2021年の新マシン発表でアルピーヌA521を見た時の衝撃!
なんてデカいインダクションポッドなんだ、アルピーヌ・・・アルプス・・高山・・うん!お山だね、くだらない連想していた(笑)
開幕戦、2戦目と進み、あぁやっぱり遅いなと思っていた矢先、ポルティマオでオコンが衝撃の速さを見せた。そして、バルセロナでも速かった、これはマシンが良くなっている。
津川さん曰く「エアロです。」
コンセプトの確認とアップデートに迫ってみます。
アルピーヌA521のコンセプト
ハイレーキ化・センタークーリング拡大・インタークーラー左右分割、コークボトルラインのスリム化、大きくこの4つが、RS20からA521に変わった時のコンセプト変更になります。
はっきりと言えば、レッドブル化させているって事なんですよね。
インダクションポッドが大きいのは、エンジン用センタークーリングと後ろにあるコンプレッサー用のエアクリーナーボックスのスペースを、確保するためとなっています。
緑色がエアクリーナーボックス、赤色が空対水ラジエーター、黄色はオイルクーラー?なんて解析されています。
コンプレッサーが前にあるセパレート型なら、こんな事にはならないのだろう。
フロアサイドはトレンドに従って、途中でカットさせるスタイルです。
面白いのはリアサスペンション、トップ2チームがロアアーム前をなるべく縮こませているのに対し、長く角度を大きくとっています。
空力的な部分ではなく、サスペンションの稼働に焦点を置いた改良になるのかな?
アップデート:ディフューザー
ディフューザーの改良は、先の4戦までに進み、ストレーキに工夫を凝らしています。
リアタイヤに近いストレーキを規程より高い位置へ
スペインでは、中央寄りにあるストレーキを後ろに向かうほど斜めに上昇させ、高い位置になるように改良しています。
また、画像ではわかりにくいですが、ポルトガルからリアタイヤに近いディフューザー端の下方部分が、切り欠き状になり前方へ少し湾曲させている。
どちらかと言えば、メルセデスのディフューザー周りに似てきています。
この部分、レッドブルだと逆の反り方をしています。
これは何をしているのかと言うと、フロントウィングのノーズ近くにある切り欠きと同じで、この後ろには強力なボルテックスが発生します。そのボルテックスを使って、リアタイヤ噴出を弾き、周りの流れを安定化させる空力ソリューションとなります。
アルピーヌのタイムギャップ
トップ2チームと比べてはかわいそうなので、中団グループトップとの予選タイムギャップを比較してみました。
R | QPos | Driver | Term | Time | Gap |
---|---|---|---|---|---|
BHR | 4 | C.ルクレール | フェラーリ | 1:29.678 | |
BHR | 9 | F.アロンソ | アルピーヌ | 1:30.249 | 0.571 |
R | QPos | Driver | Term | Time | Gap |
IMOLA | 4 | C.ルクレール | フェラーリ | 1:14.740 | |
IMOLA | 9 | E.オコン | アルピーヌ | 1:15.210 | 0.470 |
R | QPos | Driver | Term | Time | Gap |
POR | 5 | C.サインツ | フェラーリ | 1:19.039 | |
POR | 6 | E.オコン | アルピーヌ | 1:19.042 | 0.003 |
R | QPos | Driver | Term | Time | Gap |
ESP | 4 | C.ルクレール | フェラーリ | 1:17.510 | |
ESP | 5 | E.オコン | アルピーヌ | 1:17.580 | 0.070 |
オコン覚醒なんて言われてますが、中団トップタイプも夢じゃないところまで速くなっています。
レースペースには若干の不安がありますが、ストラテジー問題かなと思うところもあるので、積極的なタイヤ戦略した時のレースがみたいですね。
前回の「F1 Honda Top Gap」でのセクタータイムや各ポイントの通過速度をみると、ストレートスピードの伸びからもダウンフォースは少ないセッティング、それなのにセクター3が中団グループで最速ですから、低速コーナーのターンインが速い。
劣化レッドブルみたいな感じに仕上がっています。
まとめ
全体的なコンセプトはレッドブル型ハイレーキでありながら、リア回りの空力はメルセデスを見習って進化しています。
フロントウィングもアウトウォッシュ主体ではなく、ダウンフォースを得られる面積を確保。
何よりハイレーキのリア車高制御が上手になっていて、ブレーキングからターンインでは思いっきり前のめりになり、ストレートではきっちりリアが下がってドラッグを低減しています。
アップデートの進め方も良く、フロントウィングやケープ→バージボードやフロア→ディフューザー、前から順序良く行っています。
マシンの空力はフロントから始まる!
