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「F1 Honda TopGap」トロロッソPart.11 2018年R11ドイツ

「F1 Honda TopGap」トロロッソPart.11 2018年R11ドイツ

2018年のF1はとうとう21戦中の11戦が終わり折り返しとなりました。トロロッソホンダは言葉も出ないくらいの苦境に立たされています。

2年ぶりのホッケンハイムリンクは全開率が高まりパワー感度が大きくなってしまった。加えて大きく回りこむコーナーでの安定感のなさがドライバーを悩ませている。

予選タイム差+2.537秒

トップとQ1通過ラインの比較です。

POS ドライバー SPD T S1 S2 S3 タイム Gap(GAS) Tyre
1 S.ベッテル 322 15.279 34.159 21.774 1:11.212 2.537 3 US
223 273 284
1 K.ライコネン 324 15.887 34.545 22.073 1:12.505 1.244 1 US
221 272 278
14 F.アロンソ 309 15.792 35.331 22.491 1:13.614 0.135 1 US
217 265 269
15 S.シロトキン 320 15.868 35.324 22.516 1:13.708 0.041 1 US
218 268 275
16 E.オコン 320 15.774 35.197 22.749 1:13.720 0.029 1 US
216 267 277
17 P.ガスリー 317 15.907 35.239 22.603 1:13.749 1 US
216 266 273

まさか!あのウィリアムズのしかもシロトキンに負けているよ。たったの0.041秒差でQ2進出を逃してしまった。

アクセルオン区間が多いS1、S2ではなくコーナー区間であるS3で負けている。各ターンの大まかなボトムスピードは以下

  • ターン12:約250km/h
  • ターン13:約115km/h
  • ターン16:約160km/h
  • ターン17:約190km/h

高速コーナーから低速コーナーまで全てが揃った区間ですが、180°向きを変える事2回、トロロッソの弱点である大きく回り込むコーナーが多いからですね。

ガスリーの予選後コメント

「予選を早く終えてしまうことになり、とても悔しく思っています。セッション中に雨が降るかと期待していたのですが、残念ながら降ることはありませんでした。他チームが改善を見せているのになかなか前に進むことができず、チームとして大変なタイミングを迎えていますが、追いつくためにもさらに努力しなくてはいけません。チームが一生懸命仕事をしてくれているのは分かっていますが、ペースをつかむのに苦労をしています。

今日Q2への進出は難しいと分かっていましたが、0.04秒の差で進出できなかったことはとても残念です。しかし、昨日の状況から考えると今日の予選でのペースはよくなったので、今夜中に明日への改善策を見つけたいと思います。
あらゆることが起き得るのがレースです。もちろん運も少しは必要ですが、いろいろな所で改善を行い、明日の結果へつなげたいです」

ハートレーの予選後コメント

「Q2へ進むことが叶わず、とても残念でした。セッション自体はスムーズに進めることができたのですが、最初の周回の感触がよかったのでアタックラップに1周で進めることにしました。あとから考えてみれば、コースの状況がよくなることを期待して2周後にアタックをすればよかったのかもしれません。さらに、ウルトラソフトでペースをつかむのが今日はとても難しかったように思えました。

しかしプラスに考えると、レースシミュレーション中では中団チームの中で最も速いチームだったので、決勝のロングランではもっといい結果を出せると信じています」

決勝タイム差+34.197秒

https://scuderiatororosso.redbull.com/

ガスリーはPUストック確保のため全コンポートを交換して最後尾、スタートを決めて18位までポジションアップ。

Lap3のターン2でリカルドに抜かれ、ターン6でバンドーンに抜かれてあっという間に最後尾へ下がる。ハートレーはスタートポジションを維持してLap4のターン7でリカルドに抜かれ18位。

ガスリーはLap17のターン6でバンドーンをパスして19位、Lap20前後から中団グループ上位陣がピットストップしてポジションを上げるが簡単に抜かれてしまっている。

ストロールを延々追い回していたハートレーはLap26のターン6でやっとパスできて16位、次のターゲットはシロトキンすぐにDRS圏内となるが抜けない。Lap28終了時にピットインしてMに交換17位。

Lap30時点ではソフトで走り続けるガスリー14位、ハートレー17位、オーバーテイクとピット戦略を絡めて2台ともにウィリアムズ2台の迎撃に成功している。良いレース展開だけどまったく画面には映っていないわw

この時点でラップダウンを絡めながらポジション維持し、Lap42終了時点ではエリクソンUS(4)14位の後ろにガスリーS(42)15位、3秒差でハートレーM(14)16位となりトロロッソ編隊が出来上がる。

 

