https://twitter.com/redbullracing

久しぶりのトルコGP、2週間前に新舗装されたイスタンブール・パークは、油が浮いているような状態だった。ポルトガルのアルガルヴェと同じ状況は今季2度目の珍事件。

とにかく滑る路面で、金曜日からレッドブルは好調、フェルスタッペンは常にトップタイム、アルボンも上位に付けマシン的に強い事が証明されていた。

土曜日は雨交じり、ウェットタイヤでもトップタイムをマークするフェルスタッペン、しかし予選では開始前に降った雨、段々と雨量の減っていく路面、Q3でウェットからインターへとタイヤを変えたが、最初からインターを履いていたストロールにポールを取られてしまった。

決勝レースではフェルスタッペンがスピンして戦線を離脱、アルボンは最初のインターを上手く使えず、2ストップになり表彰台争いから脱落してしまった。アルファタウリは予選から全く奮わず、決勝でも入賞圏内に絡む事が出来なかった。

Sponsored link

予選タイム差+0.290秒

POS ドライバー F S1 S2 T12SPD S3 タイム Gap Tyre
1 STR 222 40.723 37.594 297 29.448 1:47.765 3 I
242 277 225
3 VER 217 40.721 37.736 291 29.598 1:48.055 0.290 3 I
259 273 216
4 ALB 213 40.994 38.695 291 30.758 1:50.448 2.683 3 I
254 273 216
6 HAM 212 42.306 40.327 298 29.927 1:52.560 4.795 3 I
238 272 216

 

ウェットタイヤを使ったQ2までは余裕のトップタイムだったフェルスタッペン、Q3で最初からインターだったらポールだっただろう。メルセデスはインターの熱入れに苦労し、ハミルトンが4秒以上離される結果に繋がっている。

レッドブル2台はインターへの熱入れがメルセデスより早かったとなり、タイヤの攻撃性が高かったとも言える。この事が決勝レースのタイヤマネジメントの差に繋がっていった。

決勝タイム差+44.873秒

レース開始前にまとまった雨が降りウェットスタート、2番グリッドのフェルスタッペンに期待と不安が入り混じる。そして案の定、馬鹿みたいな失敗スタート、4番グリッドのアルボンも同じ感じ、2台揃って全く進まない。

普通に1速でクラッチミートして、ホイールスピンでスロットルオフ、その後アンチストール状態になり、エンジンはスロットル操作を受け付けていないような感じ、ターン1の混乱に乗じてポジションアップできたのはラッキーだった。

レコードラインじゃない偶数側であったことも多少影響があったように感じる。

ターンイン速度は天下一品なレッドブル2台、直ぐにポジションアップしていく訳ですが、インターへ変えた後フェルスタッペンはペレスのテールに食らいつき。

これを見てる時の心情としては、そんな高速コーナーで近づくな!やばいって、やばいって、あぁぁぁあ~~~~。

そして直ぐに2度目ピット(Lap19)へと入る訳ですが、ここでレッドブルピットはフロントウィングフラップ調整をミス、右フラップを立てて、左フラップを寝かせてしまったらしい。

 

フェルスタッペンは後方に下がったが、今度はアルボンが好ペースで追い上げを開始、ハミルトンのミスに乗じて4位、その後ベッテルを仕留めて3位。

ペレスに近づいていくが抜くことは出来ずに徐々にペースダウン、インターが悲鳴を上げていた。アルボンはLap35で2度目のピットインをして戦線離脱。

フェルスタッペンは、2度目のピットストップをしていないハミルトンとペレスの後ろ3位まで復帰していたが、タイヤが完全にダメらしく3度目のピットストップ(Lap44)、この時には左フラップだけ調整しており、約25周間アンバランスな空力で走っていた事になる。

 

アルボンは2セット目のインターでペースを上げられず、フェラーリ2台とサインツに負け、3度ピットに入っているフェルスタッペンにも抜かれてしまったのだった。

まとめ

序盤のレッドブル2台の速さは、これはいけると思わせたが、路面の雨量が減るとインターを上手く機能出来なかった。

インターは大体20周を超えると異様にグリップダウンしていたが、ハミルトンとペレスは綺麗に摩耗させて、グレイニングしている表面を滑らかなスリック状態へもっていっている。ハミルトンは最悪な状態を超えると温度を維持できグリップが回復したと語っている。

https://f1i.auto-moto.com/

ドライビングの差はもちろんあるだろう、しかしレッドブルがこの状態を作り出せたとは思えない。明らかにフロントに負担をかけるマシン特性は、メルセデスのように全輪に同じような負荷をかける事は出来なかったと思う。

 

速さだけなら、一番だったと思う。トップ走行のクリーンエアなら、もう少し路面の回復が早ければ、水はけの悪いオイル路面でなければ・・・。

たらればを言ったらきりが無い、負けは負けなのです。