そんな部分をきっちりと理解して、行っているところは共感がもてますね。一通りアップデートが終わったので、そろそろ終了かも。
アロンソは心配ですが、パワステの感覚が合っていないらしく改良中との事、そしてモナコではマシンが速いと言っています。(Marca)
似たようなコンセプトのフェラーリも速いだろう、中団グループはマクラーレン・フェラーリ・アルピーヌがトップ争いを繰り広げる事になりそうです。
アストンマーチンとアルファタウリにとって、このアルピーヌの躍進は頭が痛いだろうなぁ。
可変ウィング問題が本格化してしまいましたね…
FIAが新しくテストするそうです
アルピーヌが採用してるか分からないですが謎の失速をするかもしれませんね
まぁ、やっと変えるのって感じですね。
ウィングだけ大きくして荷重試験の内容を改変しなかったせい、どのチームもやっててレッドブルは極端に目に見えてましたから。
ステーを2本にして対応するでしょう、2本のステーで発生するボルテックスでも表面圧力を飛ばせるので、速度域は変わるけどドラッグ削減できます。
ステーが一本よりも二本の方が軽量らしいですし、レッドブルにとってはそこまで被害はないのかな
メルセデスがこうした行動をしてくるのはやはり勝ってるけどギリギリだからからですかね?
考えてみれば、レッドブルタグホイヤー時代にあのコンセプトでのパワーデリバリーのノウハウはあったわけですから、行き着くのは道理でしたね(笑)
アルピーヌA521のモノコックは、基本的に2019年型RS19のまんまなんですよね(新造モノコックですが)
2019年RS19がワイドノーズだったのが2020年RS20でナロー化して、
2021年AT521では、周辺部分(サイドポッド、インダクションポッド)が大きく変化しただけって感じですが、実際には細かい部分もアップデートされて全くの別モデルですね。
カラーリングが変わったせいもありますが?
オールドF1ファンには、アルピーヌと言うよりもリジェ風に見えてしまいます。
ナローノーズに合わせた、バルクヘッド改良バージョンがクラッシュテストに通らなかったんでしたっけ?
しかし、ありあわせながら良い感じに融合させて、ここまで速くなるとは驚きです。
PUもパワーが少ないなんて事は無く、トップから僅差にいますよ。
バルクヘッド改良バージョン(本来のRS20専用)が、クラッシュテスト不合格となったので幻のRS20モノコックですね。
以前モタスポGP管理者様も指摘されていたモノコック先端部分(太い)とナローノーズ部分(細い)の接続箇所に極端な段差が付いていて見た目が良く無いでした(RS19モノコックにナローノーズ後付けなので)
あまりPUの情報は伝わって来ないですが、
来シーズンに向けて新型ルノーPU(セパレート式?)は順調に開発進んでいるのでしょうか?
確かに現行ルノーPUでも悪く無いですよね。
アルピーヌで復帰したアロンソだけでなく、今シーズン新しいチームに移籍したベテランドライバー(元世界王者、優勝経験者、表彰台獲得経験者など)が多くて、以前から所属する若手チームメイト(オコン)と比較されています。
マクラーレンのリカルドはノリス、フェラーリのサインツはルクレール、アストンマーチンのベッテルはストロール、このグループ中から一番にメルセデスとレッドブルホンダ以外で優勝を達成するチームが出てくるのか?楽しみです。
しかも達成するドライバーが移籍組のベテランでは無く若手組だと更に凄い事ですが?
個人的な願望ですが、マクラーレンのノリス初優勝を推しています。
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