さぁここかからは大混乱の雨絡み。

Lap43終了時点でガスリーはレインへ交換して失敗、最後尾へ転落Lap46終了時点でUSに交換。

ハートレーはLap45のターン6でストロールに抜かれて14位、Lap50でストロールがリタイアして13位、Lap51走行中にベッテルのクラッシュでSCとなった。Lap52終了時点でUSに交換。

雨とSCの最中に、中団上位陣はインター交換組がUSに更に交換して大きくポジションダウン。ステイアウトしていたハートレーは9位までポジションアップ。ラップダウンも解消されている。ガスリーはSC時点で2ラップダウンのためレース再開後は1ラップダウン状態となり圏外。

Lap58よりレースは残り10周のスプリントレースとなった。フォースインディア勢はSでステイアウトしていてペースが上がらない、6位ぺレス以下のLap59終了時点ではこんな感じ。

画面にはまったく映らないが白熱したバトルへと入っていく。

Lap62のターン6でグロージャンに抜かれ10位、Lap63にはサインツに抜かれて11位。サインツは10秒ペナルティがあるため後ろのマグヌッセンを抑えきれば10位入賞できる。

Lap66に全体で9位となるファーステストラップを記録して見事に逃げ切り11位フィニッシュ、繰り上げ10位入賞となった。

ハートレーラップタイム一覧

LAP TIME LAP TIME
2 1:23.088 35 1:18.804
3 1:21.717 36 1:18.563
4 1:21.666 37 1:18.889
5 1:21.409 38 1:18.875
6 1:21.130 39 1:19.111
7 1:20.968 40 1:19.055
8 1:21.028 41 1:19.126
9 1:21.061 42 1:20.284
10 1:20.796 43 1:20.244
11 1:20.563 44 1:21.509
12 1:20.667 45 1:25.325
13 1:20.458 46 1:20.840
14 1:20.416 47 1:21.105
15 1:21.228 48 1:22.455
16 1:21.280 49 1:28.397
17 1:20.905 50 1:36.090
18 1:20.569 51 1:50.801
19 1:20.747 52 P 2:02.783
20 1:21.185 53 1:47.237
21 1:20.377 54 1:41.860
22 1:22.489 55 1:27.263
23 1:21.144 56 1:25.051
24 1:21.806 57 1:36.392
25 1:20.751 58 1:20.059
26 1:20.053 59 1:18.682
27 1:20.789 60 1:18.363
28 P 1:24.204 61 1:18.258
29 1:33.781 62 1:19.683
30 1:19.284 63 1:19.160
31 1:20.841 64 1:18.254
32 1:19.055 65 1:17.897
33 1:19.407 66 1:17.681
34 1:20.543 67 1:18.268

一覧表示したが、フレッシュエアー(30~45ぐらい)でほとんど走れていないので何とも言えなくなってしまった。ただ前が開けたら確実にタイムアップしているし、常に乱流の中での走行なのにタイヤの傷みが少ないようです。

ハートレーの決勝後コメント

「今日のレースにはとても満足しています。レース序盤はウィリアムズの後ろで苦戦しましたが、いいバトルをすることができました。固めのコンパウンドのタイヤを使用していたときのほうがマシンのペースはよく、終盤でウルトラソフトを履いたら逆に難しく感じました。

グロージャン選手に抜かれてしまったのは悔しかったですが、彼のほうが明らかにペースはよかったので仕方のない結果だったと思います。レース中は安全に走ることを優先し、雨が降り始めたときは一か八かコース上に留まることを選択しました。

コンディションが変わっていく中、チームと僕の間で密にコミュニケーションを取り、終盤ではその成果が現れたと思います。耐久レースでの経験を今回の作戦成功に役に立てることができ、その結果ポイントをチームに持ち帰ることができて本当にうれしいレースになりました!」

通信簿

もうすこしがんばろう!

次は予習・復習をちゃんとやって満点を目指そうね(^^)

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コメント Comments

コメント一覧

  • ようすけ がコメント

    2018-07-24 09:21

    ハートレーのラップタイム表は、まさに努力の記録、通知表ですね!
    一発の速さより、粘り強く積み上げていく速さがハートレーの才能なんですね!気がついたら上位にいるようなドライバーになるかも?
    ハンガリーはチャンスでしょう

    • Jin(F1モタスポGP管理人) がコメント

      2018-07-24 09:41

      ハートレーは今回でかなり自信がついたのではないだろうか。予選は別として決勝では、悪コンディションの中きっちり走り切る事ができた。
      そしてサインツのペナルティ絡みだけど入賞という結果も手に出来た。彼の命運が好転していけばいいですね。

