過去にあったF1技術に迫る!今回はコアンダ エキゾーストについてです。
2012年ブロウンディフューザーを禁止にするため、エキゾースト出口の位置はサイドポッド後端の指定エリアに限定されました。
何とか排気ガスを空力利用するために、コアンダ効果を使い排気を下方へ曲げて、リアタイヤとディフューザーの間に流すために考案されたのが、Coanda Exhaustです。
コアンダ エキゾーストのデザイン
エキゾーストは上方に10°向けなければならなかった。
また、オフスロットルの排気は最大値の10%に制限された、テストからコアンダエキゾーストを使っていたのはマクラーレンとザウバーであったが、各チームはすぐにコピーしていきました。
下画像はレッドブルの初期のエキゾースト位置です。
最初はビームウィングへ排気を向けるような位置にありました。
コアンダ効果とは?
噴流が壁に吸い寄せられ曲がる現象の事をコアンダ効果と言いますが、ボディがカーブしているところや翼のカーブしているところなどを、空気がその表面に沿って流れる事もコアンダ効果と言えます。(噴流ではない流れでも発生します。)
コアンダ エキゾーストの効果
上のイメージCFDからわかるように、排気ガスの流れる位置は2011年ブロウンディフューザーと一緒です。
リアタイヤの内側で発生する高圧の空気をディフューザーに入り込ませないようにしています。
これによりスロットルオン時には、速度が速い排気によってディフューザーの効果が高まりダウンフォースが増加します。
早めにスロットルオンする事により、ダウンフォースが安定してトラクションを稼げる特性のため、ドライビングはかなり難しいものになっていました。
アップデートを繰り返し行ったレッドブルは、それを乗りこなすベッテルと共にチャンピオンになっています。
エキゾーストの空力利用シリーズ、大変勉強になりました!ありがとうございます。
ベッテルの4連勝を支えたマシンはこんな工夫をされていたのですね。
今だからこそ解明されている事も多々ありますね。
ニューウェイスタイルとベッテルの相性は本当に抜群でした。