開催2週間前に新舗装されたイスタンブール・パークは、アスファルトの油がコース状に浮いているような状態、表面も滑らかすぎてタイヤとの摩擦係数が少なく、ピレリタイヤが作動温度まで発熱しないなどの問題を抱えている。
プラクティス3では雨となり、コース状に留まる事さえ難しい状態でした。
雨は上がり、路面はウェット状態で予選はスタートします。
予選レポート
天候は雨、路面はウェット、気温12℃、路面温度13℃で予選はスタートしました。
Q1
インターとウェットに分かれてコースインしています。インターで出たフェルスタッペンは早速スライドスピン。開始直後から降り出した雨が強くなり、ウェットタイヤ勢が有利になっています。
インター勢は続々とウェットタイヤに変更、そして土砂降りとなり残り6分56秒で赤旗になりました。暫定トップはオコンです。
現地15:55よりQ1が再開、アルボン、フェルスタッペンの順でタイム計測に入っていきました。グロージャンがコースアウト、グラベルにスタックして赤旗、誰もタイム更新出来ていません、残り3分30秒です。
フェルスタッペンが先頭でトップタイムをマーク。ラティフィはターン8でコースアウト、グラベルにスタックしています。
Q2
マクラーレン2台はインターでコースイン、しかし路面はまだウェットに適しています。上位勢は57秒台での走行、ストロールが55秒台でトップへ、リカルドに頭を押さえられていたフェルスタッペンは、間隔をあけてアタックに入り53秒台。残り5分を切っています。
フェルスタッペンとアルボンが1,2体制を確立。
ガスリーとマクラーレン2台、フェラーリ2台がQ2敗退です。
Q3
レッドブル2台、アルファロメオ2台がピットレーンに並んでコースイン。オコンとペレスはインターでコースインしています。
フェルスタッペンが52秒台トップ、インターのペレスが52秒台でトップタイムを記録したところで、続々とインターへ交換、フェルスタッペンは出る位置が悪くウェットで走り続けるライコネンに押さえられタイムアップ出来ません。
時間ギリギリでストロールが47秒台でトップ、ライコネンを抜き最終アタックでタイムアップしたフェルスタッペンが2番手、ペレスは3番手となった。
トルコGP予選結果
順 | No. | ドライバー | チーム | Q1 | Q2 | Q3 | Gap(Q3) |
---|---|---|---|---|---|---|---|
1 | 18 | L.ストロール | レーシングポイント | 2:07.467 | 1:53.372 | 1:47.765 | |
2 | 33 | M.フェルスタッペン | レッドブル | 1:57.485 | 1:50.293 | 1:48.055 | 0.290 |
3 | 11 | S.ペレス | レーシングポイント | 2:07.614 | 1:54.097 | 1:49.321 | 1.556 |
4 | 23 | A.アルボン | レッドブル | 1:59.431 | 1:52.282 | 1:50.448 | 2.683 |
5 | 3 | D.リカルド | ルノー | 2:05.598 | 1:54.278 | 1:51.595 | 3.830 |
6 | 44 | L.ハミルトン | メルセデスAMG | 2:07.599 | 1:52.709 | 1:52.560 | 4.795 |
7 | 31 | E.オコン | ルノー | 2:06.115 | 1:53.657 | 1:52.622 | 4.857 |
8 | 7 | K.ライコネン | アルファロメオ | 2:01.249 | 1:53.793 | 1:52.745 | 4.980 |
9 | 77 | V.ボッタス | メルセデスAMG | 2:07.001 | 1:53.767 | 1:53.258 | 5.493 |
10 | 99 | A.ジョビナッツィ | アルファロメオ | 2:07.341 | 1:53.431 | 1:57.226 | 9.461 |
11 | 4 | L.ノリス | マクラーレン | 2:07.167 | 1:54.945 | ||
12 | 5 | S.ベッテル | フェラーリ | 2:03.356 | 1:55.169 | ||
13 | 55 | C.サインツ | マクラーレン | 2:07.489 | 1:55.410 | ||
14 | 16 | C.ルクレール | フェラーリ | 2:04.464 | 1:56.696 | ||
15 | 10 | P.ガスリー | アルファタウリ | 2:05.579 | 1:58.556 | ||
16 | 20 | K.マグヌッセン | ハース | 2:08.007 | |||
17 | 26 | D.クビアト | アルファタウリ | 2:09.070 | |||
18 | 63 | G.ラッセル | ウィリアムズ | 2:10.017 | |||
19 | 8 | R.グロージャン | ハース | 2:12.909 | |||
20 | 6 | N.ラティフィ | ウィリアムズ | 2:21.611 |
まとめ
どうなる事かと思った雨の予選、フェルスタッペンがQ2までずっとトップタイムを記録していた訳ですが、最後の最後にアタックラップを決めたレーシングポイントのランス・ストロールがポールポジション!