      ハンガリーではどうだろうか?ここ数年トロロッソもマクラーレンホンダも良い結果を残している。
      それが合わさったら⤵なんて事になったら嫌だけどw
      とにかく予選結果が求められるハンガロリンクはある意味正念場です。

  • HONDA応援魂 がコメント

    2018-07-24 09:56

    ・まず、「オフメニュー、鮪の刺身オーダーする」(笑)B.ハートレー入賞良かったですね。自然が好きそうで押し退けて迄競争するキャラじゃない印象でなお良かったです。さて、
    ・おそらく現時点では、ホンダは依然4番手のPUsという位置に変わりないのかもしれないですが、昨年に比し3番手との差を僅差にまで縮めている事はポジティブです。また、ルノーのエンジニアのコメントに、我々は開発面のベースは良くやっていると思う。が、それ以上の開発力で進化するメルセデスとフェラーリは本当に凄いという様なコメントがあった様に。ホンダはその良くやったと思っている位置(ルノー)へ近づいたのですが、人間の陸上競技と違ってタイム(性能)が低下する事が決して無いため、それ以上に更に一貫して進化し差を保ち続けるメルセデスとフェラーリ!、今後も進化し続けるこの2社を上回る開発力をホンダは求められ続けています。本当、F1開発競争は人材競争含め熾烈です。ただ、もう少し開発ペース力アップしないと来期に好成績を残しても完全なRed Bull頼り的な評価だけは避けたいところです。
    ・今期メルセデスが稀ですが時折りマイナートラブル化したのは、フェラーリPUsが並び、信頼性とパワーバランスの点で少しパワーよりなバランスにした為なのでしょうか?
    ・再開催された2018ドイツGP観戦者数16万5千人との事で、日本GP鈴鹿は今シーズンは2割増しペースとの事でそれを上回りそうな印象ですが、ここ数年は15万人下回っていたので様々な面でここ数年や契約更新は楽な状況ではなかったという事が解りますね。
    おそらく「最速コーナリング速度見納め最終年…」かもしれませんよ!
    HONDAとしては「今回シーズン末迄に、QFトップとのタイム差~1秒以内を期待しています‼︎」

  • シュー がコメント

    2018-07-24 12:39

    今回のハートレーはよくやったと思いますよ。 最後の方で良いタイムを叩き出し続けてマグヌッセンを抑えたのも、個人的には大きいですね。
    あの状況下でタイヤを機能させてタイムを稼ぐのは難しい筈ですから。 「いつからF1でベテランになったのやら?」な結果に映りました。
    https://www.nikkansports.com/sports/news/201807240000016.html
    この記事だと「何故、ハートレーが上手くいったのか」や「何故、前の車の後ろを走る時のタイムが悪いのか」が普通に課題として記されていますね。
    2人が新人という事を差し引いても、性格がコロコロ変わるマシンみたいです。 田辺さんまで言うとなると、根本的な解決策が無いんでしょうね…。
    どれ位タイムが変わるかについては、下記のサイトが見易いですね。 グラフになっていてるので、分かり易いです。
    https://spohan.jp/archives/1838

    それで、よく「一発の速さが無い」と言われる彼ですが、チラっと映ったところをチェックしていたんです。
    そこで思ったのは、「ハートレーはコーナリング出口から直線序盤にかけて安定した姿勢を保ちながら、キレイにトラクションを掛けていた」と思う部分が多かった事。
    多かったというのはガスリーと比較して、です。 「ここら辺がガスリー不調の原因なのでは?」と思いました。 後、ガスリーはイギリスGPでもそんなにきれいにトラクションを掛ける様な走りを出来ていなかったと思います。 あの時はセッティングも悪かったのでしょうが…。
    でも、今回のホッケンハイムでは、違う筈なのです。 ガスリーはガスリーで、予選でタイムを出す為にイギリスGPで見せた様な「予選ではタイム出るものの、長く走った時にほんの少しのミスも許されない様なセッティング」だったのかな、と。 ハートレーはその逆で「予選ではタイム出せないものの、長く走った時に安定してタイムを出せる様なセッティング」だったのではと思いました。
    前者はタイヤの劣化も含めて考えれば、なんとなく分かる気がするのです。
    2人とも最高速度は出している訳ですからね。 そうなると…差が出るのならセッティングかドライバーの腕、及び経験です。 腕はガスリーはそこそこでしょう、ハートレーは方向性が全然違うので一概には言えませんが…。 ガスリーは、F1で必要とされる一発の速さはある訳ですからね。 セッティングと経験の差ですかねえ…。
    トラクションをきれいにかけてタイヤの摩耗を最小限に抑えているって、ハートレーはリヤサスペンションからタイヤに掛かる負担はどう処理しているのやらです。

