2017年シーズン開幕しオーストラリアGPを最下位で終えたマクラーレンホンダですが、ホンダの責任者の長谷川さんが英:AUTOSPORTSに現状の問題点を語っています。

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長谷川さんのインタビュー内容

ホンダF1プロジェクト総責任者、長谷川祐介氏が、今シーズン、ライバルが製造するパワーユニットの性能に追いつくために導入した技術をうまく機能させるのは「きわめて簡単」だと思っていたが、それは間違いだったと語った。

長谷川総責任者は、マクラーレンMCL32の発表に際し、ホンダの新しいパワーユニットは大きな進歩を果たしたとして、開幕の時点で、チャンピオン、メルセデスの2016年末のレベルに到達するとの予想を述べていた。しかしプレシーズンテストではトラブルが多発、苦しい出だしとなってしまった。

開幕戦オーストラリアでは、コース上でストップするようなパワーユニットのトラブルは発生しなかったものの、長谷川総責任者は、ホンダがパワーにおいて他より劣っていることを認めた。ホンダの新しいエンジンは現在、2016年仕様と「ほぼ同じパワー」を生み出していると長谷川総責任者は述べている。
パワーを向上させるために今季、新たな技術を導入したが、それによって多くの問題が発生したのは予想外のことだったと、長谷川総責任者は語った。

「実を言うと、私たちはきわめて簡単にいくと考えていました。ですが実際は新しいテクノロジーを成功させるのはあまりにも困難でした。これは私の誤りです」と長谷川総責任者。

「ダイナモでのモノシリンダーテストでは、ある程度進歩していました。しかしV6エンジンを完成させるとすぐに、たくさんの問題に見舞われました」

「モノシリンダーでは非常に高いレベルに到達していたのに、全く同じ仕様をV6エンジンに移行すると、うまく機能しませんでした」

「非常にがっかりしています。ですが気付くのが遅すぎました。クリスマスごろだったのです」

「問題を理解した後、最終仕様を確定しなければならない時期を迎え、ある程度妥協する必要がありました」

エンジンをマシンに搭載し、コース上を走行すると、バイブレーションや不安定さといった問題に直面した。

「大きなバイブレーションが起きました」と長谷川総責任者は言う。

「ダイナモではこのような大きな問題は起こらなかったということしか私には言えません。ところがギヤボックス、ドライブシャフト、タイヤと一緒になったとき、共振が起きるのです」

「シャシーのせいだと言っているわけではありません。ダイナモで状況を理解しなければなりません」

ホンダはエンジンのアップデートを計画しており、新仕様を5月のスペインで導入することを目指しているという。

「いい解決法を見つけることができたら、エンジンを第5戦(スペイン)か第6戦(モナコ)で変える必要があります。その前に、あるいはその時点で、我々の仕様をアップデートしたいと考えています」

「モノシリンダー・エンジンの状態では優れたレベルのパフォーマンスをすでに達成しています。その技術をV6に移行する必要があります」

「さらに改善する必要はありますが、ある程度のレベルを達成できるという自信は持っています」

http://ja.hondaracingf1.com/

単気筒シリンダーでは目標達成

モノ(単気筒)シリンダーテストでは優れたパフォーマンスを達成できているとの事です。マルチ・ジェット・インジェクターなる技術は少なからず研究段階では達成できている。

V型6気筒で再現できない

単気筒での優れた状態がV型6気筒に組み込んだらうまく機能できなかったとのこと、これはさすがに頭が!!??ってなりますね。長谷川さんも相当落胆したようですし、これが改善できたら。かなりの進歩が見込める事になりそうです。

問題に気づいたのが去年のクリスマス

この問題に気づいた時期がクリスマスとなっていますが遅すぎますね。燃焼効率のアップ方法はフェラーリがマーレとの提携が発覚したのが2016年3月ですから、そのころから研究開発しているならもう少し早くても良いような気がしますが・・・。

単純に研究と開発遅れで単気筒テストでの良結果を望むあまりにそちらの開発を優先し、現物であるV6ユニットを作るのが遅れたんでしょうけど。

バイブレーション問題

バイブレーションはダイナモ上では出なかった問題で、マクラーレンの駆動系と組み合わさった時に振動数の共振が発生して起こる。パーツの見直しなど気が遠くなる作業が予想されます。

ダイナモ上でマクラーレンのパーツとのマッチング確認とかってしないんでしょうかね。この当たりの取り組み方がホンダとマクラーレンには足りてないと常々思います。

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新スペックは早くてスペインGPで導入

現状のスペックは、新燃焼技術を投入できずに昨年と同じパワーだという事がわかっています。

12月に発覚した問題が未だに解決できていないのに、5月までに間に合うものなのかかなーり疑問です。問題解決していない半端なものなら投入しない方がいい気がしますが・・・。

メルセデス、フェラーリに推測ですが少なくとも100PSは差をつけられていると思われます。

まずは目先の50PS改善できたPUをお願いします長谷川さん。