とうとうこの時が来てしまいました。「マクラーレンホンダとトップギャップ」はこの最終回をもって終了します。
3年前ブログ開設と同時に何か目玉的なシリーズをと思い始めてきましたが、マクラーレンとホンダは2017年限りでパートナーシップ解消となってしまいました。
マクラーレンホンダが正常進化してどんどんトップに近づいていく過程を楽しみにしていたのですが、結果は皆さんが知っている通りです。
2015・2016・2017年予選ギャップと結果
2015 | 2016 | 2017 | ||||||||||||
R | GP | 予選gap | 予選 | 決勝 | R | GP | 予選gap | 予選 | 決勝 | R | GP | 予選gap | 予選 | 決勝 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
1 | AUS | 5.095 | 17 | 11 | 1 | AUS | 2.288 | 11 | 14 | 1 | AUS | 3.237 | 13 | 13 |
2 | MAS | 2.367 | 17 | R | 2 | BRN | 2.441 | 12 | 10 | 2 | CHN | 2.694 | 13 | R |
3 | CHN | 3.494 | 17 | 12 | 3 | CHN | 3.424 | 12 | 12 | 3 | BRN | 3.285 | 15 | 14 |
4 | BRN | 2.468 | 16 | 11 | 4 | RUS | 2.284 | 12 | 6 | 4 | RUS | 3.466 | 15 | 14 |
5 | ESP | 3.079 | 13 | 16 | 5 | ESP | 1.981 | 10 | 9 | 5 | ESP | 1.899 | 7 | 12 |
6 | MON | 1.995 | 12 | 8 | 6 | MON | 1.485 | 10 | 5 | 6 | MON | 1.071 | 10 | R |
7 | CAN | 1.883 | 14 | R | 7 | CAN | 1.448 | 10 | 11 | 7 | CAN | 2.234 | 12 | 14 |
8 | AUT | 2.281 | 15 | R | 8 | AZE | 2.512 | 14 | 11 | 8 | AZE | 3.741 | 16 | 9 |
9 | GBR | 2.711 | 17 | 10 | 9 | AUT | 1.344 | 5 | 6 | 9 | AUT | 1.351 | 12 | 12 |
10 | HUN | 2.543 | 15 | 5 | 10 | GBR | 2.497 | 10 | 12 | 10 | GBR | 2.818 | 9 | 11 |
11 | BEL | 3.781 | 17 | 13 | 11 | HUN | 1.246 | 7 | 7 | 11 | HUN | 1.273 | 8 | 6 |
12 | ITA | 2.661 | 16 | 14 | 12 | DEU | 1.546 | 12 | 8 | 12 | BEL | 2.537 | 11 | 14 |
13 | SIN | 2.443 | 12 | R | 13 | BEL | 1.370 | 9 | 7 | 13 | ITA | 3.603 | 10 | R |
14 | JPN | 2.201 | 14 | 11 | 14 | ITA | 2.138 | 13 | 12 | 14 | SIN | 1.688 | 8 | 7 |
15 | RUS | 2.650 | 13 | 9 | 15 | SIN | 1.969 | 9 | 7 | 15 | MAS | 1.506 | 7 | 7 |
16 | USA | 3.559 | 11 | 6 | 16 | MAS | 1.668 | 9 | 7 | 16 | JPN | 2.430 | 10 | 11 |
17 | MEX | 2.299 | 15 | 14 | 17 | JPN | 2.042 | 15 | 16 | 17 | USA | 1.899 | 9 | 12 |
18 | BRA | 2.143 | 17 | 14 | 18 | USA | 2.418 | 12 | 5 | 18 | MEX | 1.222 | 14 | 10 |
19 | UAE | 2.431 | 12 | 12 | 19 | MEX | 1.578 | 11 | 12 | 19 | BRA | 1.271 | 7 | 8 |
20 | BRA | 1.530 | 10 | 10 | 20 | UAE | 2.405 | 11 | 9 | |||||
21 | UAE | 2.351 | 9 | 10 |
2017年予選ギャップと結果&サーキットデータ
R | GP | 予選gap | 予選 | 決勝 | 1周(km) | 平均速度 | 全開率(%) | 燃費(kg) | 周回数 | ERS影響度 | 備考 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
1 | AUS | 3.237 | 13 | 13 | 5.303 | 232.28 | 70 | 1.90 | 58 | 中 | |
2 | CHN | 2.694 | 13 | R | 5.451 | 214.04 | 55 | 1.70 | 56 | 低 | |
