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フェラーリはストレートが速い、パワーがある、どうやって?そういえばガレージの匂いがグレープフルーツあるいはストロベリーみたいな匂いがするぞ。

フェラーリの燃料おかしいんじゃね?となっているのが現状ですね。

 

そしてこういう事が起きると、必ずと言っていいほどレギュレーション違反の疑いが持ちあがる訳ですが、燃料は検査を通ったものしか使えません、レース後の抜き取り検査でも、提出されているものと同一であるか確認されます。

色々な検査をパスして初めて公式な最終結果がリリースされるので、規定通りなのは間違いない。

 

シェルは新しい燃料でフェラーリに多くのゲインをもたらしている。SF90の開発に多くの関りをもったと発言している。そしてここ数年の目覚ましいフェラーリのパワーアップは、シェルとの強固な協力関係にあると言っていいだろう。

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F1燃料レギュレーション

2018年度版テクニカルレギュレーションPDFのスクリーンショット(2019年との変更点は無い)

燃料開発とは?

よく言われる燃料開発とはいったいどのような事をしているのか?

「成分のブレンドを変えることはできる。市販車の場合、燃料は容量(日欧ではリッター:ℓ)で表現するが、レースの場合は重量(kg)で扱う。揮発性に関する制限は市販ガソリンほど厳しくないし、オクタン価の制限もない。」

「エネルギー密度は非常に重要。1%エネルギー密度を向上させれば、エンジンパワーは1%向上する。つまり、1%のエネルギー密度向上はラップタイムを0.1秒向上させることにつながる。」

「燃料のエネルギー密度を高めることができれば、重量が同じでも容積を小さくすることができるので、燃料タンクを小さくすることができる。タンクが小さいと車体がスリムになるので、空力性能にも貢献する。エンジンのパフォーマンスだけでなくクルマのパフォーマンスに良い影響を与えることになる。」

揮発性を向上させると燃料と空気がよく混ざるためモアパワーにつながる。オクタン価はノッキング(点火後の意図しない着火)のしにくさを示す指数だが、数値が高いほど最適なタイミングで点火できるため、やはりモアパワーにつながる。

 

グレープフルーツの臭いを発するのは?

臭いが柑橘系と言う事なので、バイオ成分の部分に該当すると思われる。特に気になるのはバイオエタノールやバイオメタノールの含有率ではないかなと思う。

19.4.4 燃料の最小5.75%(m/m)は、バイオ成分で組成されていなければならない。

バイオエタノール含有率は5.75%以上であるとの見解を見ることがあるが、これは間違いである。あくまでバイオ成分が5.75%以上でなくてはならない。

19.3 特性  (1) 最低2%のバイオメタノールおよび/あるいはバイオエタノールが燃料に含有されている場合、最大DVPEを68kPaに引き上げることができる。

バイオエタノールを2%以上含有すると、DVPE(乾燥蒸気圧当量)を引きあげる事ができるとなっている部分が、気になりますね。より高い圧力で揮発する事になる。

世良さんの記事においても、「揮発性を向上させると燃料と空気がよく混ざるためモアパワーにつながる。」と書いてあるが、圧力が高くなるって揮発性の向上では無く、悪くなるって事だよね。

 

バイオエタノールについては、ガソリンよりも発熱量が圧倒的に低く、逆にオクタン価は高いなどターボエンジンにとっては、どっちがいいのかなぁ?

まとめ

燃料についてレギュレーションから差がつきそうな部分を解読しようとしましたが、私は化学系が苦手だった事に気が付きました(笑)

 

バーレーンのストレート区間で0.5秒遅れた、ドラッグ差では0.1秒遅れだったとメルセデスは発言している。純粋にパワーで0.4秒負けているとの見解です。

メルセデスですら困惑するフェラーリの謎が再び発生!

 

Kでのパワーアシストが、フェラーリの方が長い事が大いに関係している。これは回生エネルギー量の約70%生み出しているHの効率が良い事があげられる。

Hの効率を上げるには、タービン効率を上げる必要がある。高回転域では燃料流量が変わらないため空燃比が低くなり、排ガス量が減ってタービンを回すのが困難になっていく。

これを燃料により改善する方法をシェルが見つけたとすれば合点がいくかな。

 

エンジンに合った燃料を作るので無く、燃料に合ったエンジンを作る事が、このターボハイブリッドエンジンにおける最適解なのかもしれない。

 

※化学・燃料系にお詳しい方がいらっしゃいましたら、コメントにて見解を聞かせてくれると助かります。