    管理人さんに質問した時に返信に対して返信したのですが、その様なセッティングなんでしょうか?  「マシンデザイン:ドイツの木曜日に見えたエアロアップデートなど!」の記事の事です。
    「高い位置に重いパーツがあれば必ずロールする力が増加します。いかにエンジンなどを低重心化していてもそれにより相殺されることはない。ロールは高速コーナーになればなるほど増加しますから、硬いサスで対抗する、硬いサスではトラクションが悪くなりタイヤ摩耗を助長する事になります。基本的な物理学が反映されていないのが今のトロロッソだと思っています。」
    「ホッケンハイムでは、逆にロールを上手くいなせる様なセッティングにしないと無理そうですね。 どうも、F1のメカニカルグリップは勉強不足です。」と言う部分ですが…。
    下記の管理人さんからの返事の文章で、船が安定する理屈とかを思い出したんですよ。 「ああ、リヤサスを柔らかめにして安定させ、船の理屈でコーナリングしていけば…」というイメージが瞬時に出たんですよ。 厳密に言わなくとも、船と車では全然違います。 しかし、いなせるかどうかは重要だと思うんですよね…。

    次のハンガロリンクでは、どの状況でも扱いやすいセッティングでまとめ切れる事が出来るかでしょうね。
    勿論、低速~中速コーナーで強い筈のマシン特性を生かしつつ、ある程度の安定性を与えて高速コーナーでのタイム差を最小限にして欲しいですから。
    あそこは速いタイムは勿論ですが、安定しないと「ロングランでコンスタントに稼ぐこと」すら出来なくなりますからね。 やっぱり、今年も1、2コーナーが勝負どころになるんでしょうかね?
    と言うか、去年のファステストラップは1:20.182(69周目)を叩き出したアロンソですし、決勝の結果だってアロンソが8位、バンドーンが10位…。 普通に考えればいけそうだと思うんですが…。
    ただ、シューマッハが記録した2004年の記録はまだ破られていないんですよね…。 で、意外とライコネンが得意なコース…。

    管理人さんへ:記事の文章で少しおかしい所がありました。
    「Lap67に全体で9位となるファーステストラップを記録して見事に逃げ切り11位フィニッシュ、繰り上げ10位入賞となった。」とありますが、66週目では?

    • Jin(F1モタスポGP管理人) がコメント

      2018-07-24 13:29

      ご指摘感謝いたします。訂正させてもらいました。

      風に弱いトロロッソ、前走者の乱流にも弱いはずですが。ハートレーは結構ついていってるんですよね。
      そこが今回?であり、LTで見返したらハートレーがクリーンエアだったのはLap30~45だけでした。

  • 通りすがり がコメント

    2018-07-24 12:58

    いつも面白く拝見しています。
    今シーズン、トロロッソの協力姿勢のおかげか
    浮き沈みも含めて一喜一憂しながら見ています。

    ハートレーの運気が上がることを祈っています。

  • kazu.tama がコメント

    2018-07-24 13:16

    久し振りにに投稿させて頂きます
    いつも興味深いデータを記載して頂き有難うございます
    トロロッソ今回何とか入賞できましたね。最後までハラハラしましたが、うまくいってよかったです
    トロロッソですが、予選で苦境に立たされていますが、他のパワーユニットが使うパーティーモードはそんなに違うんでしょうか?
    エンジンに負担が掛かるノッキングにもお構いなしに強引に馬力を絞り出すモード?のようですが、絞り出せるのは20〜30馬力位ではないかと勝手に予測しているのですが・・・
    勝負は来年のレッドブルホンダになると思いますので、今の内に少しでも他のメーカーに追いついて欲しいです
    P.S 今年の鈴鹿 西コース 観戦に行く予定です
     決勝だけになるかもしれませんが、今から楽しみです

    • Jin(F1モタスポGP管理人) がコメント

      2018-07-25 14:19

      お久ぶりです。

      ホンダはどうなるのか、トロロッソが路面にパワーを伝えられないために見えない部分が多いのが今年は大きい。
      パーティーモードがあるにしても他ほど強力じゃないようですし、ルノーはワークスだけがいい調子。

      レッドブルホンダに関しては凄い期待がありますね。膨大なデータと共にPUに求められる強度など、デプロイやマッピングに関する事など
      運用コンセプト面でも協力を得られる。

      鈴鹿は、そうですか西コースですか一緒ですね^^
      狙いポイントとしては130Rなんですけど混みますかね?

      なんせ初めてな事なので;;

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