い事実です。
しかし、瞬間的なパワーと言う面では、メルセデスに劣った。
信頼性は高く、クラッシュによるエンジンブロックの破損以外は目立ったトラブルは無かった。
2021年シーズン、ホンダはパワーと信頼性の両立を達成したナンバー1パワーユニットだったのです。
自信をもって投入された新骨格エンジン、まだまだ産声を上げたばかりのもの。
今後の開発において、メルセデスのようなパワーの出し方も可能になっていくでしょう。
でも、ホンダは撤退する。
メルセデスが見せたPUの戦略的投入は脅威でした。
2022~2025年の開発凍結期間においては、最高の隠し玉となる。
レッドブルへと名前が変わる2022年用パワーユニット開発はホンダが行っている。
その域まで達しているかは解らないが、少しだけ期待したいところです。
1年間お疲れ様でした
2015年の参入当初はメルセデスと100馬力以上差があった性能を、最後は追いついたと言える結果でした
ふと疑問に思ったのですが、来年はレース走行時のPUのモニタリングはホンダで行うのでしょうか? レッドブルに引き継いでしまうのでしょうか?
製造組み立てはレッドブルで行うと言っても、ホンダのノウハウが満載されている物ですから、ブラックボックスになっている物がかなりあると思うのですが、その辺りはどうなんでしょうか?
HRCから出向される人が関わるのが自然ですね。
基本的な組み立てはSAKURAで行うので、FIAが行う封印と同じようなものになると思います。
本当に全ての部品の製造が行えるのか?信じがたいですね。
2026年のエンジンは同じ1,600ccのV6です。
最終的には、知的財産の買い取りになるんじゃないかと思っています。
ホンダとしてはEV路線で、EVは必ず化石燃料の効率を超えます。
ガソリンの自着火燃焼技術の放棄も考えれるし、燃料が変われば1から作り直しですから。
HRC自体はホンダとは別の会社ですが、系列にはなりますよね。
一時期ホンダの田辺さん、浅木さん、山本さんが、レッドブルにヘッドハンティングされて移籍するのでは?と言う噂話も有りましたが、
ホンダに籍を置いたまま期間限定でレッドブル(レッドブルパワートレインズ)に出向される可能性も否定出来ませんね。
来年の開幕戦ではレッドブルのユニフォーム着た姿が見られるかも?
後藤治さんがマクラーレンに移籍された後、フェラーリにも迎え入れられてフリーのエンジニアとして活躍された前例あるように。
2026年の1.6リッターV6は、
Vバンク90度、ボア80mmのままでしょうか?
結局のところ、メルセデスはトークンを何に使ってたんでしょうね?
トトはシーズンが進めばおのずと判ると言っていまが判らないまま。
もしかして、レーキ角つける為にシーズン途中で使った?
アリソンは、使ってないと言ったらしいですよ。
噂では、攻めた新しいノーズに問題発生してお蔵入りなんて話もあるかな。
エアロ以外は、開幕戦P1が期限でした。
毎年、比較的早い段階で前から後ろまで一気に終わらせる。
ノーズで変わる気流に合わせたものが使用不可になって、全て作り変えた。
だから、遅れたと考えるのが自然でしょうね。
比較的に簡単なフロアサイドなんかは、他チームみたいに早く替えれば良かったのに。
完璧主義過ぎた事がメルセデスの敗因だと思う。
なるほど
これがメルセデスの敗因の最も大きい部分でしょうね。
2019年から3年間続いた今のF1マシンが終わると少し寂しいです。
レーキ角度やホイールベース違う
レッドブルホンダRB16B、メルセデスW12、フェラーリSF21などの個性的マシンが、もう見られない?泣
来年の全く新しいF1マシンを見慣れるまでは違和感を感じそうです。
でも一旦見慣れてしまったら今のF1マシンが一気に過去に追いやられてクラシック化してしまいそうです。泣
年々ますますF1マシンは画一化して行きますが、目に見えない部分で個性を発揮してファンをワクワクドキドキさせて欲しいです。
2022年からE10(エタノール10%混合)でスタートしますが、
1年毎に混合比率上げて行くのでしょうか?
2026年の新PUで、混合比率どれくらい上がっているか?
エタノールが50%以上になるか?
最終的には100%エタノール(eフェール?)になるでしょうね。
「内燃機関は永遠に不滅です」なんて?
来年のE-10燃料からは凍結だったと思います。
次に燃料が変わるのは次期PUからです。
ありがとうございます。
次期PUからなんですね。
混合率何%アップするか?決めるのは、まだまだこれからですね。
一気に10%→50%以上引き上げるかどうか?
今年一年大変楽しませていただきました。
ありがとうございます。
来年も楽しみにしております。
イギリスGPマックスのクラッシュ1件を差し引けばホンダPUを年間3基だけで運用したのに等しい?ので誇れる事です。
ハンガリーGPでのペレスについても同様。
ロシアGPでマックスが4基目投入して最後尾スタートだったけれども決勝2位フィニッシュしてリスク回避したのも凄い事でした。
こう言った困難を無事乗り切って最終戦のタイトル獲得に繋がった。
0.3〜0.4秒のゲインが5戦に1回?程度の5グリッド降格で得られるのは問題ですね。
来年のマシンはオーバーテイクしやすいという触れ込みが現実となった場合は5グリッドなんて今以上にあってないようなものですし。
PU交換したときのペナルティは別のものを考えないといけないでしょうね。交換したレースで獲得したポイントは半減とかが妥当な気はしますが、優勝記録が不当に積み上がることを避けるには予選ではなく決勝の順位の降格とかの方がいいのかな・・・?
正直、ブラジルGPのルイス優勝なんて美談どころか不正マシンで勝ったに等しいですからね・・・
元々、RBなんかは基数増やせ派なので、これが4基ペナ無しだったら・・・負けですね。
2019年後半RBHondaが勝てた理由(メキシコ勿体ない)も、ペナルティ投入の結果です。
マシン開発力も結果的にメルセデスが上だった。
2020ベースがとんでもない出来、空気の流れをRB風にして、セッティングが決まりだした時の速さは本物でした。
PUの台数制限は 予算節減 弱小チームにもチャンスを与えるのが目的だったように思うのですが
今年のメルセデスの行き方を認めるなら 金持ちには勝て無いf1になり ルールを作った意味がなくなるのでは無いか?
100パーセント完全なルールは無い、公正なレースは参加者のルールを守ろうと言う意識が作る
f1ファンは技術面だけでなくレースの公正さという面も見ていく必要があると思う
アルファタウリの公式動画でサウジのトラックウォーク中に、角田選手がマティア・スピニから、リミテーションについて聞かれて「オールウェイズ フロント」と言ったのを、スピニから「エントリーでリア、ミッドコーナーでフロント、出口でリア」だと釘を差されて、アンダーの解消ばかりを求めてリアが滑りレースペースが遅くなると言われていました。
アブダビではそのことも意識してセットアップしたからレースでも速かったのかなと思いました。