3 | BRN | 3.285 | 15 | 14 | 5.412 | 219.48 | 64 | 1.80 | 57 | 中 | |
4 | RUS | 3.466 | 15 | 14 | 5.848 | 206.85 | 60 | 1.90 | 53 | 低 | |
5 | ESP | 1.899 | 7 | 12 | 4.655 | 211.72 | 65 | 1.70 | 66 | 中 | |
6 | MON | 1.071 | 10 | R | 3.337 | 166.43 | 50 | 1.50 | 78 | 中 | |
7 | CAN | 2.234 | 12 | 14 | 4.361 | 219.70 | 67 | 1.80 | 70 | 大 | |
8 | AZE | 3.741 | 16 | 9 | 6.003 | 214.83 | 56 | 2.00 | 51 | 大 | |
9 | AUT | 1.351 | 12 | 12 | 4.326 | 241.93 | 66 | 1.70 | 71 | 大 | |
10 | GBR | 2.818 | 9 | 11 | 5.891 | 244.89 | 66 | 2.40 | 66 | 中 | |
11 | HUN | 1.273 | 8 | 6 | 4.381 | 206.77 | 55 | 1.50 | 70 | 中 | |
12 | BEL | 2.537 | 11 | 14 | 7.004 | 245.86 | 70 | 2.27 | 44 | 低 | |
13 | ITA | 3.603 | 10 | R | 5.793 | 243.62 | 75 | 1.89 | 53 | 中 | Q雨 |
14 | SIN | 1.688 | 8 | 7 | 5.065 | 183.27 | 47 | 1.90 | 61 | 中 | |
15 | MAS | 1.506 | 7 | 7 | 5.543 | 221.53 | 65 | 1.79 | 56 | 中 | |
16 | JPN | 2.430 | 10 | 11 | 5.807 | 239.41 | 65 | 1.80 | 53 | 中 | |
17 | USA | 1.899 | 9 | 12 | 5.515 | 213.15 | 63 | 1.80 | 56 | 中 | |
18 | MEX | 1.222 | 14 | 10 | 4.304 | 202.57 | 47 | 1.45 | 71 | 大 | |
19 | BRA | 1.271 | 7 | 8 | 4.309 | 227.04 | 62 | 1.49 | 71 | 大 | |
20 | UAE | 2.405 | 11 | 9 | 5.554 | 207.77 | 63 | 1.80 | 55 | 中 |
まとめ
2015年は参戦初年度で予選でTOP10に入れないほどに低迷。2016年は2015年コンセプトを維持したために、信頼性が大幅に上昇し決勝で2台ともにリタイアする事がなかった。
しかしパワー面でのポテンシャルは無く、特にコンプレッサーが小さい事による問題がトークン制度のため改善する事ができなかった。
2017年の今年はトークン制度廃止に伴い、パワーユニットを全体的に新設計したためにあらゆる問題が噴出して序盤から中盤にかけては2015年を思わせる成績になっている。
14戦シンガポールあたりからは、タイム的にも結果的にも前年を上回る改善度を示した。
今年は車体側にて大幅な規定変更があったために空気抵抗が増大しており、2016年と2017年の結果を比較するとロングストレートがあるサーキットや高速コーナーが多いサーキットにてタイム差が広がっています。
特にアゼルバイジャン、イギリス、ベルギー、イタリア、日本などではその傾向が強く見られます。
これはトップ3チーム以外全般的に言える事ですが、高速度域でのドラッグの減らし方がわかっていない事が大きな要因です。
2018年トロロッソ・ホンダ始動
ホンダはパートナーをマクラーレンからトロロッソへ変更し再出発します。パワーユニットは2017年コンセプトを基本的に維持しますので、結果が2015年⇒2016年のように安定した信頼性を出せる事を期待します。
2017年後半のアップデートは間違いなく良かったです。開発の方向性は間違ってはいませんが、TCとMGU-Hの同時交換問題は改善必衰です。
マシン的にはマクラーレンより劣るトロロッソとなるので速さへの期待度は下がりますが、マクラーレンには無かった協業を確立できれば上位入賞もできるでしょう。
そしてパワー面での改善が認められればトップチームであるレッドブルへの供給も期待できるので、そこに向けて頑張ってもらいたいと思っています。
最後に長らくこの「マクラーレンホンダとトップギャップ」をご愛読下さりありがとうございます。
お疲れさまでした!
こう見ると確かに2016のサイズゼロは物にしてたみたいですね、悔やまれるのはコレを強要したマクラーレン陣営でしょうか…
2017は日本GPが終わってからは2016の時よりギャップが減ってるように見えるので、2018のオーストラリアでドレだけパワーで迫れるか見物ですねー!
「マクラーレンホンダとトップギャップ」は今回で最終回ですが、来年からは「トロロッソ・ホンダとトップギャップ」が始まると期待して待ってて良いでしょうか?w
来年からはチーム名は外してシンプルにいこうかなと考えています乞うご期待!