“LET’S GOOOOO!” – @lance_stroll, 2020#TurkishGP 🇹🇷 #F1 pic.twitter.com/yTKFvAX7Kq
— Formula 1 (@F1) November 14, 2020
ペレスも3番手に入っており、レーシングポイントのセッティングとインターと路面コンディションが、ばっちりとはまった結果でしょう。
本当に番狂わせが起きてしまった@@;そんな予選ですねぇ。
レッドブルはフェルスタッペンが2番手、アルボンは4番手で好位置につけている。メルセデスは2台共に後方に沈み、明日の決勝が雨交じりなら上がってくるのは困難だろう。
ポールポジションは逃したがフェルスタッペンに期待、アルボンも金曜日から良い感じで走れており表彰台の可能性もある。
まぁぶっちゃけ、何が起こるのかわからん!
It’s a very, very fine line between joy and despair in Formula 1
Fastest in every session until Q3, a disconsolate Max Verstappen ponders what might have been, after just missing out on his first pole position of the season#TurkishGP 🇹🇷 #F1 pic.twitter.com/PEhHhI0Kfy
— Formula 1 (@F1) November 14, 2020
落ち込むフェルスタッペン・・・こんなシーンはなかなか無い。インターだとグリップを感じられなかったと言うし、まさかランスに負けるとは思ってなかっただろうし、いつも強気な態度で自分を守っている彼でも抑えられない感情。
その悔しさはレースで晴らせ!いや、これは絶対やってくれるわ。
トルコGP決勝スターティンググリッド
ダブルイエローフラッグで減速していないとしてノリスは5グリッド、ペレスのアタックをブロックしたとしてサインツは3グリッド、ラッセルはPU4基目で20、ダブルイエローフラッグで減速していないため5グリッド、それぞれ降格となっています。
ドライタイヤ外形は670mm以下、インターとレインは680mm以下となっている。
詳しいスペックの違いが判らないが、インターとレインで数ミリの外形の差があると思う。
その数ミリの差が、空力に影響を与え、タイヤの温まり度合いが変化、レーシングポイントにとって良い方向に傾いたと考える。
(レッドブルにとっては悪い方向へ)
PPは残念ながら取れませんでしたがフロントローからスタート、
フェルスタッペンのシーズン2勝目、ホンダ3勝目期待しています。
レース展開によっては、5人目のウィナーまたはメルセデスとホンダ以外のPUユーザーでのウィナーが見られるかも?
とても楽しみです。
メルセデスワークスは、チームタイトル決まっていますが、
残るドライバータイトルがまだなのでハミルトンとボッタスがどう動くか?も注目しています。
伏兵ピンクメルセデスにやられましたね。
ポール取れると思ったのになあ。
さて決勝ですが、また荒れるのかなぁ。
現地13時スタート、12時ぐらいからちょうど雨予報ですね。
レインスタートになりそうです。
レインスタートですか…。波乱になりそうな予感がします。ストロールがポールtoフィニッシュしたらドラマチックな初勝利になりますね。
路面温度が低く、さらには滑りやすくタイヤの適正温度まで上げにくい状態では、
同タイヤで3~4周走ってからでないと、タイムが出ない感じでした。
Q3ではレーシングポイントの2台がインターで走り続けて成功し、
その2台を見てウェット→インターへ変えてしまったドライバーが
充分にタイヤが使えるまで時間がかかり、逆効果になってしまった可能性がありますね。
持ちタイヤ、コース状況にも関連していますが、
フェルスタッペンは中古ウェットで出る選択をしたこと、
ベストラップをつくっていたにもかかわらずそれを捨て、インターに履き替えたこと、
その辺りで結果的に失敗だったと言えそうです。
個人的には、Max Verstappen選手は腕的にはThe Best!。Alex Albon選手もQFまでは責任果たした印象です。Finalは“Red Bull Honda” 必勝的な優勝に期待です。
QFは、RPの戦力と実力に加え、最後Q3に突如一番運も回ってきた印象ですね。レインとは、天候及び路面環境が変化した状況下も指すのか?ですが、Q3に入りMax選手の52秒台に対し、RP20駆る両選手S.Peres選手が49秒台、L.Stroll選手が約3秒差の47秒台と上回り、結局、ラストアタックでMax選手が約0.3秒迄短縮できたのは交換を選択した影響かもしれず、結果OKey!印象です。RBも世界最高峰F1の現役リアルトップチームのスタッフ陣で、その戦略担当の結論です。また、メディアでは視覚的に伝らないコースエリアにより天候が刻々と変化する現地の状況もある印象です。例えば、’18 F1鈴鹿GPのQFでは、同一のQ2とQ3間でもSTR13両選手の走行時は共に晴れ、S.Vet選手やC.Lec選手にD.Ricc選手時は再び雨が降りスリップや走行取り止めなど、分刻みで変化する天候がより現地で判る場合があると思います。
相も変わらずウィリアムズは弱すぎる。物はついでにハースまで…。グロージャンもこれではチームに嫌気もさすのも分かる様な気がします。