2017年中国グランプリが4月6日木曜日の記者会見より始まります。開幕戦のオーストラリアでは予選結果を逆転してフェラーリのベッテルが優勝しましたが今年の勢力図はまだまだ不透明です。

中国での注目ポイントとなるタイヤと空力セッティングについての考察になります。

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中国GPのタイヤ

今年は新規格タイヤになっているため、5戦目まではすべてピレリ指定となっています。柔らかい方から7-4-2セットとなります。

2017年コンパウンド

中国のタイヤは全ドライバー以下になります。

  • スーパーソフト(SS) 7セット
  • ソフト(S) 4セット
  • ミディアム(M) 2セット

2016年のタイヤ戦略

昨年は優勝したロズベルグがQ2をSで通過していて、決勝では2ストップ戦略でS・S・Mとつないでいます。

その他の予選TOP10勢は3ストップ戦略が主流で、SS・S・S・Mとなっていました。11位スタートのマッサがS・S・Mで6位入賞していますが、新品Sタイヤの利点を生かして序盤で良いポジションに付けられた事が良い結果につながっています。

2016年タイヤの状況

SSは7周、Sは16周、Mは23周ぐらいまでがおいしいポイントでした。3周オールド(Q2使用)のSSスタート勢は5周目にタイヤ交換に入っています。

ラップタイムペースを考えるとミディアムは極端に悪く、燃料が軽くなった最後のスティントで使用しているドライバーが多かったです。

上海はとにかくタイヤに厳しいサーキットと言えるでしょう。

2017年のタイヤの状況は?

現状オーストラリアの情報しかありませんが、USで25周、SSで35周、Sで45周がおおよその目安になっていたようです。デグラデーションはあるけどごくわずかでした。

これはアルバートパークが公園用道路を使ったコースのため低μ路面だった事が影響していると考えられます。

常設サーキットでの初レースとなる中国GPではどのようになるのか?ピレリはサーキットごとに5段階評価で指標を公表しています。

http://racingspot.pirelli.com/global/en-ww/allNews

 ピレリ5段階指標 メルボルン 上海
ダウンフォースレベル 4 2
路面グリップ 1 3
路面の荒さ 3 3
タイヤ横方向への負担 2 4
タイヤ全体への負担 1 4

メルボルンに比べてタイヤへの負担がかなり高くなります。SS、Sがどの程度もつのかが鍵になりますが、昨年の状況から考えてもSでどれだけロングランできるかが勝負の分かれ目になると思います。

タイヤのデグラデーション

タイヤのデグラデーションはあるけど少ないという点を考慮して56周で争われる中国GPでのタイヤの性能限界点予想ですが、SS20周・S30周・M40周と私は予想しておきます。

タイヤを一番おいしく使える周回数はこのぐらいではないかとの予測にすぎません。

ピット戦略の最速は2回ピットでSS・S・Sとなると思います。ただしSスタートからMの1回戦略も今年はできるかもしれない?すべてはフリー走行でのラップタイムで決まります。

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空力セッティング

https://www.formula1.com/

今年から空力パーツが拡大しており特にリアウィングは幅が広がっています。

昨年まではウィング面積が少なく、年間通してその形状が3パターンぐらいしかなかったですが。今年はフロアで発生するダウンフォースが増えているのでリアウィングの形状が増えそうです。

上海はピレリの指標を見るとダウンフォースレベルは5段階の2となっており、小さめが予想されます。1kmにも及ぶロングストレートがありますので、そこでの最高速を稼ぐためにリアウィングの角度は浅めになるでしょう。

2016年はDRS使用の予選でのスピードトラップではぺレス(フォースインディア)が334kmhを記録しています。

空気抵抗増大が及ぼす影響

今年は空気抵抗により最高速は落ちます。落ちるという事はある程度のスピードに到達する時間も遅くなるという事ですので、ラップタイムにかなり影響するでしょう。

この影響度合いは昨年よりも顕著にわかりやすく出るはずです。パワーさえあればそれなりのダウンフォースも付けれてコーナーが速くタイヤへの負担も減らせる事が出来ます。

各チームのパワー差もかなりわかりやすいグランプリになるでしょう。

まとめ

2017年もまだ1戦目でデータが不足しています。

開幕戦とは全く違ったサーキットとなる上海はあらゆる面で色々なデータがとれますので面白いグランプリとなるはずです。

あの長いストレートでオーバーテイクが出来るのかにも注目していきましょう。あそこでできないなら他のサーキットでも難しいでしょうね。