再来年はホンダ陣営が2チームに・・・。
レッドブル・ホンダとかになったら発狂もんですよw
http://www.as-web.jp/f1/76425/3
「そもそもパワーユニットをコンパクトにするという発想は、マクラーレンに言われたからではなく、ホンダにもありました」
開幕前から(つか去年にも)言ってたのに未だに枕強要と言ってるホンダファンw
たしかにそんな話でしたね、試作型が大きすぎてもう少しコンパクトにしてほしいと言う要望があっただけで、強要はされてない。
この話は私も認識違いで、このブログで発信してしまっていたので勘違いされている方がおられましたら私のせいでもあります。申し訳ありません。
まあ、ゼロサイズコンセプトがホンダの求めていたものかは知りませんが、コンパクトサイズの考え方で利害が一致していたのは確かでしょう
ですが結果が出なかったことについてマクラーレンにも道義的な責任があるにも関わらず、
ホンダへの批判に明け暮れていたことから、
言い出しっぺはマクラーレンだろ!から、マクラーレンが押しつけた!になったんでしょうね
そういうファン心理じゃないかと思います。
「初期’size-zero’ concept」につきまして
ココでは、以前にすでに解決済みの件ですが、
マクラーレン・ホンダ共に「1番になるため!」のサイズゼロ構想であったと思います。
概要は「マクラーレンの求むNo.1になるためには革新的サイズゼロ構想が必要に対し、ホンダが初期に製作した2つのPUは大きくMP4-30に搭載されなかったが…あきらめず製作した。」との事です。
また、2年間の長谷川(祐)節から、常に責任は我々にあり他者(Mc)に責任転換しないというポリシーが伺えるので、表層的な文体に加え潜在的な様々な背景を読み取る意も必要かもしれません?。
参照記事:Number 2015.4
※NEWS TECNICAL F1i.com (英) Chris Medland を参照に記した記事。
’13年の5月以降、ホンダはマクラーレンと’15年型のマシンのコンセプトに関して何度も協議を重ねた上で、パワーユニットの開発を行なったという。新型マシンのコンセプトは「サイズ・ゼロ」マシンのリア部分を極端にコンパクトにした非常にアグレッシブなもの。実現するまでには多くの困難が伴っており、「ホンダが製作した最初の2つのパワーユニットでは、まだ大きすぎるということでMP4-30に搭載しなかった」ほど極端な目標だったという。だが、ホンダはあきらめなかった。…「サイズ・ゼロ」実現のため…
参照:NHK BS1スペシャル「F1世界最速への挑戦 第2回」2015.7⁉︎
PU設計担当の方が「我々の初期ロットは、今よりもっとだいぶ大きかったのですが…空力的なメリットがあるので…今のようなコンパクトな形になった」と放映上コメント。
参照:AUTO SPORTS 2015.2 Ron Dennis
The engine is an integral part of our ‘size zero’ philosophy,” he said. “The car is phenomenally tightly packaged in the back end.エンジンは、当社「“サイズゼロ”哲学』の不可欠な部分である。…※英訳誤っていたらスミマセンm(. .)m
以上などから、各々の方がどう判断するか?
当の「HONDA R&Dはとにかく競争力実現のため日々邁進している」様ですね!
~来季’18 リフレッシュスタート~
『パワーと信頼性のバランス両立し!Toro Rosso HONDAでさらに強くなって下さい!』
ルノーは車体全体も開発しているフルワークス体制なので、ルノーを単純に上回ったとは云えないかもしれませんが、’18来季は、ルノーPUのパフォーマンスを上回ってほしいです。
また、年間基数に対し特に異論無いMercedes。Ferrariも「そのマイレージに対応可能な様に投資してきた」という自信有りな記事ありました。’18年は21戦:1基マイレージが7グランプリという概ね今季に比し倍レース数の耐久性が必要という計算でした!(’17年×4.2基)。おそらく、フューエルエフェクト差(例10Kg差で約0.3秒)の件もあるとの事ですし。記事から、ホンダとして様々な点から最善を尽くして日々邁進されているとの事で期待しています。
来季に備え、やり過ぎ!ってくらい時期早々からテスト開始し、凡ゆる想定をした凡ゆる種類のテストで対応し、来季プレテストは準備万端で迎えて下さい!
『頑張れ!HONDA R&D さくら & Milton Keynes』
~出来れば、HONDA Power Unitの状況(競争力)評価を節目節目にでも是非宜しくお願いいたます~『頑張れ!モタスポ管理人さん』
管理人さんお疲れ様でした。
来年以降は楽しみであり不安でもありますね。
PUの大きさに関して言えばトロロッソがそのコンパクトさに驚いたという記事もありましたから少なくともルノーに比べてかなり小さいのでしょう。
小さいPUでレッドブルが車体を設計したら・・・ルノーとの10kw差なんて関係ないくらい早いかもしれません。
という妄想でした。
お疲れ様でした。
今日、レッドブルがホンダに全面強力とニュースに出てましたね!
レッドブルの施設をトロロッソホンダも使えて、戦闘力アップに力を貸すと。
頼もしい限りです。
ゲートの記事ですよね。これはかなりの朗報だ。
フェラーリとハースのように供給できるパーツはすべてレッドブルになってしまえばいいよ。
疑似レッドブルを作り出しホンダを評価。しかしアストンも乗り気になってるみたいだしレッドブルの腹黒さに油断はできないなぁ。
僕のコメントから荒れたみたいで、すみませんでした。以後こういう事にならないよう慎重に言葉は選びます。